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Re: 平成の日華事変になりませんか
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投稿者 すみちゃん 日時 2003 年 2 月 21 日 20:34:07:

(回答先: 産油国の「近代化」には失敗し、ブッシュ政権には“悪の烙印”が押され、「近代」は終焉に向かいます 投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 21 日 18:04:54)

 あっしらさん こんばんわ
 (一億総懺悔?)
 素晴らしい論考を読みまして、この機会に少し踏み込んで考えを書いておこうと思いました。最初のは入り口しか書いておりませんので。
 今回は、日本について考えていることを一部書きます。
 米国(の支配層?)は大規模戦争を意図しています。これは歴史的必然のように思われます。イラク戦はおそらく入り口です。地理的および政体的に中東の真ん中にあるから選ばれたのです。
 この戦争における日本の立場は何か。 私は、日本の行動が戦前の大日本帝国と同様の断罪を受けることをおそれています。例えば10数年くらい後にまた「一億総懺悔」になるんじゃないかと危惧しています。
(我々は戦後ではなく戦前に生きている)
 ここで補助線を引いてみましょう。 いわゆる72年周期説というのがあります。 最近は金子勝というマル経学者がしきりに宣伝しています。 これは長期経済循環サイクルとも近いように思います。 私は、この手の考え方に従って去年から歴史年表をかいておりました(未完成。将来の架空予測も含まれますのでご注意)。以下は要旨。

          対比年表
年数A A+72  事件       年数B  事件
13  85    日本不況     85   円高不況  
14  86    大戦開始      −    −
          日本バブル経済開始86   日本バブル経済開始
          国際化、成金の時代     国際化、成金の時代 
18  90    ロシア、ドイツ  90   ソ連崩壊
          オートリア崩壊  
          一次大戦終結         冷戦終結
          日本好景気(輸出)      日本好景気(輸出)
           −       90    湾岸戦争
           (分水嶺)
ナポレオン戦後処理体制の終結と    ヒトラー戦後処理体制の終結と
世界新秩序              世界新秩序
国家主権の部分否定変質        国家主権の部分否定変質
           (分水嶺)
20  92    東京株式大暴落  90    東京株式大暴落開始
                   91    日本不動産暴落開始
22  92    米国株式上昇開始 92    米国株式上昇開始
20年代90年代  米国好景気    90年代  米国好景気
          (自動車電話技術)      (IT革命)
23  95    関東大震災    95    阪神大震災
29年 01年   米国株式下落開始 00年   米国株式下落開始
29年       日本デフレ進行  01年   日本デフレ進行
          ライオン浜口内閣成立     小泉内閣成立
30年 02年   日本デフレ深化  02年   日本デフレ深化
          井上金輸出解禁        竹中速水会計国際化
          円高金兌換          円高政策
31年 03年   米国株下落継続  03年   米国株下落継続(?)
          昭和恐慌           平成恐慌(?)
          大型倒産           大型倒産
          浜口首相暗殺         小泉首相退陣(?)
          ポンド金兌換停止       ドル通貨危機(?)
          (ポンドは米ドルに覇権以降した。今回は金本位制ではなく、次の覇権国もないため、パターンが異なる)。
          金暴騰            金暴騰(?)
          円暴落            円暴落(?)
          国債暴落           国債暴落(?)
          ドル円為替先物で       国債先物で
          三井三菱モルガン大儲け    外資大儲け(?)
32年 04年   井上総裁暗殺   04年   竹中等更迭(?)
          日本株式底打      日本株式底打(6000円?)
          高橋金輸出禁止       会計制度国際化後退(?)
          積極財政に転換        積極財政に転換(?)
          三井財閥総帥暗殺       外資トップ暗殺(?)
          その他連続暗殺事件     その他連続暗殺事件(?)
          農村経済壊滅         地方経済壊滅(?)
          農村から都市に人口移動 農村から東京に人口移動(?)
          犯罪売春蔓延         犯罪売春蔓延(?)
33年 05年   政党政治崩壊   05年   政党政治崩壊
                         (民主党終焉・再編?)
          体制翼賛体制         体制翼賛体制(?)
          軍国主義化        軍国主義化(憲法改正?)
          要人暗殺事件頻発       要人暗殺事件頻発(?)
          
  (平成の日華事変?)
  さて、満州事変、日華事変がありませんね。 いやあります。 対イスラム戦争は、平成の日華事変となるかもしれません。 私はそういう悪い予感を感じています。杞憂なら良いが。
 日華事変と対イスラム戦争との歴史的アナロジーについて要旨を述べます。
 第一に、国際法上、紛れもなく侵略だということです。いや、戦前は、中国居留邦人の惨殺襲撃事件が頻発しており、居留邦人の保護救出という名分がありましたね。まだ法上の名分が立つと思います。
 第二に、相手が非近代的だということです。 戦前は、茫漠たる大陸に軍閥割拠という状況であり、終結条件等が不明だったわけです。 今度も、イラク戦は近代的国家が相手ですから早期終結すると思いますが、その後はどうなるか。あっしらさんご指摘のような悲惨な状況になるかも。
 第三に、正規軍の戦いでは圧倒的優勢という点です。
 第四に、兵站線が延びきっています。莫大な経費が継続的にかかります。
 第五に、相手が「抗米ゲリラ」化して「人民の海」の中に埋没して反撃活動を、小規模組織で行うという最悪の状況になりそうだという点です。
 第六に、そもそもの戦争目的が見えず,目的達成の有無も不明瞭という点です。 戦前、何のためにあの大戦争をやるはめになったのか、今となっては不思議です。
 これらの結果、異常な経費がかさむことになります。
 違う点は二つ。一つ目は、今度は英米の味方だということ。二つ目は、今回は前線先頭部隊は出さない(憲法改正しないなら)という点です。
 しかし、二つ目は本質的な相違点とは思いません。
 日本は兵站を確保するための部隊を出すんでしょう。兵站確保は戦争行為です(国際法)。
 より本質的な問題は、「資金拠出」です。 日本国は圧倒的な圧政者としてイスラム民衆の前に立ちはだかることになります。 その度合いは、資金額と協力の度合いに比例します。 だが実質的に半額拠出みたいになると(そういう状況になってきましたね),米国以上に憎まれます。 日本の傭兵だからです。 これは日本軍です。 それも「汚い」日本軍です。 ハンニバルの軍隊は傭兵でしたが、歴史はこれをカルタゴ軍として扱っています。 ローマ人もそう考えました。 当然です。
 平成の日華事変は、戦前とのアナロジーでは10年継続することになります。
 それが終わったとき、日本は圧政者として歴史に記録されるのではないかと考えます。 中東にもアジアにも居場所がなくなります。むろん他にはもともと居場所がありません。 そのときにまだ日本に経済力があるようなら、補償問題が勃発します。
 私は、米国支持は仕方がないと思います。 しかし他国に土足に踏み込む行為に深入りすることは危険です。 以上述べたのは深入りのリスクでした。
 以上の状況を避ける方法ってあるんですかね。難問だなあ。 駄文失礼しました。また長々と書いてしまいました。          

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