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※紙面抜粋
※2025年9月22日 日刊ゲンダイ2面
え、これまでと変わらないじゃん「この程度の政策なのか」と庶民の嘆息
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/377877
2025/09/22 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し
石破じゃダメだと代えたのに、変わらないじゃん(左上から時計回りに小泉、高市、茂木、小林、林の候補者5氏)/(C)日刊ゲンダイ
石破じゃダメだと代えたのに、一体どこをどう変えるのか。かわりばえしない、しみったれた公約ばかりの総裁選。裏金には後ろ向きで経済政策もパッとせず、結局誰がやっても同じで、経済低迷が続くだけ。
◇ ◇ ◇
石破茂首相=自民党総裁の後継を決める総裁選が22日告示され、10月4日の投開票まで選挙戦が始まった。
新総裁を目指すのは茂木敏充前幹事長(69)、小林鷹之元経済安全保障相(50)、林芳正官房長官(64)、高市早苗前経済安全保障相(64)、小泉進次郎農林水産相(44)の5人。いずれも昨年の総裁選に立候補し、石破に敗れたメンメンだ。
顔ぶれに新鮮味がないことに加え、訴える政策まで似たり寄ったりでしみったれている。この総裁選は、論戦が始まる前から「なんじゃコリャ」感が満載なのである。
20日、5人の中で最後に正式出馬会見を行った小泉は、昨年の総裁選で打ち出した解雇規制緩和や選択的夫婦別姓制度の早期導入などの“改革イメージ”を封印。「考えが変わったことはありませんが、政治の役割というのは、政策の優先順位を明確にして取り組むことであります」とか言って、控えめな主張に終始した。
小泉と首位を争うことになるとみられている高市も、持論のはずの靖国参拝について、首相在任中に行うかを明言しなかった。昨年の総裁選では「閣僚である間もずっと続けてまいりました。これからも続けていきたいと思っております」と勇ましかったのだが、マイルド路線に転向したようだ。
「尖ったことを言って議員票・党員票が離れるリスクを意識し、みんな安全運転に終始している。昨年の総裁選と違って、衆参で少数与党になっているという政治状況もあります。連立を組む公明党だけでなく、野党ともうまくやっていかなければならないから、警戒される政策は打ち出しづらい。場合によっては連立の枠を広げて政権を安定させる必要もあるということで、ガソリン減税や、年収の壁の引き上げなど、野党の主張にも配慮している。その結果、極端な主張はナリを潜め、同じような公約が並ぶことになりました」(自民党関係者)
まるで中学校の生徒会選挙
小泉と高市以外の候補者も、当たり障りのないことしか言わない。経済政策もコレといったものが出てこない。現金給付についても、消費税減税に関しても、誰も踏み込んだ発言をしないし、防災庁の設置など、石破政権の政策を継承する姿勢を強調している。各候補者の政策はどこが違うのか、まったく争点が見えない。
だが、それだったら別に石破のままでよかったんじゃないのか? 石破じゃダメだという党内圧力で総裁を代えることになったのに、こぞって石破路線を引き継ぐなら何のための「石破おろし」だったのか。
「党内野党として言うべきことを言ってきた石破首相も、総理になった途端に党内に気を使って自分のカラーを出せなくなってしまいましたが、今回の総裁選候補者たちは、すでにそうなってしまっている。独自色を突っ込まれると歯切れが悪くなり、同じようなことしか言わない。まるで中学校の生徒会選挙のようです。政策らしい政策も打ち出せず、論戦にもなりゃしない。こんなドングリ選挙でどうやって次期総裁を選ぶというのか。結局は、政策ではなく党内力学だけで決まってしまう総裁選なのでしょう。まったく話になりません」(政治評論家・本澤二郎氏)
毎日新聞が20、21日に実施した全国世論調査では、石破が退陣表明をしたことについて、「辞任の必要はなかった」が32%でトップだった。「遅すぎる」(28%)、「妥当だ」(23%)と続き、「わからない」も17%と評価が分かれている。
同じ調査で、自民党総裁選で議論してほしいこと(複数回答)は「速やかな物価高対策の実施」が72%でダントツ。次いで「政治とカネの問題を巡る政治不信の払拭」(47%)だった。
政策論争にもならない総裁選は時間のムダ
何のための石破おろしだったのか(C)日刊ゲンダイ
「これだけ国民生活が逼迫しているというのに、どの候補者もマトモな物価高対策を打ち出せず、減税も言い出さない。積極財政派とされる高市氏も、昨年は主張していた『食料品の消費税ゼロ』を事実上、取り下げました。今回の総裁選は財務省マターになっているようように見えます。小泉氏の陣営には加藤財務相や、財務省OBの木原選対委員長が入って振り付けし、高市氏も財務省に配慮して軌道修正した。林氏は宮沢税調会長ら財政再建派が全力で支えているし、茂木氏にしても財務省とケンカする気はない。さらに、財務省幹部からすれば、役所の後輩にあたる小林氏はもっともくみしやすい候補です。つまり、誰が次の総裁になっても、国民生活より財政を優先することになる。いずれ増税の話も出てくるのでしょう。財務省の意向を反映して、ちっとも差がない政策論議なんて時間のムダで、そんな総裁選ならやる必要もありません」(ジャーナリスト・山田厚俊氏)
候補者たちは、ここぞとばかりにスーパーを視察する姿をテレビカメラに撮らせているが、しらじらしいにも程がある。今ごろ何をしているのかという話だ。今まで何を見て、何をやってきたのか。
アベノミクスも裏金問題もスルー
「選挙だからスーパーにも行って庶民派をアピールしていますが、自民党議員は物価高に苦しむ庶民の懐事情などまったく分かっていないことが露呈して逆効果になっている。そもそも、この物価高を招いた大きな要因がアベノミクスなのに、誰もその是正を言い出さないことがおかしいのです。だからパッとしない経済政策しか打ち出せない。生活が苦しいからこそ、献金と裏金でいい思いをしてきた自民党議員に対する国民の怒りが爆発して選挙で鉄槌を下したのに、裏金問題に切り込む候補者もいない。党内に気を使って、安倍元首相がやってきたことを正面から否定できない候補者ばかりなら、誰がやっても同じで、経済低迷が続くだけです」(本澤二郎氏=前出)
本命候補の小泉は、20日の出馬会見で、裏金議員の処遇について「一度間違いをしてしまったことで一生活躍の機会がないのは本当にいいのか」と言い、「誰も取り残さないような自民党の一致結束した姿を見せ、日本の課題を前に進める」なんて言っていた。口あんんぐりとはこのことだ。
国民が望んでいるのは、自民党の国会議員を取り残さない総裁ではない。自民党の一致結束なんかどうでもよくて、生活を、日本経済を良くしてくれるリーダーを求めている。自民党総裁は依然として首相になる可能性が高いのだから、得意の口八丁であっても、せめて「誰も取り残さない日本」と言うべきではないのか。裏金議員なんて、取り残されて当たり前なのに、連中が国民ではなく、党内しか見ていないことがよく分かる。
この総裁選のテーマは「#変われ自民党」だというが、民意とかけ離れた旧態依然の「#変われない自民党」を見せつけられることになりそうだ。
争点なき討論会の見どころは、小泉がカンペを見ずに答えられるかくらいしかない。
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