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2025.05.22 by 『きっこのメルマガ』
多くの国民が米価の高止まりにあえぐ中、佐賀市で行われた講演で「コメは買ったことがない」などと発言し世間の猛批判を浴び、小泉進次郎氏に農水大臣の椅子を譲らざるを得ない状況、つまりは事実上の更迭となった江藤拓衆院議員。しかし彼の「放言」は、これまで何度も問題となってきたことは周知のとおりでもあります。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、そんな江藤氏の無責任発言の数々を詳しく紹介。その上で、今般の「トンデモ発言」も出るべくして出たものだとバッサリ斬っています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:コメを買わない農水相
■「コメは買ったことがない」で大炎上。江藤農水相のオーマイガーな放言の数々
江藤拓農林水産相 「私もコメは買ったことがありません。支援者の方々がたくさんコメをくださるので、まさに売るほどあります。私の家の食品庫には」
おいおいおいおいおーーーーい!!…というわけで、いつまで待ってもコメの価格が下がらず家計のヤリクリに苦労している多くの国民に対して、その神経を120番のサンドペーパーで逆撫でするような信じがたい発言をしたのは、冒頭にあるように、コメ問題の担当者であり責任者である江藤拓農水相その人でした!
このトンデモ発言は、5月18日(日)、佐賀市で行なわれた自民党佐賀県連の政治資金パーティー「政経セミナー」の講演中に飛び出しました。農水相として壇上に上がった江藤拓は、現在のコメの価格高騰とそれに対する備蓄米の放出などの現状を説明して行く中で、自民党の閣僚経験者に多い「ちょっと大きなことを言って感心を集めたい」という「麻生太郎病」が発病したのか、冒頭の発言をした上に「ドヤ顔」を決めたのです。
そもそも、自民党は未だに「政治資金パーティー」をやってんのかよ!…という根本的なツッコミも入れつつ、翌19日、この発言が問題視されて報じられたとたん、すわ「謝罪して撤回か?」と思ったのも束の間、サスガはこれほどのトンデモ発言をしちゃう人物です。記者団に対して、よりにもよって、こんなトンチンカンな弁明を炸裂させたのです。
江藤拓農水相 「私が『売るほどある』と言ったのはねえ、言い過ぎでした。玄米でも買ってほしいということをぜひ伝えたいということで、そういう発言をしました。私の言ったことについては正確性を欠いていたと。私の発言については、撤回というより修正させていただきます。おコメは先週も買いました。ちょっと私の実体と違うような言い方をしてしまって、お騒がせしてしまったことはですね、ええ、たいへん遺憾に思っております」
「玄米でも買ってほしい」ということを伝えるために「私もコメを買ったことがない」と言ったって、意味がぜんぜん分かりませんよね。それに、仮にそうだとしても、普通の家には精米機なんてありませんよね。この人、こんなにコメが高いのに、さらに家庭用精米機まで買えって言ってんですかね?
■「豚コレラの感染拡大はそもそも神様が悪い!」の噴飯
しかし、記者団が問題にしたのは、この意味不明の部分よりも、問題発言の中の「支援者の方々がたくさんコメをくださる」の部分でした。地元の支援者と政治家との金品の授受は、場合によっては政治資金規正法に抵触するからです。そして、1人の記者が次のように質問しました。
記者 「コメは支援者の方々個人から大臣個人への贈り物という形ですか?」
江藤農水相 「そりゃあもう個人と個人ですよ。昔からの友だちです。毎年くれる人もいれば、今年はくれなかったんだなと思う人もいますけど、これはもう個人からの頂き物で、そんなに、あの、私が『売るほどある』と言ったのは言い過ぎでした。やっぱりですね、高齢になると、なかなか会場も盛り上がっていたので、ちょっとウケを狙ってですね、強めに言いましたが、『売るほど』というのが無いというのは、妻からのお話しでした」
言うにことかいて「ウケを狙った」って、本日二度目のおいおいおいおいおーーーーい!!…というわけで、この人のトンデモ発言は今に始まったことじゃありません。そこで今回は、ここ数年の江藤拓の「やっちまった事案」の中から、思い出深いものをピックアップしてみたいと思います。まずは、2019年の第4次安倍第2次改造内閣で、江藤拓が農水相に初入閣した時の発言です。
現在のコメ価格の高騰と同じく、当時は前年2018年から感染拡大が続いていた「豚コレラ」が1年経っても収まらず、担当大臣である江藤拓は、2019年9月21日の参院農林水産委員会で、野党から厳しく追及されました。最初のうちは、あーだこーだと場当たり的な言い訳を繰り返していた江藤拓でしたが、担当大臣としての責任を問われると返答に困り、とうとうこんな発言をしちゃったのです。
(豚コレラの感染拡大は)そもそも神様が悪い!
