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「デルタクロン」はデルタとオミクロンの同時感染ではと専門家 HIVやインフルでも似たケース
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/299790
2022/01/13 06 日刊ゲンダイ
日本でも複合する変異株が発見される？（Ｃ）日刊ゲンダイ
キプロスの研究者が発見したというデルタ株とオミクロン株の複合株「デルタクロン変異株」に関する報道が話題になっている。
デルタ株の遺伝子の中にオミクロン株が内包されており、重症化リスクと強い感染力が合わさっているとも報じられた。研究者によると、これまでにデルタクロン株の感染確認が25例あったという。だが、1月10日には欧州の専門家らが、「実験室汚染によるものである可能性が高い」として、新たな変異株ではないとの見解を発表。真相は分かっていない。デマ説まででているが、実際に新型コロナウイルスが結合し、強力なウイルスが出現することはあり得ないのだろうか。
浜松医療センター感染症管理特別顧問の矢野邦夫氏がこう言う。
「デルタ株、オミクロン株ともに従来株よりもウイルスの複製に関与する部位に影響を与える『アミノ酸変異』が多いのが共通点。似た部分もありますから、結合する可能性はゼロではありませんが、確率としては同時感染と考えます。過去の感染症でも、たとえばHIVは2つの型が同時感染する患者さんが一定数いますし、インフルエンザもA型とB型の同時感染するケースがあります。より症状の重いウイルスの影響を受けるため、インフルエンザの場合はA型の症状がでますが、新型コロナウイルスの場合は、デルタ株の影響を強く受けるでしょう」
オミクロン株に完全に置き換わるためには、現存するウイルス同士が干渉しあうことになる。その過程で、強力なウイルスであるデルタ株とオミクロン株の同時感染する人は増えていく、と矢野氏はみている。
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