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日本のモノづくり復活の狼煙…半導体不足は長期化の見込みも展示会は大盛況 経済ニュース 深読み・先取り
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/319005
2023/02/21 日刊ゲンダイ
1月下旬に開かれた「ネプコン ジャパン」／（Ｃ）日刊ゲンダイ
半導体を巡る企業の動きが一段と活発になっています。2月に入り、米自動車のゼネラル・モーターズ（GM）は半導体受託大手と長期契約を結び、半導体の確保を目指しています。
昨年は、半導体不足が深刻で生活に身近な給湯器や冷蔵庫、プリンター、温水便座などが品薄となりました。自動車も同じく、半導体不足により供給がストップしました。
コロナ禍で半導体工場がストップ。そこにウクライナ戦争が加わり、半導体不足の深度は増しました。しかし、世界的にコロナ禍は落ち着きを見せはじめています。半導体不足は解消へ向かうのではないか、と考えても不思議はありません。
ただ、米GMが動きはじめたことでも分かるように、半導体不足は長期化が避けられない。そう判断するのが正解でしょう。
日本でも“国策半導体会社”のラピダスが設立され、トヨタ自動車やソニーグループ、NTTなどが出資。最先端の半導体を供給する体制を整えつつあります。
また、米中対立に代表されるように世界経済は分断の時代に突入しています。半導体の確保は国の防衛力にも絡むだけに最優先事項なのかもしれません。
今年1月下旬に東京ビッグサイト（江東区有明）で「ネプコン ジャパン」が開催されました。会期は3日間。半導体や電子機器の大規模な展示会として知られています。
目立った若い世代の来場者
寒空の下、初日から多くの来場者であふれていました。スーツ姿のビジネスマンに交じり、学生とおぼしき人たちが目立っていました。若い世代にも、この分野の関心は高いのでしょう。来場者数は7万5000人近くに達しています。
「ネプコン ジャパン」はアジア最大級のエレクトロニクス開発・実装展。半導体・センサーをはじめ、世界最先端の電子部品が出展され、自動車メーカーなどの商談の場ともなっています。「電子部品・材料EXPO」など7展の構成です。さらに、「オートモーティブワールド クルマの先端技術展」など4つの展示会が同時に開催されていました。
オートモーティブワールドにはEVで話題のソニー・ホンダ連合も出展していましたが、目を引いたのは次世代電池関連です。島津製作所の検査装置にも注目が集まっていました。
こうした会場を歩いていると、日本のモノづくりが復活の狼煙を上げていると強く感じます。経済のグローバル化に伴って、世界の工場は中国に集中する動きを見せていました。一方、日本は少子化・人口減に拍車がかかり国力は低下。将来の働き手であり、消費者でもある子供の数が減れば、国内マーケットはさらに縮小します。
電気料金をはじめ公共料金は値上がりし、国民は疲弊するばかりです。国際競争力のある民間企業が先頭に立って、日本経済を引っ張って欲しいものです。
（IMSアセットマネジメント代表・清水秀和）
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