| <■375行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>主張 新総統に頼氏 台湾の自由と民主を守れ
 2024/1/14 5:00
 https://www.sankei.com/article/20240114-KOQZ3ZV555NHFKKRQ3SSLB2M3A/
 台湾の総統選挙で、民主進歩党の頼清徳副総統が、中国国民党の侯友宜新北市長と台湾民衆党の柯文哲前台北市長との三つ巴の戦いを制した。
 蔡英文総統から頼氏へと民進党政権が継続する。
 共産党支配の中国は台湾併吞の圧力を強めている。
 台湾の人々が総統選を通じ、成熟した民主主義の姿を示した意義は極めて大きい。
 新総統の任期は2024年5月から2028年までの4年間だ。
 米政府要人らの間では、2027年までに中国が台湾へ武力侵攻する可能性が懸念されている。
 総統選では経済政策も争点となった。
 そうであっても、頼氏の最大の責務は、中国から台湾の自由と民主主義を守り抜くことである。
 総統選では中国による露骨な世論工作があった。
 里長と呼ばれる公選の町内会長を格安で中国へ呼ぶ接待ツアーが横行した。
 SNSでは与党民進党関係者を誹謗する虚偽情報が拡散された。
 中国共産党福建省委員会関係者から指示を受け、偽の世論調査結果を流布したネットメディアの台湾の記者が拘束される事件もあった。
 2024年1月に入って台湾本島上空に中国の気球が飛来した。
 2024年1月9日には事前通告なしに、衛星を搭載した中国のロケットが台湾本島上空を通過した。
 中国は経済的脅迫も躊躇わない。
 2023年12月には台湾との協定に基づく関税優遇措置の一部停止を決めた。
 中国は民主主義への介入、攻撃を恥じるべきで、2度と繰り返してはならない。
 2024年5月の頼政権発足への嫌がらせも厳に慎むべきだ。
 頼氏は自由と民主主義を守るために、中国の浸透工作摘発を進めると共に、防衛力の充実によって対中抑止力の向上を急いでもらいたい。
 民主主義も法の支配も遵奉しない中国は、
 「力の信奉者」
 である。
 そのような専制主義の国と対話をする上でも、台湾海峡の平和と安定を守る上でも、抑止力の強化が欠かせない。
 「台湾有事は日本有事」
 である。
 日本は自国の平和と繁栄を守るためにも、米国と共に台湾と連携していくべきだ。
 日本は台湾を国家として承認していないが、外務・防衛当局による安全保障対話、半導体などを巡る経済安保対話で、関係を深める時である。
 台湾・総統選の開票終了 勝利の頼氏「中国の脅威から台湾守る」 立法委員選は与党過半数割れ2024/1/14 0:52
 https://www.sankei.com/article/20240114-4RFGXTVR6JMZFBDGDW5LDWXHJI/
 2024年1月13日に投開票された台湾の総統選で、中国の統一圧力に屈しない姿勢を示す与党、民主進歩党の頼清徳(らい・せいとく)副総統(64)が勝利した。
 対中融和路線の最大野党、中国国民党の侯友宜(こう・ゆうぎ)新北市長(66)と、米中間でバランスを取る中間路線の第2野党、台湾民衆党の柯文哲(か・ぶんてつ)前台北市長(64)がそれぞれ敗北を認めた。
 中台統一を
 「歴史的必然」
 だとする中国に、台湾の有権者は改めてノーを突き付けた。
 頼氏は台北市内で記者会見し、
 「台湾人は民主主義の新たな1ページを刻んだ」
 「中国の脅威から台湾を守る決意だ」
 と勝利を宣言した。
 1996年に総統の直接選挙が始まって以降、初めて同じ政党が3期連続で政権を担う。
 2000年以降、民進党と国民党が2期8年ごとに政権交代を繰り返していた。
 新総統の就任式は2024年5月20日。
 任期は4年で、副総統の蕭美琴(しょう・びきん)前駐米代表(大使に相当)と新政権をスタートさせる。
