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匿名希望 投稿者 愛国心について 日時 2002 年 9 月 25 日 12:32:57:

(回答先: Re: 件名訂正。「賞揚するする」の「する」が一度余計。省略。 投稿者 現実的ぼくしんぐ 日時 2002 年 9 月 24 日 19:27:34)

以前このスレッドで「あべさだまさし」こと霊士さんの投稿を批判した事がある。その時には彼女のバックグラウンドを知らず、投稿の字面のみをとらえて痛罵したが(そして私の認識の改めるべき点は改め、その旨を彼女にも伝えたが)、この投稿はべラーという学者のはしくれが自らの立場を明らかにした上で吐いた言葉だから、遠慮はいらないだろう。あの時と似たような視点になるが、論評したい。昼時の限られた時間での投稿ゆえ必ずしも十分に意を尽くす事ができないかも知れないが、予め了とされたい。

まず、自らは高みに立ち、民衆の抱く愛国心を「俗情」と切って捨て、富裕層に操られる民衆を哀れみ、蔑み、嫌悪しつつ、にも拘わらずご親切にもご高説を垂れているその偽善者ぶりには「反吐が出る」(以前の投稿であっしら氏が使っていた言い回しだが、刺激的で気に入ったので使わせて戴く)。朝日の好みそうな薄っぺらなヒューマニスト感覚丸出しだ。はっきり言ってこういう訓話を大真面目で垂れている大のオトナを見ているとこっちが恥ずかしくなる。

人間や社会や歴史に対する洞察が決定的に甘いのだ。社会の公器を使って自説を開陳すべきレベルの人間とは言えない。なぜ、あらゆる国民が(または「人類が」と言っても良い)「愛国心」という言わば「共同幻想」をいやが上にも抱いてしまう性質を持っているのか、そこが深くえぐられた形跡が全くない。文面から察するに、愛国心とは蒙昧な民衆が理性の欠如ゆえに徒党を組んで熱狂すること、その程度の表面的な捉え方しかできていない。学者失格の分析水準だ。この程度では、沈思黙考の末に静かに結論された「愛国心」が存在するなど想像もできないことだろう。

高校生くらいの事で記憶がそれほど定かでないが、トルストイの「戦争と平和」という長い小説を読んだ。当時は「延々とディテールの描写が続く退屈な読み物だな」と感じたが、それでも記憶に鮮明に残る叙述があった。それはおおよそ次のようなトルストイ自身の述懐である。

戦場に駆り出されるロシアの若者達に元々愛国心など希薄だ。何のために自分はこの若さで死ななければならないのか、と当然にして思い悩む。召集された周りの同年代の若者達は様々な境遇だが、皆同じように悩んでいる。しかし、容赦などあろうはずもなく、やがて第一線での敵陣への突撃命令が下される。周りの仲間達が敵からの銃弾により次々に倒れて行く。その死に行く仲間達を見ながら奮然と「愛国心」が湧きあがってくるというのである。事そこへ至って何物をも恐れない闘志の塊ができあがり、敵陣へ突っ込んで行ける。これが「愛国心」だ、というのがトルストイの説明だった(何分昔の話なので、多少私の脚色が入りこんでいるかも知れない)。

「愛国心」は人間の相当に根深いところに繋がる感情であって、べラー氏の言うような「下らない俗情」などと言い捨てることなどできないものである。人間である以上、愛国心を抱く事はむしろ当然であり、当然の所作として愛国心を持った者同士が対立する悲劇をどうすれば避けることができるのか、又はぶつかり合う事自体、人間の業として認めざるを得ないのか、そうした根源的な問いが発せられて然るべきである。

愛国心だけを人間存在から切り離し、それを抱く者を見下し、説教を垂れるべラー氏に心から頷ける者が果たしてどれだけいようか。私には、せいぜい氏と同程度の薄っぺらな感性の偽善者達にしか共感は抱かれまい、と思う。

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