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先の見えない五輪…決断すべき時では?/政界地獄耳
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2020年4月21日7時53分 日刊スポーツ
★17日、会見で都知事・小池百合子は「コロナとの闘いはまだ始まったばかり」とした。確かに専門家たちも「1年程度では収束しない」とみており「これからも多くの感染者が増え、落ち着いてはまた感染者が増えるという繰り返し」との見方もあるという。大型連休明けまでの辛抱とは国民も考えておらず、欧州で社会生活や学校が再開したというニュースを横目に、日本はまだこれからとの覚悟が必要だ。 ★政府や小池は、3月下旬までは東京五輪・パラリンピックの予定通りの開催を思い描いていたものの、そのレベルではないことからIOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長と首相・安倍晋三とのトップ会談で1年の延期を決定。しかし、社会生活が崩壊し、政府の生活資金出し渋りも続く中、海外で来年の東京五輪中止の可能性を指摘する声も出てきた。英BBCによると、英エディンバラ大学で国際公衆衛生研究を主導するデビ・スリダール教授は「ワクチンがあるかどうか次第だ」「効果的で価格が高すぎない治療法がそれまでに開発されるかどうかが、決定的な要因になる」と述べたという。 ★しかし、ワクチン開発を待っていたら五輪は間に合わない。17日、五輪担当相・橋本聖子は東京五輪の追加費用負担について「まずはIOCと大会組織委員会が合意のもとで精査をしていただき、協議を見ていくのが私たち(政府)の基本的なスタンス」と明言を避けたが、1年延期で追加コストが3000億円ともいわれ、それをどこが払うかで、国と組織委員会と東京都が綱引きをしている。プロ野球やJリーグ、エンタメには一切休業補償もない中、五輪だけ特別扱いが続けばアスリートたちもいい気持ちはしないだろう。誰もがその3000億円が無駄とは思わないが、今は有効な使い道を優先すべきと考えるだろう。 ★1年先というものの、先の見えない中、準備の支出が膨らんだところで準備は進められない。小池はコロナ禍を「命を守る闘い」と位置付けているが、そろそろIOC、政府、都は決断すべき時ではないのか。それとも何が何でも開催するのだろうか。(K)※敬称略 |
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