 中央選挙委員会によると、頼氏の得票数は約558万票、侯氏が約467万票、柯氏が約369万票。
 投票率は71.8%だった。
 前回74.9%から3.1ポイント下がった。
 かなりの浮動票が野党候補に流れたとみられるが、頼氏は南部などの支持基盤で票を固め、侯氏らの猛追を振り切った。
 一方、総統選と同時に行われた立法委員(国会議員に相当、定数113)選では民進党が過半数を維持できず、国民党が最大勢力となった。
 頼氏は蔡英文政権以上に難しい政権運営を迫られることになる。
 対中政策で頼氏は、中国の
 「1つの中国」
 原則に反対しつつ
 「独立」
 を唱えない、蔡政権の
 「現状維持」
 路線を継承すると表明。
 米国など民主主義陣営と連携して防衛力を強化し、対中関係は
 「台湾の主権尊重」
 を前提にすると訴えて、対中接近を望まない有権者の支持を集めた。
 中国との対話の重要性で一致する侯氏と柯氏は2023年11月、候補一本化で合意したが調整は破綻した。
 中台が
 「1つの中国」
 原則を確認したとされる
 「1992年合意」
 を引き継ぐ侯氏は民進党の長期政権による
 「腐敗」
 を批判。
 柯氏も
 「台湾は米中間の懸け橋になるべきだ」
 と訴えたが、支持の広がりを欠いた。
 台湾の民進党、長期政権のゆるみ 立法委員選で過半数割れ「努力足りず」2024/1/14 0:27
 https://www.sankei.com/article/20240114-2NDF2K7DARKH7KGSAGRRUNZXFY/
 台湾の総統選では与党、民主進歩党の2期8年に渡る政権運営の総合的な評価が問われた。
 対中政策だけでなく、内政面における長期政権の緩みはないか、有権者が審判を下した。
 「台湾は民主主義と権威主義の間で民主主義の側に立つことを選ぶと世界に伝えた」。
 民進党の頼清徳副総統は2024年1月13日、勝利後の記者会見でそう誇った。
 一方、立法院(国会に相当)の過半数割れに対しては
 「努力が足りなかった」
 とし、原因を分析すると述べた。
 選挙戦では、政権交代を狙う最大野党、中国国民党が民進党の長期政権で
 「腐敗」
 が進んだと批判を強めた。
 民進党は票田の南部・台南市で2023年3月、党員の議長ら計10人が市議会正副議長選の買収事件で起訴されるなど、地方で不祥事が相次いでいたためだ。
 頼氏は
 「ゴキブリを一掃する」
 と不正を許さない姿勢を強調し、選挙戦序盤から党内引き締めを図った。
 副総統候補、蕭美琴前駐米代表(大使に相当)と共に立法委員(国会議員)選の接戦区に何度も足を運び、
 「清廉」
 さを訴えてきた。
 住宅政策など身近な暮らしの問題も重要な争点で、
 「台湾海峡危機より関心が高い」
 との指摘もあった。
 近年は住宅や物価の高騰が低所得の若者を直撃。
 経済成長の恩恵が行き届かず、国民党や第2野党、台湾民衆党は
 「長期執政の緩み」
 と結び付けて追及した。
 頼氏は終始、選挙戦を優位に運んだが、得票数で野党2候補の合計を下回った。
 立法院も過半数割れし、生活に直結する経済や既存政治を嫌う若者への政策が広く受け入れられたとは言い難い。
 民進党の長期執政への不満は消えておらず、蔡英文政権時代は円滑に進んだ政権運営が困難になることも予想される。
 フォト頼清徳氏勝利 「台湾を第二の香港にしてはならない」支持者1万人集結
 2024/1/13 23:25
 https://www.sankei.com/article/20240113-KZ3U4XF6GBPDTCR76AGHC5MGLE/
 2024年1月13日の台湾総統選で民主進歩党(民進党)候補の頼清徳副総統が勝利し、支持者は喜びを爆発させた。
 台北市の事務所周辺に駆け付けた女性(54)は
