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書評 「検察審査会:日本の刑事司法を変えるか」(八木啓代のひとりごと)
http://www.asyura2.com/22/senkyo286/msg/605.html
投稿者 赤かぶ 日時 2022 年 5 月 29 日 23:55:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

書評 「検察審査会:日本の刑事司法を変えるか」
http://nobuyoyagi.blog16.fc2.com/blog-entry-801.html
2022-05-28 八木啓代のひとりごと


 本書は、検察審査会に特化した本である。

 検察審査会についての書籍というものはほとんどなく、研究もあまりされていない。そういった意味では、このような書籍が新書で刊行されたことには、一定の意義はあると言えるだろう。

 しかし、その一方で、素朴な疑問も湧く。

 なぜ、この日本独自の制度であり、しかも何度もメディアを賑わせた対象である検察審査会についての書籍が、いままでほとんどなかったのだろうか。

 その答えは簡単で、まさしく本書自体も述べているように、「透明性がない」「運用の実態がわからない」からだ。

 だから、その必然的な結果として、本書の内容も、米国の大陪審との制度的な比較、統計的な分析、そして、そのような統計的結果が生まれる理由についての「仮説」にとどまっている。

 そういった分析と仮説の中では、強制起訴案件となった東京電力福島第一原発事件について、無罪判決を出した裁判所に対し、指定弁護士(検察官役)に対して不当なまでに高い立証ハードルを設け、また、不自然なほどに東京電力側の主張を信用したという点で、その判断に疑義を投げかけ、その一方で、たとえ結果として無罪判決になったとはいえ、この裁判の中で、多くの隠蔽されていた事実が明らかになったとして、検察審査会の強制起訴による裁判の意義を認める。

 おそらく、筆者らにとっても、このケースが、本書の執筆を考える中での、もっとも大きな「注目案件」だったのだろう。

 検察審査会の審議には事務局の介入がどの程度あるのかどうかなど不透明な部分が多く、その審議の大半は検察の捜査の是認であることが多く、しかも、起訴議決数が減少してきている傾向があるとしながらも、(とりわけ2009年の強制起訴を可能とした検察審査会法改正以後)の、検察審査会の存在意義を認めているわけだ。

 この結論自体に異を唱えるつもりはない。

 非常に限られたデータの中から導き出される結論としては、そこそこ妥当としか言いようがないからだ。

 しかし、それゆえに、強制起訴議決が可能になって以後のわずか12〜13年の間のごく限られた案件を研究対象としている割には、本書の分析はきわめて表層的であり、取材力に致命的に欠けていると断じざるを得ない。

 たとえば、本書でさらりと取り上げている、陸山会事件での小沢強制起訴裁判に関しては、当時、検察審査会はかなり大きな問題としてクローズアップされた。それは、東電原発事件でのある種まっとうな「起訴議決」とは、真逆の意味で、だ。

 つまり、当時、大手メディアですら大々的に報じた「検察審査会の信頼性そのものにかかわる問題」がふたつあった。

 ひとつは、審査員の平均年齢の問題だ。

 本書ですら、審査員の構成が「高齢者」「男性」「保守派」に偏っているのではないかということを示す研究があることに言及しているが、このときの審査会では、平均年齢が異常に若いことが話題になった。

 一度目の審査員の平均年齢は、34.55歳。二度目もまったく同じ、34.55歳。

 審査員は入れ替わっているはずなのに、これは統計学的にあり得ないのではないかという指摘が当時あった。それを受けて、何度も平均年齢の発表が修正されるという珍妙な事態が起こった。

 そして、さらに大きな問題として、このとき、吉田繁実補助弁護士が記者会見で、堂々と、事実上の議論の誘導を行ったことを述べたことだ。

 すなわち、日本人の平均から見ても明らかに非常に若い審査員たちを相手に、プロの法律家である補助弁護士が、明確な意思を持って起訴議決に誘導したとしか言いようのない問題だ。しかし、本書はこの件には、一切言及していない。

 さらにこの事件では、起訴議決の決定打となったとされる「虚偽報告書問題」が存在した。

 この件には、本書はさすがに言及しているが、「2011年の検察官対象の調査で26%の検察官が、被疑者や目撃者の発言と異なる調書の作成を指示されたことが明らかになっている」という、あたかも「褒められたことではないが、検察ではよくある話」であるかのように述べ、さらに「この検事は懲戒処分を受けて辞職した」と、さらりと流している。

