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日経平均1万8000円台も…市場が身構えるソフトB・ショック コロナショックが招く連鎖不況
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/273162
2020/05/14 日刊ゲンダイ
大ピンチを乗り越えられるか（ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長兼CEO）／（Ｃ）日刊ゲンダイ
“決算ウイーク”は週末の１５日（金）にピークを迎える。
２０２０年３月期の決算発表は新型コロナの影響でネット会見が増えたものの、順調に公表されてきた。今週１２日（火）にはトヨタ自動車やホンダなど約２６０社が発表し、１３日は約３８０社、１４日は５００社を超え、１５日は約５６０社が予定される。
「トヨタ自動車は今期（２１年３月期）の営業利益予想を前期比で８割近く減少するとしました。かなり厳しい数字ですが、市場は大手企業の減益をある程度、織り込んでいました。いわば想定内の減益予想というわけです。決算発表直後にトヨタ株は少し値を下げましたが、市場全体へのインパクトは少なかったといえます」（株式評論家の倉多慎之助氏）
この日、日経平均は前日比２４円安の２万３６６円と２万円台をキープして引けた。日本を代表するトップ企業の決算を受けても、相場は動じなかったのだ。
このまま大した波乱もなく、株価は上昇していくのか。
「そうはいかないでしょう。日経平均は２万円を切る水準まで下げると思っていたほうが無難です。一度大きく下げ、アク抜けしたい。そのための“いけにえ”を市場は求めています。水面下で囁かれているのは、来週１８日（月）に決算発表を控えているソフトバンクグループです。コロナの影響で大赤字が想定されているので要注意です」（倉多慎之助氏）
日経平均は１万８０００円台まで下落も
ソフトバンクＧは、４月３０日に業績を下方修正した。孫正義社長が気合十分でスタートさせた傘下の「ソフトバンクビジョンファンド」は１・８兆円の損失が予想されている。ソフトバンクＧは通期の最終利益予想を１５００億円下方修正し、９０００億円の赤字になるとした。
「予想通りの決算数字が出てきたとしても、９０００億円の巨額赤字です。企業として存続可能なのか。海外投資家を中心にソフトバンク離れが起きかねません。もし予想を上回る１兆円規模の赤字に転落したら目も当てられません。ソフトバンク株だけでなく、相場全体が暴落する恐れがあります。ソフトバンク・ショックです」（市場関係者）
ソフトバンクＧの株価は、今年２月１２日に５８７１円の年初来高値を付けた。ところが、ビジョンファンドが投資する米配車サービスのウーバー・テクノロジーズの株価低迷などで、ソフトバンクＧの業績悪化が急浮上。株価はどんどん下落し、３月１９日には一時、前日比２０％安の２６１０円と年初来安値を更新した。
「その後、４７００円前後まで株価は戻しましたが、１８日の決算発表後にどう動くか。市場の流れが株安に向かうと、日経平均は１万８０００円台まで下落してもおかしくありません」（前出の市場関係者）
週明け早々、ソフトバンク・ショックに見舞われるかもしれない。
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