 「台湾人は正しい候補を選んだ」
 「これからも正しい道を歩む」
 と興奮した様子で話した。
 頼氏陣営の担当者によると、事務所近くで開かれた集会には約1万人が詰めかけた。
 周辺の路上も支持者で埋め尽くされ、頼氏のリードが伝わる度に
 「当選」
 のシュプレヒコールが上がった。
 30代の女性は、中国の統制が強まり民主化の芽がつまれた香港を引き合いに
 「頼氏は台湾を守ってくれる」
 「台湾を第2の香港にしてはならない」
 と話した。
 各地の投票所には2024年1月13日朝から有権者の長蛇の列ができた。
 投票は午後4時(日本時間同5時)に終了した。(共同)
 不発に終わった習近平政権の介入 「中台統一」の道筋見えず2024/1/13 23:08
 https://www.sankei.com/article/20240113-YJI3B7IDI5IXVIVORE6FJ4YXZ4/
 中国の習近平政権は、台湾の総統選で勝利した民主進歩党の頼清徳氏を
 「台湾独立派」
 と見做し、軍事的、経済的な圧力を駆使して当選を阻止しようと躍起になったが不発に終わった。
 政権維持に成功した民進党への圧力を更に強めるのは必至だが、習政権が掲げる中台統一への道筋は見えない。
 中国で対台湾政策を主管する国務院(政府)台湾事務弁公室の陳斌華報道官は2023年末、民進党が
 「台湾を戦争の危険へと押しやっている」
 と主張。
 頼氏についても
 「台湾独立の活動家と自任している」
 と非難した。
 習政権は、台湾の総統選と立法委員選について
 「平和と戦争、繁栄と衰退」
 を決めるものだと一方的に位置付けて有権者に選択を迫った。
 選挙直前にも中国の気球が台湾海峡の暗黙の
 「休戦ライン」
 である中間線を相次いで越えた他、化学製品の原料など台湾で生産された12品目について関税を引き下げる優遇措置を停止。
 台湾世論を揺さぶる介入を続けた。
 2022年の中国共産党大会で習総書記(国家主席)は、台湾について
 「最大の誠意と努力で平和的統一を実現しようとしているが、決して武力行使の放棄を約束しない」
 と強調した。
 習氏は党大会を経て異例の総書記3期目続投を果たし、長期政権の成果として台湾統一の実現に拘る。
 その手段には武力侵攻の選択肢も残されたままだ。
 2024年5月に行われる新総統就任式を前に民進党政権への圧力を更に増すのは間違いない。
 経済面では、事実上の禁輸措置などを使って世論の分断を狙うと見られる。
 台湾海峡の荒れが収まる2024年3月以降、空母などを使い軍事的な威圧を増すことも見込まれる。
 だが台湾世論の主流は中台関係の
 「現状維持」
 を望む。
 今回の総統選でも証明されたように、圧力だけで台湾を
 「統一」
 に向かわせるのは困難だ。
 頼氏の任期中である2027年には共産党大会も控え、習氏が総書記4期目続投を睨んで冒険主義に走る危険性はある。
 「中国と距離」蔡路線を継承 頼氏当選、新政権に3つの課題 台湾・総統選2024/1/13 23:01
 https://www.sankei.com/article/20240113-I475ZLI4PVIEJFEXRVJTQMJCCA/
 台湾の総統選は、アジアにおける覇権を狙う中国にとり、米国との代理戦争の様相を呈している。
 開票の結果、親米派と自称し、中国と距離を置く頼清徳氏が当選した。
 このことは、台湾が今後の米中対立において引き続き米国側に立つことを意味する。
 蔡英文路線が継承されたことは、日米など自由と民主主義の価値観を共有する国々にとって安心材料だ。
 しかし、2024年5月にスタートする頼政権は3つの大きな難問に直面している。
 まずは台湾内部の統合だ。
 4年前の2020年に57%の得票率で総統選を圧勝し、立法院(国会に相当)でも過半数の議席を手にした蔡英文総統とは異なり、頼氏の得票率は約4割に留まっており有権者の6割の支持を得ていないことになる。