 これはまさに、ことの本質をはき違えているとしか言いようがないだろう。

 むろん、「26%の検察官が、被疑者や目撃者の発言と異なる調書の作成を指示されたことが明らかになっている」ことは、日本の検察の体質を示す問題だ。しかし、この事件については、「被疑者や目撃者の発言と異なる調書が作成」されたのではない。

 これが、調書ではなく報告書であったこと、それこそが、筆者らが見落としてしている重大な問題だ。

 調書は被疑者なり目撃者の署名を必要とする。つまり、被疑者や目撃者の発言と異なる調書の作成があったとしても、結果的に被疑者なり目撃者はその調書に署名しているので、それが強要による不本意な署名であったとしても、被疑者や目撃者は、そういう内容の調書の存在自体は知っている。

 しかし報告書には、被疑者の署名はない。被疑者が退出したあとに検事が勝手に作る、言ってみればメモ書きのようなものに過ぎない。だから、このときの対象者となった石川元議員自身、一から十まででっち上げと言っていいほどの「してもいない涙ながらの自白」の報告書が存在していることなどまったく知らなかった。涙ながらの自白どころか、石川議員は、検事と単に雑談をしていたにすぎなかったのだから。

 そもそも、報告書というもの自体、そのようなものだから、裁判の証拠としてはまったく使えないし、使ってはならない。

 東京地検特捜部は、そこもわかったうえで、明白に、法律知識のない検察審査員を欺すことだけを目的として、本来作成するはずがない報告書をあえて作り、検察審査会に提出したのである。

 すなわち、「検察捜査の過程で生まれた若干問題のある捜査資料が結果的に検察審査会に持ち込まれた」のではなく、どうあっても公判が維持できるわけがなかったゆえに検察が不起訴にせざるを得なかった案件を、検察審査会というシステムを悪用することで、素人を欺して利用し、起訴させようとして、虚偽の証拠まで作った。その意図は、(もともと検察上層部が、公判を維持できないと判断したほど、まともな証拠がないような事件だから)最終的には裁判で無罪となるとしても、あえて裁判に持ち込むことで、政権交代の前夜の当時の民主党の信頼性を落とし、その機能を削ごうとし、結果として分裂を促したということだったと考えるのが妥当だろう。

 しかも、担当検事が虚偽報告書を一通作成し、上司が「虚偽であることを知りながら何もしなかった」というのも、とんでもない事実誤認である。報告書は、上司の作成したものも含めて、わかっているだけで5通存在していた。これも当時、かなり大きく報道されていた事実である

 これは、「検察が検察審査会を操り、誤った情報を与えて、政治利用をしたという見方もある」というようなことでさらりと片付けていい問題ではないだろう。

 しかも、この5通の偽報告書はネットに流出し、そのあまりにとんでもない内容が、当時、大問題になった。これが当時の小川法務大臣解任事件につながったことは、当の小川敏夫現参議院議員も手記に記している。


 筆者たちは、これらの事実をまったく知らなかったというのだろうか?

 そして、「この検事は懲戒処分を受けて辞職した」という解説も、結論だけ言えば誤りではないが、重大な誤解を与えるものだ。

 この「完全にでっち上げの報告書」を書いた田代政弘元検事は、刑事告発された。そして、(当然ながら)検察がこれを不起訴にしたため、これも検察審査会案件となっている。本書は、知ってか知らずか、そこも、ものの見事にスルーする。

 この田代政弘とその上司らの虚偽報告書問題の検察審査会では、さらにおかしな点があった。

 つまり、不自然に長い審査期間だ。本書でも述べられるとおり、検察審査会の審査員は任期6ヶ月。そして3ヶ月で半数が入れ替わる。だから、時間をかけることで審査が深まるわけではない。にもかかわらず、この審査は9ヶ月かけて行われた。

 そして、何より問題になったのは、検察審査会の補助弁護士に、元検察高官である澤新(さわ・あらた)弁護士が就任しており、中立性・公正性に重大な疑惑が取り沙汰されたことだ。

