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イラン・中国の戦略計画が本格始動(耕助のブログ)
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投稿者 HIMAZIN 日時 2023 年 2 月 24 日 17:33:14: OVGN3lMPHO62U SElNQVpJTg
 

https://kamogawakosuke.info/2023/02/24/no-1712-%e3%82%a4%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%83%bb%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e3%81%ae%e6%88%a6%e7%95%a5%e8%a8%88%e7%94%bb%e3%81%8c%e6%9c%ac%e6%a0%bc%e5%a7%8b%e5%8b%95/


No. 1712 イラン・中国の戦略計画が本格始動

投稿日時: 2023年2月24日

Raisi in Beijing: Iran-China strategic plans go full throttle

エブラヒム・ライシ師の北京訪問はイラン大統領としては20年ぶりのことで、テヘランが「東への軸足」を全面的に打ち出し、中国がBRI計画におけるイランの中心性を認識したことを表している。

by Pepe Escobar

イランのエブラヒム・ライシ大統領が北京を訪問し、習近平国家主席と直接会談したことは、様々な意味で画期的な出来事である。

イランの大統領として、ライシは20年ぶりに中国を公式訪問した。新中央銀行総裁や経済・石油・外務・貿易大臣を含む超高官級の政治・経済代表団を率いての訪問だった。

ライシと習主席が、農業、貿易、観光、環境保護から保健、災害救援、文化、スポーツに至るまで20の二国間協力協定の調印を共同監修したことは大きな収穫ではない。

今週のイラン・中国包括的戦略パートナーシップの調印式{1}は、多極化領域における重要な進展なのである。2つの主権者(ともにロシアとの戦略的パートナーシップでも結びついている)は、国内の聴衆そしてグローバルサウスにも、西側の指示を完全に排除した、より公平で公正かつ持続可能な21世紀というビジョンを強く印象付けたのである。

北京とテヘランが初めて包括的戦略パートナーシップを構築したのは2016年に習近平がイランを訪問した時で、共同包括行動計画(JCPOA)、すなわちイラン核合意への調印のわずか1年後であった。

2021年、北京とテヘランは25年間の協力協定に署名し、包括的パートナーシップをいくつかの分野、特にエネルギー、貿易、インフラにおける実用的な経済・文化的発展に転換させた。そのころには、(数十年来の)イランだけでなく中国も、米国の一方的な制裁の対象になっていた。

これは{2}25年間の協定の課題と展望に関する比較的独立した分析である。そして、中国の戦略的パートナーでもある隣国パキスタンからの啓発的な視点がこれ{3}である。

イラン:すべてを近代化しなければならない

北京とテヘランはすでにテヘランの地下鉄の一部路線、テヘラン-イスファハン高速鉄道、そしてもちろん共同エネルギープロジェクトの建設で積極的に協力している。中国の大手ハイテク企業ファーウェイは、テヘランが5G通信ネットワークの枠組みを構築するのを支援することになっている。

ライシと習は予想通り、国連と、イランが新たに加盟した上海協力機構(SCO)において、共同調整の強化や一帯一路構想(BRI)に沿った新たな推進を強調している。

明確には言及されなかったが、これらの構想の根底にあるのは、SCOそして多極化したBRICSグループの枠組みにおける貿易の脱ドル化である。イランはBRICS+の新メンバーの一人となることが決まっており、これは8月に南アフリカで開催される首脳会議で決定される大きな一歩である。

テヘランでは、イランと中国の年間貿易額が中期的には700億ドル超に達するとみられ、これは現在の3倍にあたる。

インフラ整備ということではイランはBRIの重要なパートナーである。ペルシャ湾、ホルムズ海峡、オマーン海、カスピ海を網羅する2250kmの海岸線と、イラク、トルコ、アルメニア、アゼルバイジャン、トルクメニスタン、アフガニスタン、パキスタンとの巨大な陸上国境という地政学的条件に見合う国はもちろん他にない。中国のあらゆるシンクタンクは、BRIの陸上回廊だけでなく、海上シルクロード{4}の観点からもイランがいかにかけがえのない存在であるかを見抜いている。

チャバハル港は国際南北輸送回廊(INSTC)の一部として、イラン-インド間の主要な案件となる可能性があり、したがって、中央アジアに延びるシルクロードというインドのビジョンと直接結びつく。

しかし中国の港湾開発業者は、ペルシャ湾やカスピ海の代替港を中心に、別のアイデアを持っている。それは、中央アジア(トルクメニスタン、カザフスタン)、ロシア、コーカサス(アゼルバイジャン)への海運接続を強化することだ。

そして、港湾ターミナルの整備とイランの鉄道の近代化(高速鉄道化)を組み合わせれば、それは完璧に理に適っている。

さらに画期的なのは、中国がBRIによってイランの回廊を、すでに進行中の新疆カシュガルからインド洋のグワダル港までの全長3200キロの中国・パキスタン経済回廊(CPEC)と接続しようとしていることである。