 立法院でも与党の議席数を大きく減らし、厳しい政権運営を強いられる。
 蔡氏が任期中、成長促進剤が使われた米国産豚肉の輸入や成年男性の兵役延長といった有権者に不人気な政策を次々と実施できたのは、自らの高い支持率と立法院での議席が野党を圧倒していたからだ。
 こうした蔡政権の政策は台湾の外交や安全保障の強化に繋がったが、頼政権では強気の政権運営が難しくなる。
 頼氏は当選後の記者会見で
 「野党との協力を期待している」
 と述べた。
 今後、躍進した第3勢力、台湾民衆党の柯文哲氏と連携できるかどうかがカギになる。
 中国との緊張緩和も新政権にとって大きな課題だ。
 中国軍機は近年、頻繁に台湾海峡付近に飛来し、台湾への軍事的圧力を強めている。
 頼氏は選挙前、テレビ番組に出演した際に
 「(国家主席の)習近平氏と一緒に食事をしたい」
 と述べるなど、中国との関係改善に意欲を見せていた。
 しかし、中国側は頼氏を明確に拒否している。
 中国で対台湾政策を主管する国務院(政府)台湾事務弁公室の報道官は投票の2日前、頼氏について
 「邪悪な道を歩み続ける人物」
 と名指しで批判した。
 如何に中国との軍事的緊張を緩和するかが頼氏にとって大きな課題となる中、2024年5月20日の就任演説で中国に向けてどのようなメッセージを発信するかが注目される。
 米国との信頼関係の維持も課題となる。
 学者出身で穏健派として知られる蔡氏と異なり、頼氏は若い頃から台湾独立運動に積極的に参加してきた。
 頼氏の周辺には台湾独立派と呼ばれる人物が多くおり、今回の総統選でも大きな役割を果たした。
 頼氏は選挙期間中、台湾独立の主張を封印してきたが、中台関係の
 「現状維持」
 を望む米国は、民進党政権内での独立派の台頭を警戒している。
 頼氏が新政権人事で、台湾独立志向の強い側近らをどの程度要職に登用するかが新政権の方向性を判断するポイントとなりそうだ。
 中台関係は大きく変化せず 宋国誠・政治大学国際関係研究センター研究員 台湾・総統選2024/1/13 22:46
 https://www.sankei.com/article/20240113-SJWXNFAVXJPYTATSVCUWLFG5UQ/
 台湾の総統選で与党、民主進歩党の頼清徳副総統が初当選した。
 台湾の政治大学国際関係研究センター研究員、宋国誠氏は、台湾海峡で軍事的緊張が突然高まる可能性は低いと予測する。
 ◇
 今回の台湾の総統選に対し、中国は様々な手段で介入してきた。
 しかし選挙後、中国に出来ることは少ない。
 3候補のうち、中国が最も好まない頼清徳氏が当選した。
 台湾統一を目指す中国の習近平政権にとって不満な結果だが、手段は3つしかない。
 軍用機を飛ばしての威嚇、果物の禁輸といった小規模な経済制裁、台湾と外交関係がある国への断交圧力だ。
 いずれも台湾社会は既に経験しており、ダメージは少ない。
 頼政権はこれから、米国との関係を更に強化していくと見られる。
 更なる兵器の購入に加え、米国主導の軍事演習に台湾が参加する可能性がある。
 頼氏本人もしくは副総統の蕭美琴氏が訪米することも想定される。
 中国がそれを阻止したければ、台湾ではなく米国に直接言うしかない。
 中台関係は米中関係と連動しており、米中関係が良くならなければ中台関係も良くならない。
 選挙後に中国が最も気にするのは2024年5月20日に行われる総統就任式での演説内容だ。
 「中国離れ」
 や
 「台湾独立」
 を連想させる文言を入れないよう工作を仕掛けてくると見られる。
 穏便にスタートを切りたい頼政権は、敢えて中国を刺激することはせず就任式を無難に乗り切るだろう。
 台湾海峡で軍事的緊張が突然高まる可能性は低い。
