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Re: うむむむ
投稿者 たこです 日時 2002 年 11 月 13 日 17:45:07:

(回答先: Re: うむむむ 投稿者 するめいか 日時 2002 年 11 月 13 日 16:23:35)

するめいかさん、どもども。たこです。
その名の通り、あなたのご主張は噛めば噛むほど味わい深いものですな。
ですが、私はここはひとつ徹底的に日本国民を擁護させてもらいます。

>>そういう理解ではなく、数百万の尊い生命のおかげで実害がない
天皇制にすることができたという理解です。天皇=神の考えを捨てることが
できたのは敗戦と失われた生命のおかげです。

>うーむ、それはどうですかねえ?死んでいった彼らがたこさんの言う
そういう結果を目指すという目的を認識していて
それに殉じたのならその主張は的を得ていると思いますが。

おっしゃる通り、直接的に「天皇は神ではない」としたのはアメリカなんですが、
数百万人の日本人の死がなければそこまでの大転換を日本が取ることは無かった
のも事実でしょう。
だとすると、「戦没者のおかげ」と考えるのはそう牽強付会とも言えず、逆にそうでないと、彼らの死は犬死になってしまいやり切れませんやね。
ここには戦前の体制の犠牲になった戦没者に対する同情や哀れみと日本人独特の
死生観があるように思うんです。戦没者への感謝であって天皇への憎しみではないと。非論理的と言われるかも
知れませんが、これが日本人の伝統的な感じ方じゃないでしょうか。
革命や失政の責任追及で王族のクビをはねる国民もあれば、もっと穏便にすませる国民もある。日本は後者です。

終戦直後はともかく、国民が落ちつきを取り戻した占領後、天皇の責任を追及するチャンス
もあったでしょう。その時点では、天皇はもう神様でも何でも無いことは国民皆に明らかだったわけです。
責任を追っ被せて昭和天皇を退位させることも、天皇制そのものを廃止することも可能だった。
でも日本国民はそうせず、政治的に無色で無害な王様として残す道を選んだんです。
私はここに「論理的に責任を追及する視野狭窄」を超えた民族の知恵みたいなものを感じるんですな。

しかし、天皇を全面に押し出して対外的に何かを主張することは絶対慎まなければならない、
と日本人は強く学んだ。天皇を出すと何かしら日本の特殊性と他への優越性に結びつかざるを
得ず、摩擦を生むからです。天皇というシステムはあくまでも内向きの(日本国民向けの)存在に
留めなければならない、という自制は相当強いものだと感じます。

">異常なまでの非人間的な資本主義の先鋭化に盲従する事を
避けようと思うなら、あまりにも適当にやり過ごした
敗戦のケジメと対面する事は避けられないのではないかと
思うんです。伝統を重んじようと思うなら、ぞんざいな取扱は
許されないですし許したくないなあと。 "

確かに行き過ぎた資本主義にどう歯止めをかけるかは、日本人の英知が問われる
大きな問題です。しかし、それは戦争責任とは直接関係ない。私はあの決着の仕方で
良かったと思ってます。責任を徹底追及するような過激な民族だったら、多分その後
自ら共産主義への道を歩んでいるような国だったでしょう。

アメリカへの屈従の度が過ぎるというご意見も、そういう面ばかりではありませんよ。
もし本当にそうなら、ダレスの圧力に屈して憲法を放棄し、軍隊を持っていたはずです。
抵抗すべきところは抵抗してきている、というのが本当のところでしょう。

日本の舵取りは容易なことではないと思います。ただただ理念を貫けば繁栄など要らない
というわけにも行かない。戦後の日本の繁栄はアメリカ抜きではあり得なかったのも
事実ですから。

問われるのは、繁栄を捨てず、日本らしさを捨てず、外国の言いなり一辺倒でもない
国をどう成り立たせてゆくかでしょう。戦後つい最近まで紆余曲折はあったが、まあまあ
上手にやってきた。しかし、ここへ来て状況は極めて厳しくなってきている。これから先、
知恵を出していかねばなりませんが、天皇の戦争責任を改めて問えとか、天皇の
政治利用に目を光らせろ、というのはどうも違うような気がしますよ。

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