 結果は、不起訴不当となり、この検察史上最大と言ってもいい大スキャンダルは幕引きされたが、この「後味の悪い結末」も当時、大きく報道されている。

 この件がなぜ、さらりと流してよい問題ではないのか。

 なぜなら、この虚偽報告書の虚偽っぷりは半端なものではなく、一検事どころか当時の東京地検特捜部ぐるみの犯罪としか考えられないもので、しかも強制起訴議決の決め手になった疑いが濃厚であったことから、裁判になれば、おそらく相当の特捜の膿が出てくることが確実視されていたからだ。検察にとっては、なんとしてでも「起訴議決を出されては困る」案件だったことは窺える。

 この事件については、私も論者の一人として参加している毎日新聞社刊「検察崩壊」に詳しいが、単にタイトルやサブタイトルに「検察審査会」という文字が入っていなかったから、この陸山会事件における「検察審査会を悪用した検察の犯罪」の分析である本書をまるまる見落としたのだとしたら、本書の筆者たちの目は、節穴だったと誹られて検察崩壊も仕方がないだろう。


 本書で、もっとも大きな検察スキャンダルとして言及している福岡判事妻ストーカー事件などは、確かに検察審査会に強制起訴権限を与えるきっかけの一つとなった有名な事件ではあるが、所詮、男女の愛憎のもつれと地方の一検事の忖度の問題で、規模も悪質さも比較にはならない。

 また、この陸山会事件がらみに関しては、検察審査会自体が存在しなかったなどという類いの陰謀論的な論考やそれに基づく書籍なども出たことは確かだが、そういったトンデモ本があったからといって、問題に対する指摘のすべてがトンデモであろうはずがない。

 これは、コロナワクチンに関する妄想的な陰謀論が多々あるからといって、コロナワクチンの副反応や後遺症の研究まで十把一絡げにして目をそむけてよいことにはならないというようなものだ。

 ちなみに、この一件以後、検察審査会では、「証拠も明白であり、明らかに裁判になれば有罪になるであろうにもかかわらず、検察が不起訴にしてしまったきわめて重要な政治案件」については、不思議と、明白な犯罪の証拠があるにも関わらず、不起訴不当止まりで、起訴議決が出ないことが通例になってしまった

 ドリル優子事件、甘利事件、森友事件、桜を見る会などがそうだ。

 東電問題や黒川賭博事件では起訴議決が出たではないか、と言われるかもしれないが、それは違う。東電事件も黒川賭博事件も、そもそも政府与党の重鎮は被疑者にされていないし、東電裁判は、証拠が明白であって明らかに有罪が出るという案件ではなく、むしろ、会社上層部の業務上過失致死を問うことが難しい現行の日本の過去判例に照らしてみれば、強制起訴裁判になったところで、無罪になる可能性が高かったからだし、黒川賭博事件に関しても、裁判という公開の場で、この賭博事件の全貌(裁判になれば明るみになった可能性がある、大手メディアと検察高官の癒着の実態)が解明されることにはならなかった。一度の起訴議決を受けると、検察は略式起訴というもっとも軽い形で罰金だけで、事件に封をしてしまったからだ。(黒川事件については、もとより、本書執筆者たちはそういう視点を欠いているが)

 この検察審査会の「揺らぎ」の裏には何があるのか。

 私も関わっている市民団体「健全な法治国家のために声をあげる市民の会」では、この田代虚偽報告書事件、詩織さん事件(本書では女性ジャーナリストAさん事件と仮名にしているが、すでに伊藤詩織さんは実名で闘っておられるので、ここでは名前を出させていただく)、森友事件などで、検察審査会に対して情報開示請求を行っている。

 検察審査員がどのように選ばれているのか、また、その選定の立ち会いに弁護士は同席できず、裁判官と検察官だけが立ち会えるという妙なシステムには本書も微妙に疑問を呈しているが、その裁判官と検察官の立ち会いすら、詩織さん事件以後、その立ち会い官僚の名前は黒塗りで秘匿されるようになっている。

 さらに言えば、なぜ、単に事件を裁判所に回すというだけの審査会とは違って、死刑を宣告することすらあるという点ではるかに重い決断を下すこともある裁判員裁判では、裁判員が重大事件のあと記者会見を行い、メディアの質問を受けることが普通であるのに、検察審査会では、記者会見どころか、検察審査会事務局や補助弁護士がどのようなアドバイスを行ったのかすら、一切の公開がされないのか。

