★阿修羅♪ 現在地 HOME > 掲示板
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
http://www.asyura.com/2002/dispute4/msg/196.html
せいがくさんへのレス:「行きつくところは自由主義経済からの離脱か」
投稿者 あっしら 日時 2002 年 11 月 15 日 13:47:35:

せいがくさんの( http://www.asyura.com/2002/dispute3/msg/801.html )へのレスです。

せいがくさん、こちらにレスをスライドしました。
よろしくお願いします。

「行きつくところは自由主義経済からの離脱か」という問いかけをいただきましたが、それを微温主義的に徐々に納得してもらうことで実現したいというのが、私の一貫とした立場です。
できるだけ、「それが利益になる」という自由主義的判断で実行することを願っています。


>こういう利益処分案を出すと株主総会が荒れるでしょうね。株主に配当を増やすん
>じゃなく、従業員の給与を上げるとは何事かと。
>あっしらさんの持論である「利潤なき経済社会」に優良企業は率先して入って行きな
>さい、と号令をかけているように見えます。
>高度成長期に関する理解としては、「利益を犠牲にしてまで従業員給与を増やした」
>のではなく、「利益も給与もどんどん上昇していった」というのが本当のところだろ
>うと思います。ただ、オイルショックをうまく切り抜けられたのは、従業員給与では
>なく、利益を犠牲にした面が確かにあったのでしょう。しかし当時は、この難局さえ
>乗り越えればまた確実な右肩上がりの成長路線が戻ってくるという揺るぎ無い経営者
>らの確信がありましたし、終身雇用、年功序列、労組との協調路線もしっかりしてい
>ました。それゆえ実行可能だった面があるでしょうね。低成長はおろか、もはやマイ
>ナス成長が当たり前になった今、同じような対応は求められないでしょう。やるな
>ら、法律を作って強制するしかないと思います(自由主義経済ではなくなりますが)。
経常収支の黒字が10兆円もありますから、使わない利潤を確保するなとは言いません。
また、配当を増やすことも、その多くが消費に回るのであれば否定しません。
しかし、それが不良債権処理の原資や債務繰り上げ履行に回されるのであれば、現状では経済効果がありません。

従業員の給与引き上げは、その生活振りから財や用役に回る比率が高く、給与を増加させた企業にも迂回的ながら戻ってくるものです。

高度成長期について言えば、輸出が生産性の上昇を上回って増加するならば、賃金の引き上げを行わなくとも企業は順調に拡大することができたのです。(19世紀前半の英国経済を考えればわかります)
もちろん、賃金を引き上げることで、貿易摩擦を避けながらさらにハイペースでの拡大ができたことも事実です。賃上げの最大効果は、政治や社会の安定だと言えます。

輸出も思うように増加しないからこそ、余裕がある企業は、利潤を使わずに貯め込むことをやめ給与の引き上げに使わなければ、余裕がある企業も徐々に苦しい企業に落ちていくことになります。

高度成長期ではないからこそ、給与の引き上げが経済論理的に必要なのです。

優良企業のみを標的にした「法律を作って強制する」ことは無理がありますし、この経済論理が理解できないようでは今後の企業経営もまともにできないので、論理で押し切るべきだと思っています。(間違った経済論理を信奉しているくらいですから、意を尽くせば理解されるとささやかながら信じています)


>その通りなんでしょうが、例えば松下だけがそのことの重要性を理解し、日本での生
>産にこだわり出す一方、ソニーやサンヨーや東芝がそんなことお構いなしに中国でバ
>ンバン生産して日本へ持ってくると、松下は倒産するわけです。皆が一斉に中国進出
>をやめるには、政府による強力な行政指導か立法が必要になります。このような立法
>は海外投資を制限するものですから、中国は当然怒るでしょう。

繰り返しになりますが、経済論理をきちんと理解すれば、日本という国民経済に最大の利益基盤を持っている企業はどこも、適正な海外投資にとどめると固く信じています。


 次へ  前へ



フォローアップ:



 

 

 

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。