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脳は実年齢より早く老化? 最新の研究に手掛かり/Alex Janin の意見
https://www.msn.com/ja-jp/health/other/%E8%84%B3%E3%81%AF%E5%AE%9F%E5%B9%B4%E9%BD%A2%E3%82%88%E3%82%8A%E6%97%A9%E3%81%8F%E8%80%81%E5%8C%96-%E6%9C%80%E6%96%B0%E3%81%AE%E7%A0%94%E7%A9%B6%E3%81%AB%E6%89%8B%E6%8E%9B%E3%81%8B%E3%82%8A/ar-AA1IiYNm?ocid=hpmsn&cvid=98e0cacf830848e5b33d97168e4ad7ce&ei=8
米ユタ州シーダーシティー在住のダン・ジョーンズさんは品質管理検査官の仕事が気に入っていた。それ以上に趣味として地元のバグパイプ楽団で演奏することが好きだった。
ある頃から曲の演奏を間違えるようになった。やるべきことがあっても書き留めておかないと忘れるようになった。2021年に56歳で認知症と診断された。妻のダーラさんと思い描いていた未来が突然、消えてなくなったような気がした。
「たくさんの計画があったが、全て断たれた」とジョーンズさんは言う。バグパイプをしまい込み、スケジュールが予想しやすい仕事に異動した。
そんな時、妻は、生活習慣を変えて初期のアルツハイマー病が改善するかどうかを確かめる研究があることを知った。研究に参加すれば、ジョーンズさんはローストビーフや手作りのスパゲティ、アイスクリームなどの好物をあきらめて、精製された炭水化物や糖類を控えめにして、加工を最小限にした食品を使った野菜中心の食事にしなければならなかった。運動量の増加や毎日の瞑想(めいそう)、サポートグループとの定期的なミーティングも必要だった。
研究に参加してから数カ月後、ジョーンズさんは再びバグパイプを手に取り、2022年7月には地元のパレードで演奏した。旅行中に朝起きたらどこにいるのか分からなくなる、ということもなくなった。認知機能の評価を受けると、記憶に関する複数の項目が安定または改善していた。
「お金をもらっても今の食習慣や運動はやめない」とジョーンズさんは言う。「それほど大きな効果があった」
ジョーンズさんだけではない。本格的な研究(非営利団体の予防医学研究所が中心となって実施し、2024年に発表された)によると、生活習慣を見直した患者は脳の機能と認知能力が大幅に改善した。
脳の健康を測定する機器や検査が利用しやすくなるにつれて、自分で脳について何らかの対策が取れることを示唆する研究が相次いでいる。
寿命と健康寿命(健康に過ごせる年数)の差が拡大している。米国人の平均寿命が延び、認知症など老化が関係する病気を発症する期間が長くなった。最新の研究によると、米国の新規の認知症患者数は2060年には年間約100万人と、現在の2倍に達している見込みだ。
ジョーンズさんが参加したアルツハイマー病の研究では、51人の被験者を無作為に二つのグループに分けた。一つは生活習慣を変えない対照群で、もう一つは集中的なプログラムを実施した。被験者は研究開始時に検査を受け、4カ月半後に再検査を受けた。
脳の機能の経時的変化を測定する検査では、生活習慣を変えた被験者の71%で症状が改善したか悪化していなかった。対照群では改善した人はおらず、68%が悪化した。予防医学研究所の創設者のディーン・オーニッシュ氏によれば、研究の標本の規模が小さいため、研究結果から一般論を導き出すのは難しいが、検査の結果には大きな差があった。
「対処する時期が早ければ早いほど、予防のために生活習慣を見直す度合いが少なくて済むだろう」とオーニッシュ氏は言う。「(研究は)以前はなかった新たな希望と新たな選択肢を与えている」
2024年に発表された別の研究は健康な人々に着目した。それによると、1週間に25分間の中程度から活発な活動といった少ない量の身体活動でも、脳の大きさ(大きな脳は脳が健康であることを示す)と関連があった。
「生活習慣が重要だ」。ハーバード医学大学院の神経学教授で、マサチューセッツ総合病院のマッカンス脳健康センター所長を務めるルドルフ・タンジ氏はそう話した。同氏はジョーンズさんが参加した研究に関わった。
診断や予測のための機器が進歩したおかげで、医師や科学者は認知機脳を測定したり修正したりする方法について新たに学ぶことができる。
南カリフォルニア大学レオナード・デイビス老年学大学院の准教授で、10年以上にわたって脳の老化を研究しているアンドレイ・イリミア氏は、磁気共鳴画像法(MRI)によるスキャンを使い、患者の脳が実年齢と比較して、どのくらい早く老化しているかを計算する人工知能(AI)モデルを共同開発した。
AIモデルは記憶に関係する海馬の大きさや、脳の一番外側にある大脳皮質の厚みなど、脳の老化に関する変数を考慮。イリミア氏によると、AIモデルは生活習慣の問題や改善に脳がどう反応を示しているかをリアルタイムで観察できる。
脳の老化の早さは、認知機能障害のリスクの高さと関連しているとイリミア氏は言う。
今年5月、米食品医薬品局(FDA)はアルツハイマー病の診断に役立つ初の血液検査を承認した。さまざまな企業が誰でも「脳年齢」を判定できる血液検査を開発している。
長寿に特化したバイオテクノロジー企業、ニューロエイジ・セラピューティクスは、数十のRNA分子を追跡する700ドル(約10万円)の血液検査を製造している。
ニューロエイジの創業者である神経科学者のクリスティン・グロリオソ氏は、自分の検査結果を見て、睡眠を優先するようになったという。睡眠不足と認知症リスクの間には関連がある。
多くの医師や研究者は、生物学的年齢の検査は普及前に厳格な研究と検証が欠かせないと指摘する。こうした検査は高額で、多くの血液検査は自己負担額が数百ドルに上る。選択的MRIは数百ドルから数千ドルの費用がかかることもある。
「私なら消費者として極めて慎重になる。何を測定するにせよ、意味があるという科学的なエビデンスを望むだろう」。スタンフォード大学脳神経学教授のトニー・ウィスコレイ氏はそう話した。同氏の研究室は脳などの器官系の年齢を測定するため、タンパク質を使った検査を開発した。
こうしたツールを改良すれば、ジョーンズさんのような患者の状況は将来的に大きく改善する可能性がある。
「これらを早く知ることができる人は有利だ」とジョーンズさんは話す。認知症の診断を受ける前は、遺伝子検査や脳の健康に特化した検査は受けていなかったという。「(知っていれば)もっと早く生活習慣を見直していただろう」
《余談》パソコンで阿修羅に投稿していれば、」”脳の劣化は防げる”と思うが…。
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