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ホンダ・GM提携の裏側…VWやトヨタに大差をつけられた両社、それぞれのもくろみ(Business Journal )
http://www.asyura2.com/20/hasan134/msg/697.html
投稿者 赤かぶ 日時 2020 年 9 月 28 日 17:24:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

ホンダ・GM提携の裏側…VWやトヨタに大差をつけられた両社、それぞれのもくろみ
https://biz-journal.jp/2020/09/post_181353.html
2020.09.28 05:50 文=大ア孝徳/神奈川大学経営学部国際経営学科教授 Business Journal


「Getty Images」より

 9月3日、米ゼネラルモーターズ(GM)と本田技研(ホンダ)が、北米での戦略的アライアンスに向けて合意したと、大々的に報じられた。そのなかで、主な協業検討の領域として、以下の3点が強調されている。

(1)プラットフォーム共有による規模の拡大及び、パフォーマンスの向上
(2)規模と効率を高めるための共同購買
(3)お客様の期待を超える研究開発とコネクテッドサービス分野における協力

 このようにアライアンスの内容は、北米市場における自動車部品の共通化、共同購買、EV(電気自動車)や自動運転にかかわる研究開発の協業など多岐にわたるが、もっとも注目すべきは、ホンダのGMへのガソリンエンジンの供給だろう。

■世界の自動車市場

 こうした提携の背景には、何があるのだろうか。かつて長きにわたり自動車メーカーのトップに君臨していたGMは、現在4位にまで低下している。しかも、1位フォルクスワーゲン、2位トヨタ自動車、3位ルノー・日産自動車・三菱自動車連合が販売台数1000万台を突破しているなか、GMは770万台と大きな差をつけられており、5位の現代自動車(720万台)に抜かれかねない事態にまで陥っている。さらにホンダは520万台と、7位に甘んじている。

 こうした状況のなか、トヨタなどと比較し、売上高営業利益率や1台当たりの純利益など、稼ぐ力が大きく低下しており、両社ともに経営の効率化が強く優先される結果になったものと思われる。

 もちろん、お互いにメリットがあるWin-Winのディールであるからこそ、アライアンスを締結するわけだが、どちらにとってより有利になるのだろうか。

 実際、ホンダ内における事前協議では「エンジンを供給してしまうとGMにいいとこ取りをされてしまう、商品の独自性が薄れる」など、アライアンスに後ろ向きな意見も少なくなかったようだ。

 GMがいまだ4位の座を確保できている理由は、一言で言ってしまえば「昔取った杵柄」であろう。つまり、北米を中心にGMというブランドや全国にきめ細かく張り巡らされた販売網によるものであり、決して自動車の品質によるものではない。よって、大きく出遅れてしまったガソリンエンジンの技術に多額の投資をするならば、他社からの調達という手段に割り切り、次世代の技術であるEVや自動運転に注力するほうが確かに賢明な選択であろう。

 一方、技術には定評があるものの、販売に悩むホンダがGMの販売力を利用し、量産効果を上げて、稼ぐ力を向上させようとすることも頷ける。しかし、重要なポイントは、稼いだ資金をいかに大胆に新分野の技術に投資できるかではないか。

■イノベーションのジレンマ

 今となっては、多くの人が「早晩、ガソリン車はなくなり電気自動車に取って代わられる」と思っていることだろう。もちろん、自動車メーカーも同様の認識だろうが(一部には燃料電池自動車といった意見もあるかもしれないが)、とりわけガソリンエンジンに強みを持つ日本の自動車メーカーは、他国のメーカーほどは意識の転換ができていないのではないか。つまり、大胆にガソリンエンジンへの投資を削減し、次世代の技術に振り分けられていないのではないか、ということである。

 恐らくエンジニアのなかには「まだまだガソリンエンジンにはイノベーションの余地があり、極めていけば電気自動車を圧倒する性能やコストを実現できる」と考えている人も多くいることだろう。

 しかし、それが仮に正しくとも、残念ながら長期的な企業の大きな発展には貢献しないだろう。なぜなら、消費者が常に合理的な判断をするとは限らないからである。

■ソニーの失敗

 旧世代の技術といえる、ブラウン管テレビの時代、ソニーはブラックトリニトロンに代表される高い技術を保有し、圧倒的なトップメーカーであった。しかし、こうした技術の優位性が仇となり、ブラウン管テレビに固執したため、液晶への開発投資に完全に乗り遅れてしまった。

 実際、液晶テレビが市場に現れた頃は、ブラウン管テレビのほうが画質は優れていたようだが、そうした品質よりも、多くの消費者が「テレビは液晶」というムードに完全に乗っかってしまったということだろう。

 人間が既得権にこだわるように、企業が自社の強みに固執してしまう傾向から抜け出すことは極めて難しく、勇気の要ることではあるが、長期にわたる成長を目指して果敢に攻めてもらいたい。

 次世代技術に代わっても、世界中で日本の自動車が見られることを期待する。

(文=大ア孝徳/神奈川大学経営学部国際経営学科教授)


 

