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※2024年9月6日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大 文字起こし
※紙面抜粋
※2024年9月6日 日刊ゲンダイ2面
真打ち登場(6日午前、出馬会見をする小泉進次郎元環境相)/(C)日刊ゲンダイ
まるでデキの悪い大喜利を見せられている気分だ。これだけ失笑ばかり誘う“演者”たちも珍しい。自民党総裁選(12日告示、27日投開票)のマヌケな候補者たちのことである。
4日は、茂木敏充幹事長が5番目に登場。「意外と敏充」という総裁選向けのキャッチフレーズも笑っちゃうが、その主張は「意外」どころか「荒唐無稽」と言うしかない。
茂木は「成長戦略による税収アップなどにより新たな財源を確保し『増税ゼロ』の政策を推進する」と強調。岸田政権は防衛費倍増の財源のうち、1兆円強については法人・所得・たばこ増税で確保する方針を決定済みだ。児童手当の拡充などを実施するため、2026年度から「子ども・子育て支援金」を新設し、公的医療保険に上乗せする形で、国民と企業から計1兆円を徴収する方針も決めている。
これらの国民負担増について茂木は「それぞれ1兆円は停止する」と聞こえのいいことを言ってのけた。おいおい、アンタは幹事長として岸田首相に仕えていたんじゃなかったのかい? いきなり、のけ反らせてくれたが、さすがに党内から総スカンを食らっている。
「税収アップで増税ゼロを実現できるなら、誰も苦労はしない。茂木さんは総裁選での埋没を恐れてか、できもしないことを言って歓心を買おうとしているだけだ。『3年以内に結果が出なければ総理が責任を取る』と潔いことも言っていたが、できなければ総理の座をブン投げるわけだから、無責任でしかない。茂木さんは『令和の明智光秀にはならない』と言っていたそうだけど、幹事長の政権否定は裏切りでしかない。明智光秀にも失礼ですよ」(自民党中堅議員)
受領した政活費30億円はもらい逃げ
とりわけツッコミどころ満載なのが、使途の公開義務がない「政策活動費」の廃止を訴えたことだ。茂木は党内ナンバー2の立場で、絶大な権力を握る。党が掲げる政策への影響力も大きいだけに、やろうと思えば、いつでも廃止に向けた議論を主導できたはずだ。今さら、ご機嫌に「廃止します」なんて、噴飯ものである。
そもそも、政活費は総裁を除く党幹部に支給される。幹事長の茂木は22年の1年間だけで計9億7150万円の政活費をガッポリ。その額は党内外を含めてダントツだ。21年11月の幹事長就任から、既に2年9カ月が経過。単純計算で、茂木が幹事長として受け取ってきた政活費は推定約26億円を超える。
出馬会見では、廃止の理由として「党の全ての収入・支出の見える化を進める」とか言っていたが、それなら自ら受領した30億円近い政活費の見える化から始めたらいい。でなきゃ、単なる「もらい逃げ」だ。
東大経済学部卒業後、米ハーバード大大学院に進み、大手コンサル「マッキンゼー・アンド・カンパニー」に入社──。輝かしい経歴の茂木は、自他ともに認める“頭脳派”らしい。それがこの程度の場当たり政策しか打ち出せず大ヒンシュクとは、バカ丸出し。さすが、お笑い自民党である。
茂木は「次の総裁に誰がふさわしいか」を聞いた世論調査では、低位の常連。支持率1%前後に、本人は「茂木でなく『アライ』とかに生まれれば良かった」なんて言っている。その心は、50音順で早く聞かれる名前が調査には有利だから。にじみ出る人望のなさに茂木は気付かないのか。お寒い限りの残念なおじさんの典型だ。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「これまで岸田政権が進めてきた政策を、本来支えるべき与党の幹事長が全否定しているのですから、ムチャクチャです。茂木氏は、総裁選出馬時に打ち出そうと以前から温めていたのでしょう。要するに、人情や仁義を軽んじ、自分のことしか考えていない。自らの行動が周囲にどう映るか想像もできないのだとしたら、浅ましい限りです」
どれだけ師匠が笑わせてくれるのかと期待の声
明智光秀もビックリの裏切り(C)日刊ゲンダイ
薄っぺらな底の浅さは他の候補も似たりよったり。
イの一番に出馬表明。「前座」を務めた「コバホーク」こと小林鷹之前経済安保相は、茂木の政活費廃止方針を受けて、急転換。政活費の使途について「毎年公開」を訴えていたのに、突如〈廃止することも検討すべきと考えます〉と自身のX(旧ツイッター)で表明したのだ。
一方で裏金議員の処分はカラッキシ。胸がすくような話芸は持ち合わせていない。組織的な裏金づくりに手を染めていた安倍派の中堅・若手議員から支援を得ているからか、若手ホープとか言われていたが、すっかり及び腰で言動は無難そのもの。せっかく総裁選“寄席”に上がったのに「刷新感」は雲散霧消だ。茂木に便乗したのも「現状では勝ち切れる雰囲気ではない」(陣営関係者)という焦りの表れに過ぎない。
「改革派」気取りの河野太郎デジタル相もまだまだ「二つ目」程度だ。裏金の「国庫返納」に言及し、いつもの改革「感」を振りまいたものの、具体策は全く不明。かと思えば、マイナカード推進の一環で「年末調整の廃止」「すべての納税者に確定申告を」の目玉公約をブチ上げ、大炎上だ。
裏金処分に切り込めないのは総裁選寄席の大御所、石破茂元幹事長もしかり。裏金議員の「非公認」に踏み込んだのに、すぐさまトーンダウン。江戸っ子の啖呵のような威勢の良さは、どこへやらだ。
どいつもこいつも、奇抜な思い付きで底の浅さだけを露呈している。
公式ユーチューブに集まる「進次郎構文」
そして本日、いよいよ満を持して「真打ち」の登場だ。“客寄せパンダ”こと、小泉進次郎元環境相である。さぁ、乞うご期待。これまで出てきた誰にも増して「浅〜い」発言が飛び出すのは必至だ。
何しろ、進次郎師匠と言えば19年9月、環境相就任直後に出席した国連気候行動サミットで放った「セクシー」発言が鉄板ネタ。「ポエム大臣」の異名を取り、凡人には理解不能な発言の数々は「進次郎構文」と嘲笑される“達人”である。
出馬表明に先駆け、5日投稿された公式ユーチューブの動画のコメント欄は〈おぼろげながらに見えてきたんです YouTubeをやる姿が〉〈公式チャンネルを始めることは、公式なチャンネルを始めることだと思います〉などと進次郎構文であふれ、〈コメント欄が大喜利チャンネルになりそう〉といった声が並んでいる。「真打ち」がどれだけ笑わせてくれるのか──。多くの国民が“期待”している証拠だろう。
政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。
「『セクシー』発言に象徴されるように、進次郎氏は中身空っぽ。何もないのは明らかです。他の候補との差別化のため、『政治とカネ』の問題に踏み込んだり、改憲への思いを強調するかもしれませんが、それも全てはパフォーマンス。“客寄せパンダ”という自らの役割を進んで演じるに違いありません。裏を返せば新総裁を選ぶ側の国会議員は裏金のマイナスを吹き飛ばし、逆風選挙に勝つための『看板』が欲しい。目的は自己保身だけ。総裁選の茶番劇に国民は騙されてはいけません」
こんな失笑続きの大喜利をあと3週間も見せられるなんて、もうゴメンだ。もはや笑うに笑えない。とんだ悲喜劇である。
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