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※紙面抜粋
※2025年6月10日 日刊ゲンダイ2面
石破内閣の支持率が微増…いつまで持つのか「進次郎劇場」の目くらまし
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/373053
2025/06/10 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し
コメ大臣の電波ジャック、あたかも救世主の如くにメディアも扱い…(C)日刊ゲンダイ
コメ大臣の電波ジャック。話題欲しさですり寄るメディア。それらが奏功して、無為無策の議論します」内閣の支持率が下げ止まったが、さあ、 ネタはいつまで続くのか。トランプ米国も分断を煽り、 再び市民を巻き込む危険な劇場型政治に突入したが、その危うさは日本も同じ。
◇ ◇ ◇
いま頃、石破首相はニンマリしているに違いない。底を這っていた内閣支持率が上昇しはじめたからだ。
9日公表された、テレビ朝日の6月調査によると、石破内閣の支持率は前回から6.8ポイント増の34.4%、不支持率は2.3ポイント減の46.4%だった。依然、「支持」と「不支持」は逆転しているが、前回、過去最低にまで沈んだ支持率が反転しているのだ。
支持率が上向いた原因は、予想通り「進次郎効果」だ。
小泉進次郎農相が進めた「備蓄米」の売り渡しについて「評価する」が72%に達し、「評価しない」は18%だった。5キロ2000円の備蓄米を買いたいかどうかは、「買いたい」48%、「買いたくない」は41%だった。
コメ価格の実感も、「高くなった」が67%→40%へと大幅に減り、「安くなった」は0%→9%となっている。
現実には、コシヒカリなどの「銘柄米」の店頭価格は5キロ5000円近くからほとんど安くならず、安い「備蓄米」は入手が難しくて一握りの人しか購入できていないが、やはり農相就任からわずか10日ほどで「5キロ2000円」の備蓄米を実現させたインパクトは大きかったのだろう。多くの人は、安いコメを手にもしていないのに、なぜか進次郎を支持している格好である。
支持率アップに石破周辺からは「進次郎効果は絶大だ」「衆院を解散して衆参ダブル選挙にすべきだ」といった声が飛んでいるという。
政界関係者がこう言う。
「どうすればニュースになるのか、進次郎はテレビの使い方をよく知っている。まんまと電波ジャックに成功しています。話題を提供するのがうまい。たとえば、備蓄米がスーパーに並ぶと、すぐにスーパーの売り場を2カ所、3カ所と視察し、コンビニの店頭に備蓄米が並べば、今度はコンビニに足を運んでいる。そのたびに話題が欲しいテレビメディアが飛びつくという構図です。しかも、安い備蓄米を買った人が『助かる』『ありがたい』と、喜ぶ姿を大きく流している。これだけ連日テレビで取り上げられれば、多くの国民は『進次郎、よくやっているじゃないか』『自分も備蓄米を買ってみるか』となりますよ」
コメの価格が下がらなかったらアウト
備蓄米を入手するのも一苦労(C)共同通信社
問題は、この「小泉劇場」がいつまでつづくのか、はたして夏の参院選まで持つのか、ということだ。
7月20日が想定されている参院選の投開票日まで、まだ40日間もある。いずれネタが尽き、息切れする可能性もゼロじゃないだろう。
最大の焦点は、参院選までにコメの値段が下がるのかどうかである。コメ全体の価格が下がるかどうかは、安い備蓄米につられて銘柄米の価格が下がるかどうかにかかっている。
しかし、コメ全体の価格を下げるのは、簡単じゃないという。実際、「スポット」と呼ばれる業者間の取引は1割ほど下がりはじめているが、店頭価格はまだ高止まりしたままだ。
コメ問題に詳しいノンフィクション作家の奥野修司氏はこう言う。
「銘柄米を抱えている業者は、もともと高値で仕入れているだけに、そう簡単には安く売らないでしょう。どうせ銘柄米の価格は下がらないと見通している関係者も多い。いま作っている2025年産米は、不作になる恐れが指摘されているからです。今年は猛暑がつづき、激しい大雨が増え、台風の強度も強まると気象庁は予測しています。さらに、カメムシの大量発生も予測されている。いずれもコメの収穫量を下げる要因になります。とくに、作付面積が多いコシヒカリは、高温や台風に弱い。不作となる可能性が強まったら、業者はコメを抱え込むでしょう。そうなれば、コメの価格は下がるどころか、高止まりしたり、上昇する可能性があります」
いつまで待ってもコメの値段が下がらなければ、「話が違うじゃないか」という国民の不満が進次郎に向かってもおかしくない。
進次郎が「5キロ2000円」と、成果を誇っている備蓄米も、小売店にスムーズに並ぶのか、怪しくなっているという。玄米で渡された備蓄米を「精米」する作業が進みそうにないからだ。
精米機の数が少なくて、随意契約で放出された備蓄米30万トンをすべて精米するには、最低でも50日間、1カ月半以上かかるという。安い備蓄米の流通が滞れば、備蓄米につられて銘柄米の値段も下がるということも起きないだろう。
きのう農水省は、「銘柄米とブレンド米等の販売価格」が、4260円→4223円へ下落したと発表したが、ネット上には「37円しか下がっていないのか」「下がったうちに入らねー」「誤差の範囲」「まだ高い」といった不満の声が噴出していた。
コメの値段が下がらないとなったら、進次郎を支持する声も一気にしぼむのではないか。
テレビが作り出す小泉人気
そもそも、進次郎がやっていることは、しょせん自民党の悪政を隠す、目くらましに過ぎない。バケの皮がはがれるのも、時間の問題なのではないか。
すでにSNSでも、進次郎をヒーロー扱いすることを疑問視する声があがっている。
<ここまで米価格が上昇したのは単に自民党の無策が招いた結果であり、米価格が戻った時点で自民党は成果を自慢し始めるだろうが、あくまでマッチポンプである事を忘れてはならない>
<何回も言いますが、普通の会社だと評価出来るとすらならない「出来て当たり前の事」を小泉氏はやっただけです。今まで「出来て当たり前の事」をやって来なかった政権などに問題があるんです。これを流石だ! と言ってしまう方々の正気を疑います>
立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。
「小泉劇場がつづくかどうかは、この先、テレビがどのように報じるかが大きいと思う。テレビメディアは『いま』しか見ない傾向があります。“小泉農相が古古米を試食した”“備蓄米が販売されたスーパーを視察した”と、その瞬間を断片的に伝えることが多い。しかし、本来、ジャーナリズムは、なぜそれが起きたのか『過去』を検証し、来年、再来年はどうなるのか、5年後、10年後はどうかと『未来』を予測して警鐘を鳴らすことが役割のはずです。誰が考えたって、コメが不足して高騰したのは、自民党の失政が原因でしょう。それに、このままでは稲作農家が激減することは容易に想像できるはずです。テレビメディアが、そうした根本問題の解決をどうするのか、進次郎農相に突きつけていけば、小泉劇場は幕を閉じる可能性が高いでしょう。でも、これまでのように『いま』だけを追いつづけたら、参院選まで小泉劇場はつづいてしまうのではないか」
小泉劇場のスタート以来、大手メディアの関心がコメに集中しているため、参院選の大きな争点になるはずだった「物価高対策」や「消費税問題」「政治とカネ」は、あまり報じられなくなってしまった。
石破自民党は、このまま参院選まで「小泉劇場」をひっぱるつもりだ。しかし、トランプの米国を見ても分かる通り、劇場型政治はロクなことにならない。国民は小泉劇場の目くらましに騙されてはダメだ。
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