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大阪万博に暗雲垂れ込め…言い訳続出で東京五輪同様「誰も責任を取らない体制」が確立 ラサール石井 東憤西笑
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/328706
2023/09/06 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
大阪・関西万博の記念貨幣を手にする大阪府の吉村洋文知事（Ｃ）共同通信社
2025年春に開幕予定の大阪万博に暗雲が垂れ込めている。
問題は山積みだ。参加国約150カ国のうち56カ国が独自の設計で建てるはずのAタイプのパビリオン。5月に建築申請を出した国が0と分かってから3カ月が経ってもいまだに0のまま。
苦肉の策で提案したのが日本で建てるプレハブに中身だけ各国が入るXタイプ。しかしこれも「興味を示したのが5カ国」だけで、締め切りまでに応募は0。
そもそも万博は維新が始めたこと。「松井氏が安倍さんにお酌して決まった」と言うぐらい、安倍—菅と松井—吉村の太いパイプで始まった。地盤の弱いゴミ処理場だった夢洲を開催地に決めたのも松井氏。その後、府知事になった吉村氏は「万博成功は私の公約。最後まで責任を取る」と言い切った。
吉村知事は万博協会の副会長であり、新たに万博推進局まで作った。しかしこの万博協会が全く機能しない。3カ月経っても何の進捗も見られないのがその証拠。そこにまた推進局があり、「頭が2つある動物みたい」と言われ、船頭多くして船山に登る、という状況だ。
ここにきて、ついに吉村氏は国に泣きついた。大阪だけの手柄には出来ぬと判断し、責任を国におっつけた。岸田氏は皆を官邸に呼び付け5分も演説し、「危機的状況」を強調、「私が先頭に立つ」と、地方選で議席を取って好調の維新にマウント。失敗したら維新のせい。成功したら自分の株が上がる。待ちに待った家康のような戦略だ。
そして周りも今から言い訳づくり。維新の馬場代表は「万博は国の行事、国のイベント、大阪の責任ではない」と言い出し、橋下徹氏が「万博なんてルーズなもの」「開幕時にパビリオン2館しか開いてなくてもいいでしょ」などとトンデモ発言で援護射撃。ここにオリンピックと同じように「誰も責任を取らない」体制が確立した。
吉村氏は決して頭を下げない謝罪しない。常に次なる花火を打ち上げ目をそらす。コロナ禍でも、やれ大阪モデルだイソジンだワクチン開発だとぶち上げ、日本最多の死者を出しながら、一度も謝らない。
万博もどんな形であれ強行されるだろう。そして次なるIRに突き進むだろう。予言する。吉村氏は生涯、非を認め頭を下げることはないだろう。
ラサール石井 タレント
1955年、大阪市出身。本名・石井章雄（いしい・あきお）。鹿児島ラ・サール高校から早大に進学。在学中に劇団テアトル・エコー養成所で一期下だった渡辺正行、小宮孝泰と共にコント赤信号を結成し、数多くのバラエティー番組に出演。またアニメの声優や舞台・演劇活動にも力を入れ、俳優としての出演に留まらず、脚本・演出も数多く手がけている。石井光三オフィス所属。
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