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▼金融政策/日銀、「福井総裁」で何が変わるか?  [Yen Dokki!!]
http://www.asyura.com/2003/hasan22/msg/494.html
投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 24 日 23:19:43:

(回答先: インタゲ政策の達成手段以外に日銀が打てる政策がない現状では基本的に従来通り 投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 24 日 18:54:44)


読売新聞は2月24日の一面で、3月19日に任期が切れる速水優日銀総裁の後任として、福井俊彦元日銀副総裁(現在は富士通総研理事長)を充てる方向で最終調整に入り、本日中にも内定すると報道した。BNPパリバ証券会社・経済調査部チーフ・エコノミストの河野龍太郎さんは、「福井総裁」が実現した場合、日銀内で中枢の役職を歴任し、最後に日銀副総裁まで務めた経歴の持ち主であることを考えると、「従来の日銀の路線から大きな変化はない」と考えている。その上で、現在の日銀執行部の金融政策に関する考え方として次の3点を挙げる。

(1) インフレターゲットの導入はできない。
(2) 現在日銀が実施している量的ターゲットの効果はあまりなく、それによってマネーサプライを増やすことはできない。
(3) ただし、政府が財政政策を打つ場合には、長期国債購入によって、長期金利の上昇を抑制することは可能だし、それを行うことでマネーサプライを増やすことは可能。

<国債保有上限が 撤廃される可能性が高い> 「福井日銀総裁」が実現すれば、インフレ醸成のためのインフレターゲットは導入されない一方で、「速水優総裁の下で行われた政策の延長線上にある長期国債の購入拡大が行われる」と見ている。政府の伝統的な財政支出拡大に併せた国債購入の増加だけでなく、金融システム対策に関わる財政支出のファイナンスを行うことも含まれる。不良債権処理や産業再生のための政府支出増加が見込まれるが、日銀の国債購 入という形でファイナンスされるわけである。産業再生機構などへの日銀の出資も十分考えられる。すでに昨年10月より、日本銀行は政策の軸足を(狭義の)金融政策から信用秩序維持策(プルーデンス政策)に移している、と言う。 これらの結果、「日銀による長期国債の購入額が大幅に増えるため、国債保有上限が撤廃される可能性が高い」と見る。もちろん、長期国債の購入は、現在のように極めて低水準の長期金利をさらに低下させるというよりも、国債大量発行による需給悪化がもたらす長期金利上昇を避けるためである。

<民間銀行の保有株式を購入額増額の可能性> プルーデンス政策の1つとして、日本銀行は2002年10月に、民間銀行の保有株式を購入することを決定したが、「福井総裁」となれば、「購入総額が(10月時点で決定 された)2兆円からさらに増額される可能性がある」と言う。株価下落が金融システムの動揺へと波及する1つの経路は銀行の保有する大量の株式であるため、「場合によっては、銀行の保有株がコアキャピタルを大幅に下回るまで、株式を買い上げるかもし れない」と言う。民間金融機関は2004年9月までにコアキャピタルを超える株式の売却を法律で義務づけられている。なお、日銀関係者以外には分かりにくい理屈かもしれないが、日銀が株式購入を増額するのは、非正統的な金融政策の観点(株価押し上げ)からではなく、「あくまでプルーデンス政策として」である。

<インフレ醸成、反インフレバイアスない主体による円安誘導で> 日本銀行が長期国債の大量購入と同時にインフレ・ターゲットを掲げることでインフレ醸成を行うべきだとの意見もある。河野さんはその理論的な効果を認めているが、 反インフレバイアスの強い主体が行う政策であるため、「その効果に強い疑問をいだいている」と言う。日本銀行の反インフレ的なバイアスの強さを前提にすると、長期国債の大量購入と同時にインフレ目標を掲げても、そのコミットメントが人々から信認されるのか、「懐疑的である」としている。「将来のインフレ加速時において、反インフレ的な金融政策に対する信認が損われることを恐れて、日本銀行は積極的な緩和策に躊躇するのではないだろうか」。これは皮肉ではなく、中央銀行とは元々そうしたものであり、そのような人物を中央銀行総裁に選んできた。 こうした理由もあって、河野さんは非正統的な金融政策として、政府主導の円安誘導政策を支持している。「反インフレバイアスを持っていない主体が政策を行うことが、 インフレ醸成の成功のポイントとなる」。強い反インフレバイアスを持つ日本銀行は、「政府がインフレ醸成を行った時に、インフレ予想の加速を抑制する役割を担えばよい」と言う。

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