 なぜ、くじ引きで選んでいるはずの検察審査員が「高齢者」「男性」「保守派」に偏る傾向があるのか。

 そもそも、検察審査員は、数千万円をかけて納入されたくじ引きソフトで選ばれるとされているが、そのくじ引きソフトそのものが、専門家の目から見て首をかしげるような異様な仕様のソフトであることなど、ツッコミどころはいくらでもあるのである。

 これについては、検察審査員の候補者となった人物から、私のもとに、検察審査会事務局の人物が「ややこしそうな人は審査員から外す」と発言したという証言も得ている。

 本書の筆者らは、真摯に調査をする気があるのであれば、そのあたりの情報には十分アクセスできたはずだ。

 公式発表のデータだけ並べて統計を取ってみました。検察審査会は不透明だが、なんとなくそれなりに機能しているようです。裁判記録だけは一通り目を通しましたが、東電事件に関してはちょっとムカつきました。

 大学院生の論文ではないのだ。学者の結論が、そんなものでは、困る。

 どうでもいい案件ではまあそれなりに機能するが、検察組織や政府与党に関わる案件では極端に不透明で妙な結果が出る、みたいな検察審査会なら、単に、検察の忖度を強化するものにしかならない。米国の大陪審にもそれなりの問題があるからどっちもどっち、みたいな話ではなく、検察審査会法のどこにどういう不備があり、どう透明性を作っていけるか、どうしたら民主的に機能しうるかという視点が必要だろう。

 そういった意味で、本書は、検察審査会についての入門書的価値はあるが、深い掘り下げには遠い、表層的な内容というしかない。そして、入門書的役割を果たすというには、原文の英文が頭に浮かんでしまうほど、ひどい直訳調の(ところどころ、日本語として意味不明な箇所すらある)文章は、大きなマイナスであろう。

とはいえ、それまでなかった検察審査会に光を当てた書籍が生まれたことには意義はある。著者らの一層の奮起と研究の継続を願う。
 

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コメント
1. 赤かぶ[172411] kNSCqYLU 2022年5月29日 23:55:38 : IrhQbsPtA1 : My43WnR3V2FGemc=[11025] 報告

2. 赤かぶ[172412] kNSCqYLU 2022年5月29日 23:56:24 : IrhQbsPtA1 : My43WnR3V2FGemc=[11026] 報告

3. 2022年5月30日 01:35:24 : tZLL0Er4Kk : Z1FxVG1oTkp2a3c=[1095] 報告
■『「検察審査会:日本の刑事司法を変えるか」

          (八木啓代のひとりごと)』

 残念ながら

 現在の検察審査会の役割りは

 裁判官・検察官が行う

 法の恣意的運用を『不法👉合法』に

 塗り替える魔法の装置でアル

 『闇』・・・『全国検察審査協会連合会』

 なんで こんなもんがあるの?

 以前には 会のウェブサイトがあったが

 2012年10月22日時点から

 アクセスできなくなったそ〜だね

 2012年10月といや〜

 小沢さんの陸山会不法取り調べ

 検察の暴走事件の時だよね!

 検察審査会が闇にある現在

 裁判所・検察の

 好きかって やり放題なのでアル


4. 2022年5月30日 05:35:49 : H3qewymxyA : akJmdGxndm1hajY=[-2031] 報告
環境省が使用済み太陽光パネルの再資源化の義務付けを検討。https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/kyodo_nor/world/kyodo_nor-2022052801000820
火災や土砂災害の危険性のある太陽光をわざわざ普及させるのも、中国共産党のぼろ儲けの種であり日本侵略のため。http://rapt-plusalpha.com/43122/
再資源化も結局は中共のためか。
百害あって一利なし。

[18初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数により全部処理
5. 2022年5月30日 06:53:36 : LmJkuJGQkc : UFd6d3drZ2p4LlU=[66] 報告

いつもと同じく、八木 啓代(やぎ のぶよ、1962年1月13日 - )氏の論考は、とても精緻で論理的
であり、民主主義の破壊や不正義を許さないという強い意志が読み取れる。この論考も例外ではない。

