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エプスタイン・ファイルによるダメージを軽減するため、ロシア・ゲートを叫ぶ
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202602060000/
2026.02.06 櫻井ジャーナル
ジェフリー・エプスタインに関する文書や映像、いわゆるエプスタイン・ファイルの公開が一段落したが、司法省が保有する約600万ページのファイルのうち、約300万ページは非公開だ。公開されたファイルでも犯罪行為があったことは明らかなのだが、本格的に捜査が始まったという話は聞かない。罪を犯した人が責任を負わされそうにないということだ。公開された文書や映像では被害者のプライバシーが明らかにされるケースがあるが、加害者に関する情報は厳格に守られている。
しかし、それでも西側諸国の「エリート」が未成年者を一種の性奴隷として扱っていたことは明らかにされた意味は小さくない。公開されない資料の中には児童の性的な虐待を描写したものがあり、「死、身体的虐待、負傷」を描写した文書や画像が含まれるとしている。
そこで、西側の政府や大手メディアはこうした犯罪行為を隠蔽し、人びとの怒りの矛先を自分たちの権力システムに向くことを避けようとしている。そこで再び「ロシアゲート話」が使われ始めた。西側権力者の犯罪行為は全てウラジミール・プーチンやロシアのせいだ叫ぶのだ。その発信源はアメリカ、イギリス、そしてイスラエルの情報機関だと見られている。
本ブログでは繰り返し書いてきたが、エプスタインは単なる金融業者でも人身売買業者でもない。1970年代にイスラエル軍の情報機関ERD(対外関係局)に所属、87年から89年にかけてイツァク・シャミール首相の特別情報顧問を務めた経歴を持つアリ・ベンメナシェによると、エプスタインはギレイン・マクスウェルや彼女の父親でミラー・グループを率いていたロバート・マクスウェルと同じようにイスラエル軍の情報機関、つまりアマンのために働いていた。(Zev Shalev, “Blackmailing America,” Narativ, Septemner 26, 2019)
ロバートはソ連とも繋がりがあり、ソ連の消滅にも深く関係していたと言われている。KGBの頭脳と言われ、政治警察局を指揮していたフィリップ・ボブコフをはじめとするKGBの幹部たちをジョージ・H・W・ブッシュをはじめとするCIAの人脈が買収してクーデターを実行したという。「ハンマー作戦」だ。クーデターの直前、1991年8月にマクスウェルは7億8000万ドルを持ってソ連へ入った。この資金の出所はCIAである。(F. William Engdahl, “Chubais - The Next Neoliberal Head to Roll in Russia?”, the Saker, December 10, 2016)
ロバート・マクスウェルはイスラエルの情報機関モサドから4億ポンドを脅し取ろうとして1991年11月にヨットから転落死した経緯が2018年に書かれたエプスタインのメールに記載されている。ひとつの仮説だが、何らかの事情でエプスタインもモサドを信頼できなくなり、ロシアに接近、それで処分された可能性もあるだろう。
ところで、「ロシアゲート」の開幕はアダム・シッフ下院議員が2017年3月に下院情報委員会で宣言している。2016年の大統領選挙にロシアが介入したとする声明を出したのだが、その根拠は「元MI6」のクリストファー・スティールが作成した報告書で、それ以外にシッフは証拠は何も示していない。
アメリカの電子情報機関NSAの不正を内部告発したことでも知られているウィリアム・ビニーも指摘しているように、ロシアゲートが事実ならすべての通信を傍受、記録しているNSAからその傍受記録を取り寄せるだけで決着が付くのだが、それをしていない。
2016年の大統領選挙はヒラリー・クリントンが勝利すると15年6月には言われていた。オーストリアで開かれたビルダーバーグ・グループの会合にジム・メッシナというヒラリー・クリントンの旧友が出席していたからだ。
しかし、2016年2月にヘンリー・キッシンジャーがロシアを訪問、ウラジミル・プーチン大統領と会談したことで「風向きが変わった」と言われるようになった。キッシンジャーはビルダーバーグ・グループで中心的な役割をはたしてきたひとりで、ネルソン・ロックフェラーと親しかったことで知られている。ビルダーバーグ・グループのアメリカ側の中心メンバーはロックフェラー色の濃いCFR(外交問題評議会)と結びついている。
支配層の内部でヒラリー・クリントン離れが起こった一因は、おそらく、2014年のウクライナにおけるクーデター。ネオコン人脈がネオ・ナチを使い、合法政権を倒したのだが、戦略的に重要なクリミアの制圧に失敗してロシアへ追いやることになり、ウクライナ東部のドンバスでは戦闘が続いている。それ以上に大きかったのは、こうしたアメリカ側の手口を見たことで中国がロシアへ急接近、この2カ国が戦略的な同盟関係に入ってしまったことだ。
2016年3月16日には内部告発の支援活動をしていたWikiLeaksがヒラリー・クリントンの電子メールを公表し始めた。7月22日にはDNCに関係した1万9000件以上の電子メールと8000件の添付資料を明らかにしたが、その中にはバーニー・サンダースが同党の大統領候補になることを妨害することを民主党の幹部へ求めるものも含まれていた。そこでサンダースの支持者は怒り、ヒラリー敗北の一員になった。
この電子メールはロシア政府によってハッキングされたと民主党/クリントン陣営は主張したが、ビニーも指摘しているように、それが事実なら証拠をNSAは握っている。それを出せないと言うことは、証拠がない、つまりハッキング話が嘘だと言うことを示している。
また、IBMのプログラム・マネージャーだったスキップ・フォルデンは転送速度など技術的な分析からインターネットを通じたハッキングではないという結論に達している。DNCの内部でダウンロードされ、外へ持ち出されたというわけだ。
電子メールをウィキリークスへ渡したのはDNCのコンピュータ担当スタッフだったセス・リッチだと推測する人は少なくない。その漏洩した電子メールをロシア政府がハッキングしたとする偽情報を流たのはCIA長官だったジョン・ブレナンだと言われている。そのリッチは2万件近い電子メールが公表される12日前に殺された。
WikiLeaksの電子メール公表はヒラリー陣営やDNCにとって大きなダメージになった。その責任をロシアに押し付けるために始められたのがロシアゲートにほかならない。エプスタイン・ファイルのダメージを軽減するため、西側諸国の有力者は再びロシアゲートを宣伝し始めたわけである。
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