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(回答先: 本多勝一の書いた話はすべて正しいと実証されています。虐殺否定派の論拠はすべて否定されています。 投稿者 中川隆 日時 2025 年 8 月 13 日 14:28:00)

南京には便衣兵なるものは存在しなかった
便衣兵の議論というと素人には到底理解できない高尚な法律論義が延々と繰り返されるのが常です。
しかし、議論の前提となる南京に便衣兵がいたのか、いなかったのかという点については比較的スルーされる場合が多いようです。私は安全区内で不法なゲリラ活動をしていた便衣兵というものの 史料を読んだことがありません。ただし、史料がないという証明は記録をすべてさらさなければならないので、ここでは便衣兵がいたという史料は多数あると 言っているグース氏のサイトの史料を検証してみます(色のついていないテーブルは史料に関するグース氏の発言です)。
グース氏の四つの資料はすべて便衣兵の史料ではなく、敗残兵の史料でした。
安全区に潜伏した便衣兵が、強姦や略奪を行ったという史料はあります。安全区に潜伏した便衣兵の大部分は、早い時期に摘発されていますが、 摘発を逃れた便衣兵は、武装蜂起のタイミングを図りつつ、日本軍が強姦や略奪を行っ ているという偽情報を流していたのでしょう。(グー ス氏のサイト)
記事の内容は「元大佐ら」が、武器を隠し持ち、掠奪、強姦を行ったことです。元中国兵が武器を所持していたとすれば、便衣兵ゲリラである可能性が濃厚で す。しかし、彼らは南京市民に対する掠奪・強姦を自白したことになっていますが、取り調べの後に掠奪の罪名で処刑されているので、敵対行動はなかったこと を示します。
元 中国兵が強姦・略奪を行ったという史料ではありますが、日 本軍憲兵隊も便衣兵であったと結論していません。
史料を読む際にはだれが何の目的で記録したものなのか、注意して読む必 要があります。日記資料は自分のメモリーのために書かれているので、ことさらウソを書くことはありません。この意味で3.と4.のラーベの日記と7.飯沼 日記に意識的なウソはありません。この二つの資料は武器を捨てた中国軍将兵が隠れていたことを示します。便衣兵については書い てありません。他方、日本憲兵隊の上海におけるブリーフィング内容(9. ニューヨークタイムズ1月4日と5. と6.のチャイナプレス1月25日 )は日本軍と日本国 内の新聞にこれを裏付ける記載がありません。ということは上海の日本軍憲兵隊が海外向けにだけ宣伝する必要があったということを示します。史料を読む上で はこれらのことを念頭において読めば、真実が見えてきます。
1.東京朝日新聞と2.ニューヨークタイムズ12月17日は南京 の日本軍司令部のブリーフィングであり、国内外で同じような趣旨の記事が書かれているので 信憑性はそれなりにあります。このふたつは城内で敗残 兵、正規兵を捕らえた、さらに捕らえる予定ということで一致しています。
9.ニューヨークタイムズ1月4日と5.と6.のチャイナプレス1月25日は上海 の日本軍憲兵隊の外国向けブリーフィングをそのまま記事にしたものです。 その内容は元中国軍将校が武器隠匿と扇動を、元兵士が掠奪・強姦を行ったというものです。これは一応便衣兵容疑があったという史料に はなります。
しかし、元中国軍将校が武器隠匿は7.飯沼日記で見るように裏付けがありません。元兵士の扇動については8.ニューヨークタイムズ1月25日の発表がこれ を否定しました。これらの記事は便衣兵がいたという史料 にはなりません。
日本軍憲兵隊の海外向け発表はいったい何の目的だったのか。それは日本軍兵士の掠奪・強姦を打ち消すことだったと推定されます。つまり、日本軍憲兵隊も元 兵士の件は「便衣兵がいた」ことを証するためではなく、日本軍兵士が掠奪・強姦をしたんじゃない、中国軍兵士がやったんだ、ということを海外に向かって訴 えるために発表していたのです。(この事件自体が捏造なのですが、それは別の項目で触れます。)これらの記事が便衣兵の史料として読むには無理があるのは そのためです。
この記事をあたかも便衣兵の証拠のように利用しようとしたのは東中野が最初であり、小林よしのり、グース氏が後を追いました。東中野とグース氏が翻訳を歪 曲してまで扇動を捏造したことでもわかるように、便衣兵の具体的な活動の史料は存在しないのです。
以上、見てきたように「便衣兵なるものの史料はなく、便衣兵はいなかった」というのが史料の検証の結論です。
https://www.nextftp.com/tarari/sonzaisinai.htm
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