小沢一郎冤罪事件は、この国及び世界を支配する「おぞましき利権構造」への挑戦者である小沢一郎に対する不当な反撃であり、人権弾圧だったのであり、下記に示した経堂雪乃氏の論考は秀逸である。また、おぞましき利権構造の概要は下図。その構造は、西欧資本と西欧武器商人が画策・成就した「下剋上の明治維新」以降、変わっていない。
______________________________________________

●>みんなが知らない「日本の支配構造」
http://rakusen.exblog.jp/iv/detail/?s=22922833&i=201509%2F19%2F00%2Fe0069900_02503226.jpg

>【本当の歴史】お賽銭マン https://gab.com/OSAISENMAN
 1859年7月11日、日英通商修好条約の密約により日本国が英国領に。1868年、英ライオネル・ド・ロスチャイルド男爵が長州側に武器を供給し、仏ジェームス・ド・ロスチャイルド男爵が徳川幕府側に武器を供給して仕掛けた内戦が明治維新→1881年、渋沢栄一や松方正義らが裏天皇・堀川辰吉郎の父エドモン・バンジャマン・ド・ロチルドの兄アルフォンス・ド・ロチルドから教示を得て民営会社日本銀行設立し、天皇家とロスチャイルド家が大株主。英ロンドンシティ(ロスチャイルド)が円の紙幣発行権を獲得。昭和天皇、英国陸軍元帥に。英国軍が苦戦する日清戦争で日本人を傭兵化。1932年関東大震災→ JPモルガンのジョセフ・グルー駐日米大使とウォール街が日本領土を買収。1945年、ロスチャイルドの代理人で政府紙幣を発行したJFKの暗殺司令を出したCIAを作ったダレス、ウィロビー、グルーが日本人を家畜化。歴史見ずにしてMMT語るべからず。Member since 2021年1月
=============================================

●>「小沢一郎の疑獄事件には、この国の利権構造が集約されている」以下転載・・・・
http://ameblo.jp/dembo531/entry-11880169601.html
__2012年 11月21日 Dear Slave III

小沢一郎の疑獄事件には、この国の利権構造が集約されている。壮絶なバッシングのモチベーションは小沢が掲げていた政策をみれば明らかだろう。つまり弾圧は彼が政界、財界、官僚、米国、報道これら全ての既得権益の解体を目指し、エスタブリッシュメントの逆鱗に触れたことに拠るのである。

マニフェストの骨子とは@特別会計の廃止、A独立行政法人など外郭団体の統廃合、B天下りによる官僚OBの不労所得の禁止、C米国による内政干渉の排除、Dクロスオーナシップ(新聞社によるテレビ局経営)の禁止と電波オークション制度の導入、E企業団体献金の廃止(「政党評価表」による外資支配の排除)、F消費税引上げ禁止、G最低賃金法の導入と非正規労働の規制強化であり、つまり政策本質とは支配体制の破壊そのものであったわけだ。

あらためて説明するが、@‘特別会計’とはこの国の本体予算であり国家会計の本質だ。新規国債や年金、郵貯資金からの調達分(財政投融資)を合算し総額は300兆円規模となる。一般会計との重複を差し引き実効額は270兆円と推定されるが、国会の承認を得る必要がないことから、使途は実質として官庁裁量となる。つまり官吏によって私物化されているわけだ。

単式簿記という前近代的な会計方式により使途の遡及は極めて困難であり、財政のブラック・ボックス化がGDPの3倍超となる破滅的な国家債務をもたらしたと言えるだろう。」つぎにA‘独立行政法人’だが、繰り返し論述したとおり旧特殊法人である100余の外郭団体群が、財政投融資を通じ400兆円を超える債務を累積してきたわけだ。大半の法人は一般事業と重複し民業を圧迫するか、もしくは何らの生産活動も行っていない。

つまりB‘天下りによる官吏OBの不労所得’の最大が目的化されているのであり、官僚利権の本質と言えるだろう。年間の補助金だけで消費税額と拮抗する12.7兆円に達し、独立行政法人が起債した財政投融資という莫大な債務も国債に置換され、国民が租税により償還していると推定されている。

