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二都物語(マスコミに載らない海外記事)
http://www.asyura2.com/23/kokusai33/msg/254.html
投稿者 HIMAZIN 日時 2023 年 7 月 16 日 10:53:03: OVGN3lMPHO62U SElNQVpJTg
 

http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2023/07/post-d387d2.html

二都物語

アラステア・クルック
2023年7月13日
Strategic Culture Foundation

 ロシアの脆弱性は「英米」経済ドクトリンからの脱却により説明されるという欧米の信念は希望的観測の反映だ。

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 ロシアで展開すると欧米「専門家」が「扇情的興奮で」期待していた「ロシア人がロシア人を殺し」プーチンは「おそらくどこかに隠れる」のが呼び物の混乱は、予想外にモスクワのプーチンではなく、マクロンが絶体絶命となり、フランスで爆発した。

 期待と進展のこの興味深い逆転、二つの大いに異なる暴動物語から学ぶべきことは多々ある。

 土曜日午後、プリゴジンがロストフに到着した後、プリゴジンが抗議を終わらせベラルーシに行く契約をルカシェンコ大統領と結んだニュースが全米で流れた。このようにして、ほとんど無血の事件は終わった。プリゴジン支持は政治支配層からも軍からも得られなかった。欧米支配体制は動揺したままだった。数時間以内に連中の期待は不可解に打ち砕かれたようだ。

 しかし欧米にとって同様に衝撃的だったのは、パリやフランス全土の都市の映像だった。車が燃えている。警察署や市の建物が燃えている。警官が襲撃し、店は広く略奪され、破壊された。まるで「ローマ帝国の崩壊」から盗んだような場面だった。

 最終的に、この反乱も衰えた。それでも、それはロシア国家自体やプーチン大統領個人への支持表明で終わったプリゴジン「反乱」の衰えのようなものではなかった。

 フランスの暴動では正確には何も「解決」されていない。国は現行の繰り返しでは「救済できない」と見なされている。共和国はもはや存在しない。そして、マクロン大統領の個人的立場は、おそらく回復不能なほど罵倒された。

 ロシアと異なり、フランス大統領は警官の多くが彼に反対するのを見たのだ(暴徒は「害虫」というレッテルを貼られ、警官組合は差し迫った内戦の声明を発表した)。軍幹部はマクロンに事態を「掌握する」か、そう強制されるかのどちらかだと警告した。

 わずか9日間とは言え法執行機関は明らかに国家元首に背を向けていた。全ての歴史が法執行機関の支持を失った指導者は間もなく(次の暴動で)負けかねないことを示している。

 フランス郊外のこの反乱はアルジェリア/モロッコ起源の古傷の再浮上として余りに容易に見過ごされる。北アフリカ出身の若者の殺害が、いくつかの都市で暴動を起こす直接の引き金となったのは事実だ。

 より広い重要性を見過ごすのに熱心な人々にとって(以前の大規模抗議はパリ郊外住民によるものではなかったが)、フランス人はどういうわけか街頭に出たがる傾向があるというつぶやきで無視される!

 率直に言って、フランスが明らかにした根本的問題は、汎ヨーロッパ危機-長期醸造-で、それに対し準備ができた解決策はない。それは全てのヨーロッパを脅かす危機だ。

 しかし、評論家連中は(フランスのような)街頭抗議行動はヨーロッパ国家を脅かすことはできないと即座に示唆する。そこでの抗議は拡散し政治的核心がなかったのだ。

 しかし、政権に反対し、最終的に政権を追放する組織化された並行する市民社会がなければ、EU諸国は全く安全で、大衆の怒りを無視して「継続する」ことが可能だという一般的神話に答えて、スティーブン・コトキンは『Uncivil society』を書いた。

 コトキンの主張は、共産主義政権は、予想外に、基本的に一夜にして、そして(ポーランドを除き)組織的反対の事前存在なしに崩壊したというものだ。反対する市民社会の結果、共産主義が崩壊したというのは完全な神話だと彼は書いている。しかし神話は政権転覆の目的を推進するため反対する市民社会を忙しく作り出す欧米諸国内で続いている。