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コメント
1. 2020年9月28日 20:45:21 : eaIUlC9Ctw : T3drZ3FKNGphWnc=[368] 報告
落とされた 高い技術を にらまれて
2. 2020年9月29日 06:46:41 : ZEpZjRC56Q : NGxhbk9qZHBlbUU=[443] 報告
いつの時代も性能と価格で勝負しないと消費者は納得しない。ガソリン車と比べて価格に差がなくなり、ガソリン車に引けを取らない性能の電気自動車ができないのはどういうことだ。

この差はいつになった縮まるのか。これだけの理由で、電気自動車の時代がなかなかやってこない。

3. 2020年9月29日 18:45:31 : ZgHjzawidU : bWNhWndOOHZsb0E=[15] 報告
電気自動車の@充電に時間がかかるA長距離走行が出来ないBいまだバッテリーで革命的な性能向上は見られない。世界中の企業や団体が必死で研究しているのにこの条件は変わっていない。もちろん充電において社会的インフラは整っていない。

本当に電気自動車に変わるのか、疑問である。原発の電気が必要などは悪夢である。

4. 2020年11月10日 22:52:28 : r6lLQqW9d6 : TGZ3eHdSTm1wa1k=[1] 報告
理屈と現実は違う。私の周囲でも電気自動車に乗っていた人が、次々と「ただ同然の価格」で手放してガソリン車に戻ってきた。彼らは口をそろえて「せいせいしたぜ ! 」と、明るい表情を見せる。

走行距離の制約が大きく、バッテリーが残り少なくなると、なんか脅迫されているような気分になる。走行距離が短くても、坂があればあっと言う間に電気を使い果たす。充電できる場所が少ない。家のガレージに設置したコンセントにたどり着けなかったらどうしよう…そんな不安がいつも頭の中にある。

急速充電器は、実際には「急速充電機」だ。接続した電気自動車に、一気に大量の電気を流し込む。この機械は、一台当たり数百万円するそうだ。

日産自動車が電気自動車の旗振り役のゴーンが逃亡して、間を置かずに充電プランを改悪したのは、採算が合わないからだ。電気自動車が登場したころの急速充電機は、アンペアが低く、充電量の増えた現在の電気自動車では、30分で80%まで充電することは難しい。

世界初の量産型電気自動車を登場させた三菱自動車だが、当初はよく売れた。2010年、2011年が最盛期で、それ以降はめっきり販売台数は減少した。リチウムイオン重電池の劣化が予想以上に早く、たたでさえもリコール隠し問題で顧客離れが進んでいた三菱自動車としては、これ以上逃げられては死活問題だという事で、無償交換制度を導入。その制度は走行距離、経年数を拡大して多くの車輛を救うことになった。

しかし無償で交換できる制度は、三菱自動車が自らの収益を割いて費用負担するものであり、日本国内で多くの顧客を失った同社にとっては、あまりに過酷な制度であった。この電気自動車を開発させた益子社長は、根本的欠陥が分かっていなかったらしい。

三菱自動車社内で益子会長に対する批判が渦巻く中、2016年の燃費不正事件は「渡りに船」だった。相川社長ひとりに責任を負わせて失脚させ、自分は日産ゴーンに庇護を求め、会長を失脚せずに済むようにした。

これにより三菱自動車は日産自動車の傘下に入り、三菱グループから離脱した。これを大歓迎したのは、三菱グループ各社の社員や関係者であった。彼らに義務付けられていた、三菱自動車製品の購入から解放されたからである。

仕方なく通勤に使っていた三菱自動車製品を一挙に売却し、他社製自動車に乗り換えた。これにより日本国内の三菱自動車のシェアは更に低下した。その2016年の時点で、三菱アイミーブの販売は微々たるものであった。それに対し無償交換車輌は激増し、三菱自動車の持ち出しは増えるばかりであった。

会長の座を死守した益子氏だが、その後に日産ゴーンの海外逃亡事件が起こり、後ろ盾がなくなった。会社の業績は悪化の一途をたどり、益子氏は更に窮地に追い込まれていく。挙句の果てに、自ら会長を辞任すると発表したが、その後間もなく死亡した。

この一分始終を同業他社は見てきた。実のところ、三菱自動車は電気自動車アイミーブの生産中止を2017年発表する予定であった。しかし三菱自動車を植民地支配する日産自動車はこれを認めず、仕方なく継続販売されたようだ。三菱自動車の電気自動車撤退を許せば、電気自動車の評判は地に堕ち、日産自動車に跳ね返ってくるのは必至だからだ。

三菱自動車は電気自動車の無償電池交換に多くの収益を投入した挙句、いくつもの新型車の開発を放棄させられた。2010年に登場したRVRは、もう10年になるのに新型車が出ないのは、これが原因だ。2012年登場のミラージュも、マイナーチェンジを繰り返すだけで8年になっている。その間にもライバルは新型になっているではないか。

三菱ミラージュのライバルは、新型トヨタ・ヤリスだ。この不況の中でも、ヤリスはよく売れている。三菱自動車は、赤字の電気自動車事業に会社の足を引っ張られてしまい、聞くところによるとミラージュの後継車は、開発すらされていない。電気自動車に進出したばっかりに、会社が傾いてしまった三菱自動車の失敗を見れば、電気自動車の時代など未来永劫やってこない。

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