この国では90年代から「年次改革要望書」を通じ、あらゆる法案が米国の意向に基づいて起草されていたのだが、小沢・鳩山政権は発足直後にこれを破棄に持ち込んでいるのだ。C‘米国による内政干渉の排除’を実践し、つまり宗主国に対し反旗を翻したのだから、実働部隊である東京検察庁が国策捜査を発動し、反逆者を粛清するのも当然と言えるだろう。「年次改革要望書」は後に発足した管政権下において「日米経済調和対話」として刷新され、復活したことはご存じのとおりだ。

この国の報道は主権侵害の排除という英雄的行為を賞賛するのではなく、むしろ愛国者を背徳者として葬ろうとしているのだが、執拗な攻撃は社会正義ではなく、私欲によるものであることは語るまでもない。テレビ各局が支払う電波利用料が総売り上げの0.2%に満たないことは公然であり、メディアが総務省の所轄事業として便宜供与を受け、報道と行政が癒着し共謀関係にあることは明らかだろう。

小沢一郎は国庫財源として電波の適正使用料を設定し、EUに倣い電波入札制度を導入しようとしていた。そのうえ独占資本による情報支配を抑制するためD‘クロスオーナー・シップ(新聞社によるテレビ局経営)’の解体を目指していたのだから、メディアがバッシングに狂奔するのも当然である。

この国の政治とは、日本経団連が策定する「政党評価表」に示された政策の達成度によって献金が増減されるというふざけたシステムなのだけれど、つまり小沢一郎はE‘企業団体献金の廃止’によって、資本が国政を私物化する構造を解体しようとしたわけだ。経団連の過半数株式は外国人投資家によって制圧されているのだから、この構造において国政は民意ではなくJPモルガンチェースやゴールドマンサックスなど多国籍ファンドによって運営されているのだ。

何度でも繰り返すが、過去10年間に導入された時価会計制度、資本規制撤廃、輸出税還付制度や外貨準備金の過剰積立など外国勢力が要求した政策により、毎年国税収入を超えるカネが流出しているのだから反駁の余地は無い。キャッシュフローが明示していることは、この国が実質のプランテーションであるという現実に他ならない。

フラット税制(一律徴収の消費税)と労働者の非正規化は多国籍企業の常套手段であり、いずれの進出地においても貧困の蔓延と労働者の没落をもたらしている。消費税引上げによる13兆円のうち約50%が、輸出還付金として経団連(多国籍企業)グループに付与されるのは周知のところだろう。また2003年の派遣法改正によって労働者の約40%が使い捨ての非正規となり、年間30兆円の給与所得が不当に搾取されていることは繰り返し論述したとおりだ。

つまり小沢一郎が掲げたF‘消費税引上げ禁止’、G‘最低賃金法の導入と非正規労働の規制強化’とは、グローバリズムの対立概念(アンチテーゼ)なのであり、国民の総意である市場原理主義から修正資本主義への転換政策に他ならない。

錯乱するメディアは事件本質を収賄事件に矮小化しようと必死なのだけれども、小沢に関わる一連の擾乱は資本帝国と国民国家の相克であり、二項対立が激化する歴史本質の顕現なのである。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・転載終わり
この国のトンデモっぷりが この記事にあふれてるんだけど
これを理解している人がどのくらいいるんだろ...
分かってるのは国民の8%ぐらいと 独りファシズムさんは書いていた...
______________________________________________

6. 乳良〜くTIMES[196] k_uXxyYjMTIzMTY7gq1USU1FUw 2022年5月30日 09:25:22 : pN4uH6qHyo : SWJmdkVpbEJIL1k=[10] 報告
検察は米国とも癒着しているんじゃないの?

真っ当な政策を掲げていた鳩山由紀夫政権が短命に終わったのは、明らかに陸山会事件のせいだから。

7. 2022年5月30日 10:15:43 : niyy4hTwUA : OHU1UGRCUHhtN0k=[8613] 報告
陸山会事件も、桜を見る会不起訴も、東京地検特捜部の仕業。

特捜部はCIAだかアメリカの何かが作らせたとかいう話を目にしたことがあります。
もろ内政干渉(行政/司法)ですな。
(凄いねぇ〜、これで独立国かい? 昔の即席味噌汁CM風)

8. 赤かぶ[172426] kNSCqYLU 2022年5月30日 10:16:24 : IrhQbsPtA1 : My43WnR3V2FGemc=[11040] 報告

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