 むしろ共産主義東ヨーロッパで唯一組織化された構造は、支配的ノーメンクラトゥーラだった。コトキンは、この支配的テクノクラート官僚機構を人口の約5〜7パーセントと推定している。これらの人々は毎日互いに交流し、実際の力を持つ首尾一貫した実体を形成した。彼らは周囲の世界から完全に切り離された特権的並行現実で暮らし、人生のあらゆる側面を自身の利益のために決定していた。ある日、それが無くなるまで。1989年に崩壊したのはこのテクノクラシーだった。

 これらの国々が突然崩壊した原因は何だろう? コトキンの短い答えは、信頼の連鎖的失敗だ。「政治的銀行取り付け騒ぎ」だ。そして、全ての共産主義政府転覆における重要な出来事は街頭抗議行動だった。従って、1989年の出来事は、組織化された政治的反対が無かったため、欧米全体をすっかり驚かせた。

 もちろん、ここでの要点は今日のヨーロッパ技術官僚が、(ほとんどのヨーロッパ人にとっての)極端なジェンダーや、多様性や、「グリーン」の平行現実に暮らしており、言説を支配し、抗議を抑制し、国民のアイデンティティや文化を何の支障もなく消し去る世界経済フォーラムの未来を押し付けられると密かに想定していることだ。

 様々な形でフランスで起きているのは、まさにフランス大統領に対する「政治的銀行取り付け騒ぎ」だ。しかもフランスで起きていることは広がる可能性があるのだ。

 もちろん共産主義国での街頭抗議は以前も行われていた。1989年に異なっていたのは、極端な政権の脆弱性だったとコトキンは主張する。単純な無能と硬化症以外の二つの直接的推進力は、ミハイル・ゴルバチョフが(最近の暴動の間のマクロンのように)緊急対策を拒否したことと、これら全ての国々が失敗した経済的ポンジースキーム(経済を支えるため欧米からの外貨借款)に関与していたことだった。

 フランスでの最近の出来事がなぜそれほど深刻で、より広く影響しているかについて洞察を得られるのはここだ。逆にヨーロッパは本質的に東ヨーロッパが辿ったのと同じ道(西洋的特徴を持ちながら)を辿っているのだ。

 二つの世界大戦の終わりに、西ヨーロッパ人はより公正な社会を求めていた(戦争前の産業社会は率直に言って封建的で残忍だった)。ヨーロッパ人は恵まれない人々も気遣う新しい合意を望んでいた。求められたのは社会主義そのものではなかったが明らかに共産主義を望む人もいた。本質的に、それは不道徳な自由放任主義経済圏に、いくつかの倫理的な価値観を再挿入することだった。

 それはうまく行かなかった。欧米諸国は自分を維持する余裕がなくなるまで体制は膨らんだ。借金が急増した。そして1980年代、新自由主義熱狂のシカゴ学派から輸入された、社会インフラ縮小と経済金融化を説く一見「救済策」らしきものが広く採用された。

 シカゴ学派改宗者連中はサッチャー首相に船舶建造や自動車製造をやめるように言った。金融サービス「産業」は、将来金の卵を産むガチョウのはずだった。

 この治療法は「病気よりも悪い」ことが証明された。逆説的だが、この展開する経済的難問の欠陥は早くも19世紀にフリードリヒ・リストとドイツ経済学派が認識していた。彼は「英米」債務主導の消費ベース・モデルに欠陥を見ていた。(一言で言えば)社会の幸福と全体的な富は社会が何を買えるかではなく作れるものにより決定される。

 実体経済の構築に励むより消費賞賛への転換は必然的に実体経済の弱体化につながるとリストは予測した。消費と一時的な金融やサービス部門が、実質生産物の製造から新たな投資の「酸素」を吸い出すにつれ(依然輸入の支払いは必要だ)実体経済は衰退する。