パキスタンのイムラン・カーン首相がクーデターで失脚する前、まだ政権を担っていたころは、この計画は妥当なものに思えた。このプロジェクトの鍵は、国境の両側にバルーチスターンでひどく必要とされているインフラを建設することである。パキスタン側ではCIAの支援を受けたバルーチスターン解放軍のような「反乱軍」を壊滅させ、失業者をなくし、貿易を経済発展の担当にするために大きな役割を果たすことになるのである。

もちろん、CPECに連なる中国-アフガン-イラン回廊という形で、アフガニスタンも要素に入ってくる。2021年9月以来、北京はタリバンに、新疆からアフガニスタン東部のワッカン回廊を通り、ヒンドゥークシュを経てイランに至るインフラ回廊(鉄道、高速道路、パイプラインを完備)からどのように利益を得られるかを詳細に説明してきた。

多極化の核心

イランは、中国が推進する高速貨物鉄道のブームによって、イランと中央アジアの大部分(カザフスタン、トルクメニスタン、タジキスタン、キルギス)を結ぶ完璧な位置にある。

つまり現実には、大きな物流の中心、経済特区(SEZ)ホルゴスとの接続である。これはカザフ・中国国境のアルマトイからわずか330キロ、新疆ウイグル自治区の首都ウルムチからわずか4時間のところにある。

もし中国がこれを成功させたら、カザフスタン、トルクメニスタン、アフガニスタン、パキスタンを経由して中国とイランを結ぶBRIの究極の理想となるだろう。複数の回廊を1つにまとめることになるからだ。

イランのイスラム革命が44年目を迎えようとしている今、そのすべてが実現しようとしている。

現在、地政学的にすでに起きていること、そして中国が完全に認識していることは、西側諸国がイランをのけ者扱いし、あるいは征服された新植民地として扱っているという、不条理の全面的な否定だといえるかもしれない。

イスラム革命に込められた抵抗の多様な筋がようやくまとまり、歴史はついにイランを21世紀に進行中の最も複雑なプロセスの重要な極の一つとして推進するようになったようだ。ユーラシア大陸の統合である。

イスラム革命から44年、イランはBRICSのトップ3である中国、ロシア、インドと、戦略的なパートナーシップを享受している。

イランはBRICS+の最初の新規加盟国となる可能性が高く、西アジアで初めてSCOの正式加盟国となり、ユーラシア経済連合(EAEU)とは自由貿易協定(FTA)を締結しようとしている。

イランは、中国が主導するBRIとINSTCの主要な戦略的パートナーであり、ロシアやインドと並んで、BRIとINSTCの主要なパートナーである。

イラン核合意dがほぼ消滅し、西側の「約束」がすべて宙に浮いた今、テヘランは猛スピードで東方への軸足を固めつつある。

ライシと習の北京での調印は西アジアにおける中国の優位性を示すものである。北京は、イランの地域的中心地性を認識し、尊重することは当然の帰結だとはっきり理解している。

イランの「ルック・イースト」戦略は、BRIとこれ以上ないほど親和性が高い。BRIの一連のプロジェクトは、イランの経済発展を加速させ、貿易回廊やエネルギー供給国としてのイランの役割を強化することになるからである。

1980年代、テヘランはイスラム革命の信条に忠実な「東でも西でもない」戦略によって支配されていた。 それが今や、現実的には「ルック・イースト」へと進化した。テヘランは誠実に「西に目を向け」ようとした。しかし、米国政府がイラン核合意で行ったことは、殺人から「最大限の圧力」、そして蘇生の中止に至るまで、相当な歴史的教訓だった。

今、ライシと習が北京で示したのは、主権が進むべき道である。 ユーラシア統合の3つのリーダー、中国、ロシア、イランは、多極化の核を固める道を急ぎつつある。

Links:

{1} https://www.globaltimes.cn/page/202302/1285469.shtml

{2} https://rasanah-iiis.org/english/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/The-Iran-China-25-Year-Comprehensive-Strategic-Partnership-Challenges-and-Prospects.pdf

{3} https://jdss.org.pk/issues/v3/2/sino-iranian-comprehensive-strategic-relations-implications-for-the-region.pdf

{4} http://www.chinatoday.com.cn/ctenglish/2018/tourism/201802/t20180207_800116957.html

https://thecradle.co/article-view/21548/raisi-in-beijing-iran-china-strategic-plans-go-full-throttle  

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コメント
1. 2023年2月25日 19:26:36 : rbxzqurJek : a0dVcFh2UlkubnM=[6] 報告
しかし、日本はだらしない。そんなにアメ公が怖いのか?中露イラン連合軍と、落ち目の西欧諸国とだったら、どっちが上なのか判っていないんじゃないか?
2. 2023年2月26日 02:52:30 : qMxOFeQfo6 : MFJocjBsZU9QMy4=[72] 報告
「アメ公」に洗脳されている人が政治家に多いんだろうな。
3. 2023年2月26日 13:40:00 : pNlPCkSbrE : UHFWeXlvcDg5aEk=[2315] 報告
>>2

政治家以上にメディアが洗脳されているというか、
国民を洗脳する機関となっている。

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