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ニワトリと卵(ありふれた性病が先か、AIDSが先か)> HIV感染症/AIDSとコンドームの問題 投稿者 佐藤雅彦 日時 2002 年 5 月 07 日 02:26:50:

(回答先: Re: HIV感染症/AIDSとコンドームの問題 > 『サイバーX AIDSの虚像と真実』について 投稿者 ええっ!? 日時 2002 年 5 月 06 日 10:23:44)


「ええっ!? 」さん、曰く――
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(回答先: HIV感染症/AIDSとコンドームの問題 > 『サイバーX AIDSの虚像と真実』について
  投稿者 佐藤雅彦 日時 2002 年 5 月 05 日 22:52:34)


左藤様。
ご丁寧なレス感謝謝します。
とても勉強になります。御本の方もさっそく読ませていただきたいと存じます。
コンドームについても、おっしゃる意味が理解できました。
何故かというと、最近この界隈で言われている噂で、「最近、日本のゲイでAIDS感染者の60パーセントが、梅毒も同時に感染していることが解ったらしい。どうも梅毒感染者はHIVウィルスを感染されやすいらしい。」というものがあります。
こう考えると、梅毒というもの自体が免疫不全症候群の原因になっている可能性もありますね。

また、本を読んだ後で感想など書かせて頂きたく存じます。
周りの者達の反響や、疑問など出て来ましたら、質問させていただいてよろしいでしょうか。
ゲイや、アクティビストのほとんどが、医学的な専門用語などチンプンカンプンです。紹介されていた2チャンネルの記述でも、お恥ずかしながら医学者同士の専門用語合戦にはついていけませんでした。
左藤さんのような方の噛み砕いた通訳がどうしても必要です。勉強不足とお叱りを受けそうですが、大多数の人間が一から知識をつけ、医者並みに説明出来る程のAIDS論を理解出来るところまではいかないのです。どうかお願いいたします。
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 コンドームなどによる、性病一般からの「自衛&パートナー防衛」の必要性を
ご理解いただき、嬉しいです。 どんなにありふれた感染症でも、心身になにがしか
のダメージを与えるものですし、病原体が身体に住み着いてしまい、歳をとったり
して免疫力を衰えたときにまったく厄介な活動を再開して、思わぬ苦痛を抱え込む
ことにもなりかねないわけですから、自分とパートナーを大切にしたいと思うなら、
最大限の防衛はすべきだと思います。

 なお、既存のAIDSアクティビズムに私が不満を感じてきたのは、往々にして
コンドーム宣伝隊みたいな役割に甘んじてきたからでした。ですから、政府の
AIDSに関する宣伝を真に受けてばかりいないで、患者の生存について真剣に
取り組むべきじゃないか、と感じ続けてきたわけです。世界的に見れば――少なくとも
欧米では――「HIV=AIDS単一特定病因説」ドグマとそこから導かれる抗ウイルス剤
“万能”療法に関して、AIDSアクティビズムは80年代半ばから真っ二つに割れて
きました。このドグマを信じる団体は、政治的圧力をかけて、まだ有効性が確認できて
いない段階で早々にAZTの使用を「勝ち取り」、結果的に多くの死者も出してきた
わけです。(これを責めるつもりは私にはないですが、しかし、ドグマ的な病因論に
ついて、医学界が徹底的な検討を行なうべきだったと思います。)

 日本で毎年12月1日前後に現われる“AIDSアクティビズム”に限っていえば、
この国で最大かつ最も深刻で犯罪的な「AIDS蔓延の原因」は――政府が主張する
「HIV=AIDS単一特定病因説」に従うかぎり――汚染薬剤をばらまいた製薬企業と
それを許した厚生省だったのに、その“現実”を見て見ぬ振りしながら「コンドーム
つけてセーフセックス」などと囃し立てている様子に、やりきれない偽善性を感じて
いたのです。

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最近この界隈で言われている噂で、「最近、日本のゲイでAIDS感染者の
60パーセントが、梅毒も同時に感染していることが解ったらしい。どうも
梅毒感染者はHIVウィルスを感染されやすいらしい。」というものがあります。
こう考えると、梅毒というもの自体が免疫不全症候群の原因になっている可能性
もありますね。
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 性行為を行なえば性器の粘膜は傷つくので、それだけいろいろな感染症に罹りやすく
なるでしょう。そうした要因や、栄養状態や、生活習慣や、薬物や酒・タバコなどの
使用など、さまざまな要因が複合されて免疫機能が低下することも往々にしてある
でしょう。その結果、梅毒その他の病気に罹ることもあるでしょうし、特定の
パートナー以外と性交渉を行なう人々が多いなら、特定の感染症が、特定の性的嗜好
の集団に、急速に蔓延したとしても不思議ではありません。

 どんな病気であれ、免疫機能に負担をかけるわけですから、仮にHIVウイルスが
実在し、その感染によってAIDSが起こるとすれば「梅毒感染者はHIVウィルスを感染
されやすいらしい」という仮説はあながち間違ってはいないでしょう。しかし、
梅毒によって免疫機能が阻害されることもあるわけで、それが他の感染症を呼び込む
危険性もあるでしょう。

 80年代に「AIDSの原因は梅毒である」という説が唱えられたことがありましたが、
これは「HIV=AIDS単一特定病因説」の興隆とともに廃れてしまいました。梅毒に
罹っているせいでHIV検査で「陽性」結果が出た例は報告されていないようですが
――ただし“HIV抗体検査で偽りの「陽性」結果をもたらす要因”としてこれまで
65種類が報告されています(『サイバーX AIDSの虚像と真実』50〜55頁)――
検査結果がどう出るかとはまた別に、こうしたありふれた感染症が「免疫不全」を
引き起こす可能性は否定できないでしょう。

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