 自立は侵食され実質的な富創造基盤の縮小は、適切賃金の雇用では益々少数の人々しか支えられない。そして生産的な仕事で雇用される人々の縮小する要員を維持するため、これまで以上に大きな債務が必要になる。これが「フランスの物語」だ。

 たとえば今のアメリカでは、公式失業者数は610万人とされている。それでも、9980万人の労働年齢のアメリカ人は「労働力ではない」と見なされている。従って合計1億500万人の労働年齢のアメリカ人が今無職だ。

 これは、フランス(そしてヨーロッパの大部分)を消耗させる同じ「罠」だ。インフレは上昇している。実体経済は縮小している。そして高給雇用は縮小している。同時に、社会福祉は(イデオロギー的理由で)骨抜きにされた。

 状況は暗い。ヨーロッパへの移民急増は問題を悪化させる。イデオロギー的な「開かれた社会」の否定を続けているヨーロッパ・ノーメンクラトゥーラを除いて、誰でもそれが見える。

 ここが難しいところだ。解決策はない。このシカゴ・モデルの構造的矛盾を元に戻すことは現在の欧米の政治能力を超えている。

 左翼には解決策がなく右翼には意見が許されない。チェスて言う「差し迫った状況」(チェックメイト)だ。

 そこで我々は「二都物語」と彼らの非常に異なる反乱の経験へと引き戻す。フランスに解決策はない。ロシアでは、エリツィン時代に、プーチンや他の何百万人もの人々が価格自由化や超金融至上主義という「ショック療法」を経験した。

 そしてプーチンは「理解した」。リストが予見した通り「英米」金融モデルは国家自立を侵食しロシア国民の仕事維持に必要な仕事を提供する本当の富創造基盤を縮小した。

 エリツィン時代、多くの人々が職を失った。給与は支払われなかった。収入の本当の価値が急落した。一方オリガルヒがどこからともなく現れ価値ある機関を略奪するようになった。ハイパーインフレやギャング、汚職、取り付け、資本逃避、絶望的貧困、アルコール依存症増加、健康状態低下、超富裕層による下品で無駄な富の誇示があった。

 しかしプーチンへの主な影響は習主席からだ。「なぜソビエト連邦は崩壊したのか」と題する痛烈な分析で、レーニン、スターリンのソ連共産党の歴史に対するソ連の否定は「ソ連イデオロギーに混乱をもたらし歴史的ニヒリズムに浸らせた」と習は明らかにした。

 習主席はイデオロギー的対立の二極、一方は英米の構造、もう一方は西洋経済体制に対するレーニン主義の終末論的批判を考えて、ソ連「支配層は後者を信じるのをやめ」その結果ニヒリズム状態に陥ったと主張した(ゴルバチョフ-エリツィン時代の欧米自由市場イデオロギーへの転換)。

 習主席の主張は明らかだった。中国がこのような回り道をしたことは一度もない。簡単に言えば、習にとって、エリツィンの経済的大失敗は欧米自由主義への転換の結果だった。そしてプーチンは同意した。

 プーチンの言葉を借りれば、中国は「私の意見では、市場経済の発展のために中央管理のてこを使用するため可能な限り最善の方法で管理した...ソビエト連邦はこのようなことを何もせず、効果のない経済政策の結果は政治分野に影響を与えた。」

 しかし、それこそ、まさにプーチン下でロシアが修正したものだ。レーニンのイデオロギーとリストの経済的洞察を混ぜ合わせて(リスト信奉者のセルゲイ・ウィッテ伯爵は19世紀ロシアで首相だった)ロシアを自立させたのだ。

 欧米はそれをこのように見ていない。欧米はロシアを脆弱で砕けやすい国と見なし続けており、財政的に非常に窮地に立たされているので、ウクライナ戦線での逆転は、パニック状態の財政崩壊(1998年に見られたような)やエリツィン時代同様、モスクワの政治的無政府状態をもたらす可能性があるというのだ。

