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狩猟民族は自分の所属するコミュニティの人口を厳密に管理しています
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投稿者 中川隆 日時 2020 年 8 月 27 日 15:58:01: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 明治初めにはアイヌ人は2万人しかいなかった。現在は日本人と混血したアイヌ系住民は10万人いる。 投稿者 中川隆 日時 2020 年 8 月 27 日 08:18:25)

狩猟民族は自分の所属するコミュニティの人口を厳密に管理しています。人口が増えれば食料生産を増やし、増えた人間の食料を賄うということはしないのです。これは随分と不思議な事のように思います。

例えばヤノマミでは、子どもが生まれると女性は子どもを人間として育てるか、精霊のまま自然に返すかの選択します(ヤノマミは妊娠を精霊がお腹に宿ると考えるため)。

精霊のまま自然に返すというのは、要は嬰児korosiです。ヤノマミで嬰児korosiが増えたことは、ヤノマミの集落で人口調整が行われていることの証です。アイヌの集落でも同様で、狩猟民族では集落の人口が一定規模以上にならないよう、人口抑制が行われています。

狩猟民族はなぜ人口調整を行うのでしょうか?実はその理由こそが、狩猟民族が狩猟民族たる所以でもあるのです。

狩猟民族の社会においては、基本的に人は皆平等であり、公平に扱われます。アイヌのような格差社会においても、基本的に集落全員の食と安全は保障されています。アイヌはウタレという奴隷を使っていたことが知られていますが、ウタレであっても家族の一員とみなし、食事を与え保護していました。

アイヌ社会では、ウタレになるのは戦争における捕虜であったり、または経済的に困窮したものが富と引き換えにウタレになったりする場合がありました。アイヌ語で貧乏人は「ウェン・クル」といいます。「ウェン」とは「悪い」という意味であり、「クル」は「人」という意味ですから、アイヌでは貧乏人と悪人は同じ意味なのです。

アイヌ社会では、力を持つ者が社会的弱者を救済する責務を持つと考えられており、一夫多妻制なのも夫を失った妻と子を保護するという意味を持ち、また経済的弱者をウタレとして家族の一因に迎え、保護していました。アイヌ社会もピダハンやヤノマミ社会も、その集落で抱えられる人口の上限というものがあって、その範囲内で共同体の成員全ての健康と安全を守るというコンセンサスが存在するのです。  

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