 中台関係は「闘而不破」(闘うが破局しない)の状態がしばらく続くだろう。
 蔡政権路線の継続は国際社会に利点 松田康博・東大教授 台湾・総統選2024/1/13 22:37
 https://www.sankei.com/article/20240113-ONFYVE2JBJI3BDXCDZL2UJIPVI/
 台湾の総統選で与党、民主進歩党の頼清徳副総統が初当選した。
 東大教授の松田康博氏は、蔡英文政権の政策の継続は国際社会にとって利点があると指摘した。
 ◇
 民主進歩党の蔡英文政権は政権交代を招いた過去2代の政権と異なり、任期中を通じて支持率が高かった。
 頼清徳氏はその路線を継承する候補とみなされたことが勝因となった。
 政権交代すべきだという雰囲気はあり、野党が期待を集める候補に統一していればチャンスはあった。
 だが、支持者の構造を見ると、柯文哲氏の台湾民衆党は第3勢力とはいえ
 「第2民進党」
 と言える存在で、国民党との候補統一は実現できなかった。
 全体としては
 「(台湾の)本土勢力」
 が強まり、国民党の長期的な衰退傾向が顕著になった。
 国際社会では米国を中心に対中包囲網の形成が進んできた。
 その前提は台湾に中国の武力の脅しに屈しない強い意志を持つ政権が存在することだ。
 その意味で、蔡政権の政策の継続性が担保できるならば国際社会にとり利点だ。
 一方で、立法院(国会に相当)がねじれた場合、政権の政策を実行しにくくなる。
 中国にとり民進党が勝利すれば不本意だろうが、今回が初めてではない。
 2024年5月の総統就任演説の内容を把握し台湾側に影響力を及ぼすため、水面下で台湾側と意思疎通を始めるはずだ。
 2024年11月の米大統領選も見据えて慎重に対応するだろう。
 日本を含む国際社会は、中国が武力や威圧で台湾海峡の現状変更を試みないよう監視を強め、中国に責任ある行動を促すことが大切だ。
 米国の信頼厚い「戦猫」 台湾の新副総統・蕭美琴氏2024/1/13 22:29
 https://www.sankei.com/article/20240113-HVICTYPXYZNIXITWQUKOFF23SA/
 台湾の総統選で副総統への就任を決めた蕭美琴氏は、2020年7月から2023年11月まで、女性初の駐米代表(大使に相当)を務めた。
 大の猫好きで、自らの外交姿勢を中国の
 「戦狼外交」
 と対比した
 「戦猫外交」
 と表現。
 「猫のように、張り詰めたロープの上を機敏でしなやかに動く」
 姿勢を掲げる。
 日本の神戸生まれ、台南市育ちの52歳。
 母が米国人で流暢な英語を話す。
 最年少の26歳で民主進歩党の国際事務部主任に抜擢され、陳水扁総統時代は総統府顧問などを歴任した。
 立法委員(国会議員)を4期務め、同じ猫好きで
 「盟友」
 の蔡英文総統から駐米代表に任命された。
 米国関係者の信頼を得て、米紙に
 「最も影響力ある大使」
 と評された。
 2021年1月のバイデン米大統領就任式には米台断交後で初めて招待を受ける形で出席。
 2022年8月には中国から
 「台湾独立分子」
 と認定され制裁も科されるなど、張り詰めた外交の世界を
 「戦猫」
 として駆け巡ってきた。
 選挙戦では動画投稿サイト「ユーチューブ」を活用。
 飼い猫と映るゆるい%ョ画を投稿し、頼清徳氏が取りこぼしがちな若者や女性への浸透を図った。
 台湾新総統に頼清徳氏、対米重視 中国、圧力強化か2024/1/13 22:28
 https://www.sankei.com/article/20240113-MJECXZV34ZK2VHHZWIOYNDJBYQ/
 台湾総統選の投開票が2024年1月13日実施された。
 対米重視の与党、民主進歩党(民進党)候補の頼清徳副総統(64)が勝利し、初当選を確実にした。