 この欠陥のある、ばかげた分析で欧米はウクライナ経由でロシアと戦争を開始した。戦争戦略は常にロシアの政治的、経済的脆弱性(と厳格なソ連式指揮構造に悩まされる軍)に基づいている。

 この戦争は、エリツィンの惨状は西側自由主義への転換の避けられない結果だという習とプーチンの強い信念を理解できないことに少なからず起因している可能性がある。この欠陥には協調的修正が必要で、プーチンはそれを正しく行ったが欧米は気づかなかった。

 しかしアメリカは証拠に反し、ロシア固有の脆弱性は「英米」経済ドクトリンからの離脱で説明できるという考え方に固執している。それは欧米の希望的観測の反映だ。

 一方ほとんどのロシア人はアメリカが支配する欧米経済圏の外でプーチンがロシアを自立させたため欧米の金融猛攻撃に直面したロシアの回復力を説明可能だと考えている。

 そこで、このパラドックスは説明可能だ。プリゴジン「反乱」に直面してロシア人はロシア国家に対する自信と支持を表明した。一方フランスの反乱では人々は自分たちが陥っている「罠」に不満と怒りを表明した。マクロンに対する「政治的銀行取り付け騒ぎ」が進行中なのだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.org/news/2023/07/13/tale-of-two-cities/

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 Alex Christoforou youtubeはエレバンから。冒頭タッカー・カールソンが大統領候補マイク・ペンスに問う。「アメリカの都市はボロボロ。生活はひどい。ウクライナに戦車を送る余裕はない。アメリカの状況が気にならないか?」「気にならない」と答えるペンス。

Tucker exposes neocon GOP candidates. UK air force ready to fight Russia. Macron booed 33:10

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

米国は、露との直接軍事対決の危険性あるウクライナのNATO参加を支持しない流れ。修正。代案としてウクライナの不安除去するため、武器支援等を約束をする「イスラエル( 支援)方式」の提言。だがこれは機能しない@イスラエル自身が優位性保持、A米国内の「イ」支持強く存在

 日刊IWJガイド

「ウクライナの外国人傭兵約1万2千人のうち、残りは2200人のみ! 武器支援を続けて犠牲者をどこまで増やすのか!? 即時停戦を!

【第1弾! マクロン大統領がウクライナへの長距離巡航ミサイル供与を表明!】フランスのマクロン大統領が、NATOサミットでウクライナへの長距離巡航ミサイル「スカルプ」供与を表明! 英仏共同開発で英名は「ストームシャドー」! 英国の「ストームシャドー」は供与直後に、ルガンスクへの攻撃に使用され、子ども6人を含む民間人が負傷!!

<インタビュー決定>7月18日(火)午後6時半から、フランス現代思想がご専門の哲学者である一橋大学名誉教授・鵜飼哲氏への、岩上安身によるインタビューが決定しました! 米国の正体は地上唯一の超帝国! その支配の完結を求めるNATOの東方拡大とロシアの弱体化が桎梏に! その間に、グローバルアジアが覚醒! 植民地にされ、奴隷貿易によって搾取されてきた欧米列強の不正義を訴え始めています! 鵜飼哲先生に、この世界の変化を解説してもらいます。

2023年7月16日 (日)  

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コメント
1. 2023年7月16日 20:07:51 : cs9CYfjVhE : VjNWVk1GcE1OLm8=[1] 報告
ちなみにソ連邦は連邦参加国に石油を分配できなくなって崩壊したと言う見方があります。崩壊の数年前から割り当て量を一方的な通達によって減らされはじめ、参加国はエネルギー不足から急激で深刻なインフレになったようです。当時のソ連の書記長がソ連の油田地帯を訪問した半年後に突然、ソ連は崩壊しました。

今の終わりの見通せないG7ウと露の戦争について学者が「これまで通り 終わるときはどちらかが石油を使い果たした時だ」と言っていてなんだか印象的でした。

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