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※2025年7月22日 日刊ゲンダイ3面
石破首相続投こそ最大の国政停滞ではないか 民意否定の“しがみつき”に列島衝撃(下)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/375071
2025/07/22 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し
立憲の停滞、共産の後退、「今だけ自分だけ」という危険世相
頼りない…(C)日刊ゲンダイ
今回の参院選で野党第1党の立憲の獲得議席は横ばい。共産の当選者は3人止まりで、公示前の11から7へと議席を減らした。なぜ左派系の主要野党は有権者に存在感を示せなかったのか。
「核武装が最も安上がりで、最も安全を強化する策のひとつ」──。東京選挙区で初当選した参政党・さやは選挙中に個人的な考えとして、そう言い放った。「この発言に、今の危うい世相が凝縮されています」と、立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言った。
「唯一の被爆国として許しがたい妄言であり、広島・長崎の原爆投下を正当化するトランプ米大統領にも通じる発想ですが、『安上がり』との表現に反応する若者も多いはず。生活が苦しい中、国民の負担は軽い方がいい。防衛予算倍増に伴う増税路線へのアンチと捉え、『タイパ』『コスパ』の効率重視の考え方にも響く。それだけ若年層を中心に生活のゆとりが失われている証拠で、国力の衰退を物語っています」
歴代自民党政権の経済失政がもたらした「失われた30年」が「今だけ、カネだけ、自分だけ」という刹那主義の蔓延を許しているのだ。
「前提には安倍政権以降に喧伝された日本を取り巻く安全保障環境の脅威があり、その上で生活水準の低下が右傾化を招いているのではないか。リベラル勢力が重んじる時間をかけた議論よりも、一刻も早く暮らしを何とかしてくれという欲求が優先されてしまうのです。国民生活の疲弊がリベラルを蹴散らし、戦後80年、この国が守り続けた平和の理念が音を立てて崩れていくのを感じます」(金子勝氏=前出)
この選挙は歴史の分岐点、自民の終焉とファシズムの萌芽
一斉に3本指のサイン(C)日刊ゲンダイ
今回の参院選でハッキリしたのは、自民党政治の終焉だ。集票力を補完し合ってきた自公連立は四半世紀を超え、公明の支持母体・創価学会の衰退は激しい。公明は3年前の参院選で618万の比例票を集めたが、今回は521万票。約100万票もの消滅は自公両党に衝撃を与えている。
かつて「国民政党」と呼ばれた頃の自民の包括性は見る影もなく、安倍政権が重視した右寄りの「岩盤支持層」もついに崩落。とうに切れていた耐用年数が結党70年目に、いよいよ露呈したのだ。
しかも既存の野党は政権批判票の受け皿となりきれず、代わって台頭したのは「日本人ファースト」の排外主義を掲げる右派ポピュリズムの新興勢力である。高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言う。
「根拠不明な物言いに対し、報道各社が相次いでファクトチェックでただしても、参政党の神谷代表らは意に介さない。支持する側も『事実』を重んじるそぶりはなく、日常的に目にする外国人急増への漠然とした不安を解消してくれるならば、それでいい。むしろ、コアな支持層ほど心地よいストーリーに酔いしれ、『この政党は私が育てた』という“推し活”に夢中になっているようにも見える。従来の保守政党にない“善男善女”風の各候補の見てくれの良さが、その傾向をさらに助長したとも言えます」
虚実ない交ぜの主張への熱烈支持には「嘘も百回繰り返せば真実になる」「大衆は小さな嘘より、大きな嘘に騙されやすい」というナチス的なプロパガンダで動く世論の危うさが漂う。
「参政党の躍進に引きずられ、自民党まで生き残りをかけ、排外主義を強めたら、もう後戻りできない。不気味なファシズムの萌芽を感じます」(五野井郁夫氏=前出)
戦後80年という歴史の節目に、この国の政治は重大な分岐点を迎えている。
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