まさに「オーマイガー!」です。これが、1年経っても改善されない問題について、国会の場で担当大臣がその責任を問われた時の答弁だなんて、ニワカには信じられません。まるで宿題を忘れた小学生です。そして、この開いた口からエクトプラズムが流れ出て幽体離脱しちゃいそうなトンデモ発言に対して、野党から「責任転嫁だ!」と批判されると、江藤拓はこの発言をマッハで撤回して、議事録からも削除させたのです。
こんな人物ですから、このまま備蓄米を放出し続けてもコメの価格が下がらなければ、そのうち今回も「そもそも神様が悪い!」と言い出しかねません…というわけで、続きましては、現在の第2次石破内閣で農水相に再入閣してからの江藤拓のトンデモ発言です。
■安倍氏とともに「ステルス減反政策」を主導した江藤氏
まだ記憶に新しい2025年2月28日の衆院予算委員会で、野党から「備蓄米を放出すればコメの価格は安定するのか?」と問われた江藤拓は、次のように答弁したのです。
江藤拓農水相 「備蓄米は法律に基づいて運用しなければなりません。食糧法、財政法に基づいて、これは運用しなければなりません。これは、立憲民主党の方もおられますが、立憲主義ですから、法律はしっかり守らなければなりません。そういうことでありますから。価格の安定なんて書いてありません。食糧法にはですね、書いてありません!書いてありません!書いてありません!」
最後は壊れたボイスレコーダーみたくなっちゃった江藤拓でしたが、ようするに「食糧法には『価格の安定』などとは書いてないので、このままコメの価格が安定しなくてもボクちゃん責任ないも〜ん!」というわけです。でも「食糧法」というのは略称で、正式な名称は「主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律」というのです。そもそも、この法律の名称が「価格の安定」を謳ってるじゃないですか。そして、内容を確認すると、第二条には次のように明記されているのです。
政府は、米穀の需給及び価格の安定を図るため、米穀の需給の適確な見通しを策定し、これに基づき、整合性をもって、米穀の需給の均衡を図るための生産調整の円滑な推進、米穀の供給が不足する事態に備えた備蓄の機動的な運営及び消費者が必要とする米穀の適正かつ円滑な流通の確保を図るとともに、米穀の適切な買入れ、輸入及び売渡しを行うものとする。
本日三度目のおいおいおいおいおーーーーい!!…というわけで、思いっきり「価格の安定を図るため」って書いてあるじゃん!書いてあるじゃん!書いてあるじゃん!って、あたしもバカが感染して壊れたボイスレコーダーみたくなっちゃいましたが、百歩ゆずって、江藤拓が現在の第2次石破内閣で初入閣した農水相なら、「食糧法」を正しく理解していなかったとしても「勉強不足」程度で済んでいたと思います。
しかし、江藤拓は農水一筋で出世して来た専門家なのです。当選2回目の2008年には福田康夫改造内閣で農林水産大臣政務官に抜擢され、続く2009年の麻生内閣でも農林水産大臣政務官に留任し、2012年の第2次安倍内閣では農林水産副大臣に任命され、2019年の第4次安倍第2次改造内閣では、ついに農林水産大臣に上り詰めたのです。この間、江藤拓は、衆議院の農林水産委員長や自民党の農林部会長なども歴任して来ました。
つまり江藤拓は、当選2回目の2008年から現在まで、17年間もJA関連の団体とベッタリ癒着して来た筋金入りの農水族だったのです。そして、2018年に当時の安倍晋三首相が「減反政策の廃止」を掲げてコメ農家への「生産数量目標」の通知を廃止した時、それまでコメを作っていた田んぼを家畜の飼料用米や麦などへ転作した場合の補助金を拡充するという「ステルス減反政策」を主導したのが江藤拓なのです。ようするに、現在のコメ不足と価格高騰の原因を作ったのが安倍晋三と江藤拓というわけです。
■江藤氏がついていたウソと繰り出した新たな言い訳
それなのに、嗚呼それなのに、それなのに…というわけで、そんな江藤拓農水相が「食糧法」を読んでなかっただなんて、まるで総理大臣になるまで「ポツダム宣言」を読んだことがなかった安倍晋三と同じくらいのウルトラ無責任です。結局、コメの「価格の安定」について「食糧法にはですね、書いてありません!書いてありません!書いてありません!」と国会で連呼した江藤拓は、野党から「食糧法に書いてある」と指摘されると、ようやく慌てて「食糧法」を読み「大変失礼しました!書いてありました!」と謝罪して発言を訂正したのです。
こんな人物なので、今回のトンデモ発言も、出るべくして出たものだと言わざるをえません。その上、弁明にしても、当初は記者団に「発言については撤回というより修正させていただきます」と言っていたのに、その後の国会では野党からの質疑に対して「先ほど修正して撤回しました」などと嘘をついたのです。そして「私としましては、地元の支援者の皆さんがおコメをくださるので、とてもありがたいということを伝えたくて発言しました」などと新たな言い訳まで繰り出す始末。
サスガは小学校の卒業文集に将来の夢を「消防士」と書いた江藤拓です。将来、自分が大炎上することを、子どもの頃から予見していたのですね。そして、そんな「消防士」を志した人物が、今や自分でセッセと火に油をそそいでいるのです。
(『きっこのメルマガ』2025年5月21日号より一部抜粋・文中敬称略)
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