 対中融和路線の最大野党、国民党の侯友宜・新北市長(66)と、野党第2党、台湾民衆党の柯文哲・前台北市長(64)が敗北宣言し、頼氏は勝利宣言した。
 中国は頼氏を独立派と見なし敵視しており、経済、軍事面での圧力を一層強めると見られ、緊張が高まりそうだ。
 1996年に総統の直接選挙が実現して以降、同一政党が初めて3期連続で政権を担うことになる。
 国民党と民衆党の候補一本化が実現しなかったことから、選挙戦は頼氏優位の構図で展開。
 侯氏は民進党政権が続けば中台関係の緊張が激化すると訴え、政権交代を狙って野党票の自身への集中を呼び掛けた。
 ただ若者を中心に第三勢力として二大政党を批判する柯氏に対する支持も根強かった。(共同)
 医師で知日派、独立色は封印 台湾・新総統の頼清徳氏2024/1/13 22:08
 https://www.sankei.com/article/20240113-EY3D3HA4YJN4LHCPBPINU5V7RM/
 台湾の総統選で初当選した民主進歩党の頼清徳氏は、北部の現・新北市に炭鉱労働者の息子として生まれた。
 生後約3カ月で、炭鉱事故により父親を失った。
 幼少期は医師を志し、苦学して台湾大医学部を卒業。
 米ハーバード大で公共衛生の修士号を取得した。
 南部・台南市の大学病院で内科医として勤務していた頃、当時の国民党政権の腐敗ぶりに怒りを覚え、36歳で政界入りした。
 立法委員(国会議員に相当)や台南市長、行政院長(首相)などを歴任した。
 2020年の総統選に出馬を表明し、民主進歩党内の予備選で再選を目指す現職の蔡英文氏に敗れた。
 党内の結束を重視する蔡氏から副総統候補に指名され、2期目の蔡政権を支えた。
 若い頃から
 「台湾独立」
 派であることを積極的にアピールし、行政院長時代に立法院(国会)での答弁で
 「私は台湾独立のための堅実な仕事人」
 と発言したことが物議を醸した。
 2023年春に総統候補になってからは
 「台湾は既に独立しており、独立を改めて宣言する必要はない」
 と強調するようになり、独立色を抑え、バランスを重視する姿勢を見せている。
 知日派としても知られ、日本の政界に知己が多い。
 2022年7月、安倍晋三元首相の葬儀に参列するために東京に駆け付けた。
 大の野球ファンでもあり、以前、日台交流を促進する策として
 「台湾のチームが日本のプロ野球リーグに参加できれば面白い」
 と産経新聞の取材に答えたことがあった。
 台湾・総統に頼氏 中国の統一圧力に「ノー」 侯氏と柯氏を下し初当選2024/1/13 21:12
 https://www.sankei.com/article/20240113-CQMVQMFH2VLHLHKY4J4IXLEZP4/
 2024年1月13日に投開票された台湾の総統選で、中国の統一圧力に屈しない姿勢を示す与党、民主進歩党の頼清徳(らい・せいとく)副総統(64)が初当選を決めた。
 対中融和路線の最大野党、中国国民党の侯友宜(こう・ゆうぎ)新北市長(66)が2位につけていたが、敗北を認めた。
 中台統一を
 「歴史的必然」
 だとする中国に対し、台湾の有権者は改めてノーを突き付けた。
 頼氏は侯氏のほか、米中間でバランスをとる中間路線の第2野党、台湾民衆党の柯文哲(か・ぶんてつ)前台北市長(64)に差をつけた。
 台湾で1996年に総統選の直接選挙が始まって以降、初めて同じ政党が3期連続で政権を担うことになる。
 2000年以降、民進党と国民党が2期8年ごとに政権交代を繰り返していた。
 次期総統の任期は2024年5月20日から4年。
 副総統候補、蕭美琴(しょう・びきん)前駐米代表(大使に相当)と新政権をスタートさせる。
 【速報中】台湾総統選挙 民進党の頼清徳氏が勝利を宣言2024年1月13日 22時14分
