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(回答先: 輸出企業は低賃金長時間労働者を必要とするので、企業が成長しても国と労働者は貧しくなる 投稿者 中川隆 日時 2025 年 10 月 06 日 01:49:24)

スパイ防止法は、建前はともかく、戦前の治安維持法と同じもので、共産主義的思想を抑圧し、トランプ、プーチンや高市早苗、神谷宗幣の様なファシストの政権を批判する人を粛清するのが目的です。
参政党の神谷宗幣代表が、街頭演説の中で「極端な思想の公務員を辞めさせる。そのためのスパイ防止法が必要だ」と語りました。
一見すると、これは国家の安全を守るためのまっとうな意見のように聞こえるかもしれません。確かに、国家機密や安全保障に関わる情報を外部に漏らす行為は、厳しく取り締まられるべきです。実際、多くの国でスパイ防止法は存在しており、日本にも同様の法整備を求める声は以前からあります。
しかし、この発言を注意深く読み解くと、単なるスパイ防止の議論を超えた意味を含んでいることがわかります。神谷氏は「スパイ行為」ではなく「思想」を問題視しています。つまり、「どのような考えを持っているか」によって公務員を排除する、という発想です。
日本はすでに、かつてその道を通ったことがあります。1925年に制定された治安維持法です。この法律は「国体を守る」「治安を維持する」という名目で始まりましたが、結果として思想・信仰・言論を抑圧し、自由を奪いました。
本稿では、スパイ防止法と治安維持法という二つの法律を対比しながら、神谷氏の発言がどのように過去の思想統制の構図を再現しているのかを考えていきます。
U.スパイ防止法とは何か――行為を罰する法
スパイ防止法(または特定秘密保護法)は、国家の安全を守るために構想された法律です。防衛や外交に関する情報を不正に取得・漏洩した者を処罰し、国家機密を保護することが目的です。対象となるのは**「行為」**であり、思想や立場そのものではありません。
自民党は1985年、中曽根内閣のもとで「スパイ防止法案」を提出しましたが、「秘密の範囲が曖昧で報道の自由を脅かす」との批判で廃案になりました。その後、2013年に成立した特定秘密保護法が事実上の後継法となり、政府が指定した「特定秘密」を漏らした者に懲役刑を科しています。
問題は、何を秘密とするかを政府が決められる点にあります。もし政権に不都合な情報までが「秘密」とされれば、取材や内部告発までも罪に問われかねません。建前は「行為処罰」でも、運用次第では「知ること」自体が犯罪となる危険をはらんでいます。
V.治安維持法とは何か――思想を罰する法
1925年に制定された治安維持法は、「国体の変革を防ぐ」「社会秩序を守る」という名目でつくられました。しかしその実態は、国家に異を唱える思想を取り締まる思想弾圧法でした。当初は共産主義者や社会主義運動を想定していましたが、やがて対象は拡大し、反戦活動家、宗教者、学者、そして政府を批判する新聞記者にまで及びました。
この法律の最大の問題は、処罰の対象が行為ではなく思想そのものだったことです。「天皇制の否定」や「社会の平等化」といった考えを持つだけで逮捕され、尋問や拷問を受ける事例が相次ぎました。実際に、思想を「改悛」したとする文書を書かされる「転向」が強要され、自由な思考は国家の支配下に置かれていきました。
国家が「何を正しい思想とするか」を独占した瞬間、言論の自由も信仰の自由も消えました。治安維持法のもとで人々は、考えることそのものを恐れ、沈黙を選ぶようになったのです。それは、法律が「治安」を守るために生まれながら、最終的に社会の自由を破壊する装置へと変わった歴史の象徴でした。
W.「極端な思想を排除する」という言葉の危険な転倒
参政党の神谷宗幣氏は演説の中で、「極端な思想の公務員を辞めさせる。そのためのスパイ防止法が必要だ」と語りました。一見すると国家の安全を守るための提案のように聞こえますが、この発言の本質は「スパイ行為の防止」ではなく、「どのような思想を持つ人を排除するか」という選別の発想にあります。ここで言う“スパイ防止法”とは、実際には思想統制法に近い意味を帯びているのです。
本来のスパイ防止法は、国家機密を漏らすといった具体的な行為を処罰する法律であるはずです。ところが神谷氏の言う「極端な思想の排除」は、行為ではなく内心を問題にします。つまり、何を信じ、何を考えているかという“思想そのもの”を国家が判断しようとしているのです。
では、「極端」とは何を指すのでしょうか。その基準を決めるのは誰なのか。もしその判断を権力が握れば、政府に批判的な考えや多様な価値観は、いつでも「危険思想」として排除されてしまいます。
かつての治安維持法も、「過激な思想を取り締まる」という名目から始まりました。しかしその“過激”の範囲は際限なく広がり、最終的には体制批判や信仰の自由までも弾圧しました。
「国家を守る」という名のもとで、自由が静かに奪われていく――神谷氏のこの発言は、その歴史を再び呼び起こす危うさをはらんでいます。
https://note.com/kumonabc/n/n3698ddeb708b
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