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@ロス抗議デモに米軍出動、何が起きているのか? いちから背景を解説/朝日新聞
ワシントン=高野遼2025年6月10日
https://www.asahi.com/articles/AST6B2JLWT6BUHBI01DM.html
移民の一斉摘発を機に、米西部カリフォルニア州ロサンゼルスで起きた抗議デモに、米軍が出動する事態となっている。なぜトランプ政権は軍の派遣という異例の手段に打って出たのか、政治的な背景も含めて解説する。
何が発端だったのか?
きっかけは6月6日に始まった、不法移民の一斉摘発だった。
連邦政府の移民税関捜査局(ICE)がロサンゼルスの複数箇所で強制捜査に入り、100人以上を拘束した。これに抗議する人たちが、摘発現場や政府のビル周辺に集まった。
翌日にはさらに状況は緊迫化した。抗議デモの参加者と当局との間で衝突が起き、警察が群衆に向けて催涙ガスやゴム弾を発射。抗議する側も、当局の車を蹴りつけたり、瓶などを投げつけたりする事態となった。路上では車が燃やされ、暴動の色合いが強まっていった。
「誰も暴動は望んでいない」止めに入る参加者 ロス抗議デモの現場
トランプ政権の対応は?
トランプ大統領の動きは速かった。デモ開始の翌日には、2千人の州兵を派遣するための大統領覚書に署名した。さらに9日には、2千人の追加派遣を決めた。
ANYにも飛び火?「ロス暴動」を全米が恐れる深層/東洋経済オンライン
津山 恵
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/ny%E3%81%AB%E3%82%82%E9%A3%9B%E3%81%B3%E7%81%AB-%E3%83%AD%E3%82%B9%E6%9A%B4%E5%8B%95-%E3%82%92%E5%85%A8%E7%B1%B3%E3%81%8C%E6%81%90%E3%82%8C%E3%82%8B%E6%B7%B1%E5%B1%A4/ar-AA1GsCsQ?ocid=msedgdhp&pc=U531&cvid=fb0b4d09b84f4187900eb59eda1b0f66&ei=16
アメリカのロサンゼルスで起きたデモ隊と警察当局の衝突に、ドナルド・トランプ大統領が過剰反応。州兵を投入する事態にまで発展した。防弾チョッキ姿でマシンガンを持つ警察官が催涙ガスやゴム弾でデモ隊を攻撃する姿は、まるで「内戦」のように映る。
ニューヨークなどほかの都市では「自分たちの地域に飛び火するのか」と戦々恐々。さらにピート・ヘグセス国防長官が提案した海兵隊の投入については「軍隊が自国の市民を攻撃するのは許されない」と非難の声が上がる。
現地メディアは、移民関税捜査局(ICE)による不法移民の一斉摘発が始まったのを受け、抗議デモが6月8日から激化していると伝えている。実態はどうなのか。
「すべてをぶち壊したのは警察だ」
「スタングレネード(閃光手榴弾)は、大音響と光で全身がガクガクするような衝撃がある。市民に使うなんてクレイジー。そのショックは現場を離れても体の中に残っている」
ニューヨークから、ロサンゼルスに住む娘に会いにいった筆者の友人は8日、娘のアパート近くで“衝突”が始まったのを目撃した。スタングレネードは、人質救出作戦や暴動鎮圧に使われる。
友人は「デモは平和的に始まった。あらゆる人種の人がいて、犬やベビーカーも混じり、みな声を上げることにワクワクしていた。不法移民の権利を守るため、デモに参加することは大切だと思っていた。すべてをぶち壊したのは警察だ」と証言する。
警察官がデモ参加者に馬乗りになり、どこからともなく白い煙が上がるのを見たほか、スタングレネードの攻撃を受けたという。「警察官はみな、マシンガンを持って、ガスマスクと防弾チョッキをつけている。完全武装の姿を見るだけでも怖い」(前出の友人)。
戦場での取材経験があるフォトグラファー、マーク・エドワード・ハリス氏は8日、オレンジの炎に包まれる乗用車の写真をインスタグラムにアップした。車体には「ICE、クソでもくらえ」とスプレーで書いてある。
「警官が、非武装の市民にゴム弾やスタングレネードを撃ち込んでいた。燃える車から白い煙が上がり、通りに立ち込めていた。ロサンゼルスのど真ん中でとても危険で、最悪の状況が展開している」と、ハリス氏。
ヘグセス国防長官がロサンゼルスに海兵隊を送り込むことを提案したのに対し、大きな懸念を示す。「海兵隊は戦争のプロであって、群衆をコントロールする訓練は受けていない」(ハリス氏)からだ。
また、本物の軍隊が国内で鎮圧のために使われる法的根拠となるのは「謀反」とされるが、今回のデモはそれにはまったく値しない。「ロサンゼルスの混乱は、内戦の前触れなのか」という質問に対し、ハリス氏はこう答えた。「まだそれはわからない。ただ、今回の衝突は、多くの問題の種を含んでいる」。
ゴム弾も市民に対して発射されている。オーストラリアの放送局チャンネル9のローレン・トマシ記者は8日、生中継中に脚を撃たれた。
「(警察が)ロサンゼルスの中心部で市民にゴム弾を発射しています!」とリポートした途端、左足を撃たれ、彼女は飛び上がった。誰かが「記者を撃ったな! 大丈夫か」と言っている様子がビデオに収まっている。
発端はホームセンターでの見間違い?
