そうか、そうだったのか、あのときのことは。

マスコミの民主党、鳩山由紀夫、小沢一郎攻撃が激しくなり、
そのプロテストとして、デモや抗議集会が数多く開かれるようになった。
私もそのような集会に頻繁に参加したり、国会の傍聴をするようになった。
デモや集会にマスコミの取材は一切なかったが、
市民活動家、岩上安身、田中龍作などの取材をよく見かけた。
特定秘密保護法、戦争法案の頃は、頻繁に国会傍聴をした。
国会の傍聴席には、幼稚園児が座るような窮屈なベンチ状の椅子が二十余席設けられている。
当時は傍聴希望者が多くいたので、座ることができず立ち見で傍聴することが多かった。
朝から傍聴しているので、山本太郎の質疑の時間になる頃には疲労困憊で倒れそうになる。
近くにいた女性は、死ぬかも知れないとかいいながらしゃがみ込んでいた。
テレビやネットでは見ることはできないが、
傍聴席では阿鼻叫喚の地獄絵図が展開されていることをほとんどの国民は知らない。
山本太郎の質疑時間になる頃、田中龍作が現れるのを二度ほど見かけた。
しかも二度とも、立ち見で傍聴している私の隣に来た。
最初のときは、尊敬しているジャーナリストでもあり、
話しかけたいとおもったが、緊張してできなかった。
二度目のときは、話しかけようとしたら、龍作さんのほうから話しかけてきた。
「前の席が空いたので、座りませんか」と言ってくれた。
女には女の意地があるように、素直に、はいとはいえないジジイの意地がある。
あなたがどうぞ、いえあなたこそという大人の儀式を数回繰り返した後、
龍作さんが座ることになった。
ところが、ものの数分もすると舟をこぎ出した。
しかも前後ではなく、左右に揺れ出した。
ベンチの端に座っている龍作さんが通路側に転げ落ちると、
固い床に頭をぶつけて大変なことになる。下手すると死ぬ。
運がよくても全治三週間は素人目に見てもくだらない。
2mほど後ろで立ち見していた私は、質疑を聞くどころではなくなった。
とおもう間もなく、本当に転げ落ちた。
私はその刹那、観自在菩薩が乗り移ったかのように俊敏に移動し、
左手で横っ面を張り倒すようなかたちで転落を阻止した。
龍作さんは寝ぼけて何が起きたのか分からないようだった。
連日の取材活動の疲れもあるだろうが、どうも、これは、
麻雀放浪記の朝田哲也が罹患した、ナルコレプシー (narcolepsy) かもしれない。
どちらにしても、貴重なジャーナリストなので、
身体と取材活動における安全には充分に注意をはらっていただきたい。
　
　

田中氏のすべての記事に賛同するわけでもない、もちろん彼の応援する（と思われる）政党や政治家に異論のある場合もある。

こんな関係性はほとんどの読者が似たり寄ったりであろうと推測する。

ただ、現場取材の多さや現場の動き重視の姿勢は貴重だし、大手メディアの弱点とも言えるところなので、このジャーナルの存在価値は大きいと感ずる。

実は、当方が評価するのは毎月の会計報告である。
いくら読者などからの浄財、支援金が財源だといっても、当方はこの基金の詳しい性格を知ってはいないのだが、月単位の報告が義務付けられてはいないはずだ。

それを長きにわたって、かなり詳細な支出細目で公表し続けることは、彼が自らに課したジャーナリストとしての原点にあると勝手に推測する。

タクシーの利用とその理由の是非など、寄付をする（した）支援者が判断すればいいことだが、今の時世を考えると、横から脚をすくわれない細心の注意と対策は必要だと思う。

この阿修羅にされた投稿の主体、憶測せざるを得ない意図などには、過剰反応かもしれないが警戒の必要性を強く感じる。
自愛をというほかない。

ひとつ老婆心で言えば、会計報告の支出費目の人件費は、詳細なようで他の費目に比べて大まかと見える。
ここはより具体的な方がいいと感想を持った。