 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240113/k10014319761000.html
 投票が行われた台湾の総統選挙で、与党・民進党の頼清徳氏が(らい・せいとく))今夜記者会見し勝利を宣言しました。
 頼氏の勝利によって台湾で1996年に総統の直接選挙が始まってから初めて、同じ政党が3期続けて政権を担うことになります。
 4年に1度行われる台湾の総統選挙には、与党・民進党から今の副総統の頼清徳氏、最大野党・国民党から現職の新北市長の侯友宜氏、野党第2党・民衆党から前の台北市長の柯文哲氏のあわせて3人が立候補しました。
 ■民進党の頼清徳氏が勝利を宣言
 このうち民進党の頼氏は日本時間の2024年1月13日午後9時半過ぎ、記者会見し、
 「選挙の勝利には大きな意義がある」
 「台湾の民主主義の勝利だ」
 と述べ、勝利を宣言しました。
 今回の選挙戦で、頼氏はこの8年間、政権を担ってきた民進党・蔡英文総統の路線を継続することを訴え、
 「現状維持」
 を望む幅広い層に支持を広げたものとみられます。
 頼氏の勝利によって台湾で1996年に総統の直接選挙が始まってから初めて、同じ政党が3期続けて政権を担うことになります。
 ■【動画】盛り上がる頼清徳氏の陣営(午後9時過ぎ)
 民進党の頼清徳氏の陣営の様子です。(サタデーウオッチ9で放送 データ放送ではご覧いただけません)
 ■国民党の侯友宜氏が敗北を認める
 これに先だって、国民党の侯氏は日本時間の午後9時頃支持者を前に
 「今回の総統選挙の結果について私個人の努力が足りず、非常に遺憾だ」
 「政権交代を実現できず、皆さんを失望させた」
 「私は心からお詫びする」
 と述べ敗北を認めました。
 ■民衆党の柯文哲氏も事実上敗北を認める
 また民衆党の柯氏は日本時間の午後9時過ぎ、支持者を前に
 「私は諦めないので皆さんも諦めないでほしい」
 「私たちは必ず努力を続け、4年後、自信を持って柯文哲と民衆党に投票してもらえると信じる」
 と述べ、事実上、敗北を認めました。
 ■中国との向き合い方が争点の1つ
 今回の選挙では、中国との向き合い方が争点の1つとなり、中国の圧力に対抗する姿勢を示す与党・民進党が政権を維持するのか、中国との対話や交流拡大などを訴える野党が政権交代を実現するのかが焦点となりました。
 ■最新の開票状況 午後10時現在
 投票は日本時間の午後5時に締め切られ、開票作業が続いています。
 台湾の中央選挙委員会が発表した日本時間の午後10時現在の開票状況です。
 1万7795か所の開票所のうちこれまでに1万7766か所で開票作業が終了したとしています。
 民進党の頼清徳氏 557万5036票
 国民党の侯友宜氏 465万9195票
 民衆党の柯文哲氏 368万 897票
 ■【動画】各陣営の様子 午後7時過ぎ
 民進党の頼清徳氏、国民党の侯友宜氏、民衆党の柯文哲氏の陣営の様子です。(ニュース7で放送 データ放送ではご覧いただけません)
 ■中国との向き合い方が争点の1つ
 今回の選挙では、中国との向き合い方が争点の1つとなっていて、中国の圧力に対抗する姿勢を示す与党・民進党が政権を維持するのか、中国との対話や交流拡大などを訴える野党が政権交代を実現するのかが焦点でした。
 ■立法院の選挙も
 今日は台湾の議会に当たる立法院の選挙の投票も行われました。
 現在は、与党・民進党が過半数の議席を占めていますが、今回の選挙では、どの党も単独での過半数の確保は難しいという見方が出ています。
 どの総統候補が当選しても少数与党となれば、政権運営が不安定になる可能性があり、立法院選挙の行方も注目されます。
 
 [18初期非表示理由]:担当:スレ違いの長文多数のため全部処理
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