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「共産主義国家」は「近代経済システム」の“最高発展形態” 投稿者 あっしら 日時 2002 年 9 月 30 日 21:41:34:

『「共産主義国家」の破綻原因 − 所有形態や計画経済にあらず −』に対して数多くのレスをいただき感謝してます。

記述が曖昧であったためか、「共産主義国家」が近代国民経済を基礎とする近代国家であるという視点が軽んじられているという感想を持っています。

共産主義国家敵視政策と対共産圏貿易制限政策がなければ、同等の地理的条件を基盤とする「資本主義国家」に比べれば、「共産主義国家」のほうが国民経済を拡大させたというのが自説である。

総合的生産力ではるかに劣るソ連・中国・北朝鮮があれだけの軍事力を備えたということは、資本主義的「競争原理」がなくとも、目的を実現するための活動力は十二分に発揮されるという一つの証左だと考えている。
(それが、それらの国家の国民生活を疲弊させる最大の要因だったが...)

外国から政権が倒されるという脅威がなく、国民生活の物質的向上こそが至高の目的となっていれば、軍事力向上のために費やした人的活動力をフルに活かして驚異的な経済発展を実現していただろうと推測する。

日本と同等の基礎的条件を持っている「共産主義国家」であれば、日本以上のペースで経済成長を実現し、バブルもなく現在に至っていたであろう。

米国などからの生産財輸入を国際借り入れに頼るとしても、私的利潤は必要ないのだから、それで生産した財は日本よりも安い価格で輸出することができるし、私的利潤が必要ないのだから、国内販売+輸出で転換した通貨は、公的負担と国際債務履行分を除きすべて再投資できる。
それを通じて生産性を向上させ、競争的国民経済との相対的生産性上昇の範囲で生活水準を上げていけば、内需と外需の両輪でスムーズに経済が拡大していく。

もちろん、外需の拡大は、日本が歴史的に経験したように、とてつもない貿易摩擦を引き起こして抑制されることになる。
外需は、外国では生産できない財に絞り込まれていく。

「共産主義国家」の破綻要因が、戦時体制であったことと先進国による交易制限であったとする所以である。
(共産主義思想の根っこは変わらないが、戦時体制でなければ、あれほど苛烈な“抑圧政治体制”は採られなかったであろう)

このように書くと「お前は共産主義者なのか」という反応をいただきそうだが、近代集産主義資本制である「共産主義国家」は私が嫌悪する“近代”そのものであり、タイトルとしたように、「近代経済システム」の“最高発展形態”なのである。

そして、「共産主義国家批判」を書いたのは、現状の日本そして今後の世界が陥り陥ろうとしているデフレ不況を近代的に解消する方策は、私的利潤を認めないという点だけの共産主義的経済運営しかないと考えるからである。


大笑いの“夢想”だが、「ブッシュ・ドクトリン」の行き着く先にあるものはネオ共産主義だと予測している。

もちろんそれによって私的利潤がなくなることはないが、圧倒的多数の人々によって共産主義的平等が実現されたと錯誤される経済社会の到来である。それを、「人間の家畜化」と呼ぶ人もいるようである。

“新国際通貨システム”による私的利潤の獲得は、ほとんど人が租税負担と同じようなものだと考えるであろう。

「ブッシュ・ドクトリン」の行き着く先にあるネオ共産主義を歓呼の声で迎える人々の笑顔が見える。

世界経済支配層は、愚か者でもバカでもないことを肝に銘じておく必要がある。

主要な産業が国際金融家の支配に置かれるということは、外見的共産主義であるネオ共産主義を意味する。
このような意味でも、「共産主義国家(世界)」は「近代経済システム」の“最高発展形態”である。

優秀な官僚諸君は、世界ネオ共産主義日本支部の要員として重用されるのでご心配なく...
今の日本に違和感をもたっていない人であれば、“一般庶民”も、それほど住み心地が悪いものではないだろう。

こういう視点で現今の国際情勢を眺めるのも一興かと思い書いてみました。


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