英BBCによると、そもそも抗議デモは6日、平和的に始まったという。人々はまず、いつものようにロサンゼルスの幹線道路101号線を封鎖した。警察が排除に乗り出し、封鎖は終わった。
以前のデモでは、封鎖を始めたデモ隊に対して警察側が理解を示したのか、封鎖した人垣を見守る姿が見られたほどだ。しかし今回、事態は急速に悪化した。
BBCによると、8日に現場周辺の地域で「ホーム・デポで日雇い労働者が摘発・逮捕された」という噂が出回ったという。
郊外にある巨大な日曜大工ホームセンターの駐車場には、不法移民が集まることがある。買い物を済ませた富裕層が、屋根の修理やペンキ塗り、庭の芝刈りを安い賃金で担う不法移民をその場で車にピックアップして自宅に連れていくためだ。大きな屋敷で複数の仕事がある場合、ピックアップトラックで何人かの不法移民を乗せていくことさえある。つまり、不法移民なくしては生活が成り立たないのも事実だ。
前述の「摘発・逮捕された」という噂は、駐車場でICEが不法移民を一網打尽に襲ったイメージを地域の人々に与えた。これをきっかけにデモが広がった。
もともとアメリカは合衆国で、歴史的に州ごとの自治が認められている。ところが、トランプ大統領は、カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事やロサンゼルス市長の頭越しに大統領による州兵を派遣した。
民主党のホープで、将来の大統領候補でもあるニューサム知事は、トランプ大統領にとっては目の敵でもある。本来は州知事が発動すべき州兵の派遣だが、トランプ大統領は「ICEの仕事をデモ隊が邪魔している。連邦政府ビルは警護が必要だ」との理由で指示した。
ICEの摘発で渦巻く全米規模の疑心暗鬼
ICEによる不法移民の摘発は、ロサンゼルスだけでなく、全米規模で市民との軋轢を増幅している。
筆者が住むニューヨーク市クイーンズ区リッジウッドにあるグローバー・クリーブランド高校に通っている11年生(日本の高校2年生)が8日までに、ICEに身柄を拘束された。名前は明らかになっていない。
地元選出のマイケル・ジアナリス・ニューヨーク州上院議員によると、生徒は違法滞在の疑いで逮捕された。家族と共に、移民法廷で亡命に関するヒアリングに出席していたところだった。つまり、ヒアリング後に出る裁判所の一時的滞在許可を得る直前の「不法」状態だったところをICEが狙い撃ちした。
ジアナリス議員は「家族とは連絡が取れていない。どこに連行されたかもわからない」とX(旧ツイッター)などで発信。ニューヨーク市も「学校内の逮捕ではない。学校は安全」と発信している。しかし、筆者の近所に住む父母は、学校に子どもを送ることに恐怖感を抱いている。
ニューヨーク市は「(亡命や難民認定など一時的滞在許可を得るための)法廷のヒアリングなどを活用することを恐れ、逃げ隠れするのはかえって危険だ」と移民を説得する状況になっている。ロサンゼルスでの事態がこれ以上悪化せず、他都市にも飛び火しないことを願わずにはいられない。
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