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米国傀儡の高市超危内閣(植草一秀の『知られざる真実』)
http://www.asyura2.com/25/senkyo298/msg/423.html
投稿者 赤かぶ 日時 2025 年 11 月 10 日 22:45:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

米国傀儡の高市超危内閣
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2025/11/post-7d732e.html
2025年11月 9日 植草一秀の『知られざる真実』

高市内閣は「超危内閣(ちょうあぶないかく)」。

早くも正体を露わにしつつある。

11月7日の衆院予算委員会で高市首相は台湾有事と存立危機事態の関係について次のように答弁。

「(中国による)武力行使を伴うものであれば、存立危機事態になり得る」

「存立危機事態」とは政府が集団的自衛権の行使が可能となる事態だとしたもの。

集団的自衛権とは、ある国家が武力攻撃を受けた場合に直接に攻撃を受けていない第三国が軍隊を出動して共同で防衛を行う国際法上の権利。

上記の例示で「台湾有事」とは台湾を舞台に中国等による武力行使が行われる事態を指すと考えられる。

集団的自衛権が浮上するのは米国が関与する場合。

台湾で武力行使が行われ、米国と中国とが交戦状態に陥る場合が念頭に置かれる。

このとき、日本は武力攻撃を受けていない。

しかし、政府が定めた憲法解釈および安保法制では日本の「存立危機事態」であれば日本が集団的自衛権を行使してもよいとされている。

そもそも、この憲法解釈および安保法制が憲法違反である疑いが濃厚である。

正式な憲法改正手続きを踏まずに憲法解釈を勝手に変えて、その変更した憲法解釈に沿って法律を定めていること自体が違憲行為であるとの疑いが濃厚なのだ。

根本にこの大論争が存在する。

しかし、これまでの政権はこの違憲論に耳を傾けずに暴走し続けている。

その暴走を一気に加速させる様相を示しているのが新たに発足した高市内閣。

超危内閣の所以(ゆえん)がここにある。

日本が集団的自衛権を行使するというのは米中戦争に日本が参戦するということ。

日本による中国に対する宣戦布告に他ならない。

直ちに日本は中国との交戦状態に陥る。

そのときに日本が受ける打撃は想像を絶する。

日本が吹き飛ぶと言って過言でない。

その破滅の道に突き進むことを高市首相が述べた。

落ち着いている場合ではない。

安倍元首相は「台湾有事は日本有事」と述べたが、この認識がそもそもの大間違いだ。

正しい指摘をしている元首相がいる。

鳩山元総理である。

鳩山友紀夫元首相は11月8日のXで台湾有事について見解を示した。

「かつて台湾有事は日本有事と述べた御仁もいたが、高市首相は集団的自衛権を行使できる存立危機事態になりうると述べた」

と指摘し、

「危機を煽り、だから軍事力増強と言いたいのだろうが、日本は台湾は中国の一部であることを尊重しているのだ。

あくまで台湾は中国の内政問題であり、日本が関わってはならないのだ」

と指摘した。

この指摘は完全に正しい。

どういうことか。

詳しくは後段で解説するが、日本政府は1972年の日中共同声明、78年の日中平和友好条約締結の際に「一つの中国」と「台湾の帰属問題」について中国に明確な判断を示している。

日本政府は

1.中華人民共和国政府が中国を代表する唯一の合法政府であるこ

2.台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であること

を認めた。

このことにより日中国交正常化が実現し、平和友好条約が締結された。

その際、尖閣諸島領有権問題が議論されたが、その解決は将来に先送りすることで合意した。

この合意がいわゆる「棚上げ合意」。

したがって、台湾と中国の間で仮に紛争が生じても、それはあくまでも中国の内政問題。

これが日本政府の過去の条約等に基づく立場である。

台湾で武力衝突して日本が中国と交戦状態に移行するという選択はあり得ない。

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コメント
1. 赤かぶ[253251] kNSCqYLU 2025年11月10日 22:45:30 : 9reD1rnDyI : azRrQlFPdFZDdnM=[1] 報告

2. 赤かぶ[253252] kNSCqYLU 2025年11月10日 22:46:38 : 9reD1rnDyI : azRrQlFPdFZDdnM=[2] 報告

3. 赤かぶ[253253] kNSCqYLU 2025年11月10日 22:47:24 : 9reD1rnDyI : azRrQlFPdFZDdnM=[3] 報告

4. 赤かぶ[253254] kNSCqYLU 2025年11月10日 22:48:23 : 9reD1rnDyI : azRrQlFPdFZDdnM=[4] 報告
<△21行くらい>

5. 赤かぶ[253255] kNSCqYLU 2025年11月10日 22:54:42 : 9reD1rnDyI : azRrQlFPdFZDdnM=[5] 報告
<■91行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>

【高市総理 台湾有事めぐる発言撤回せず】野党は撤回要求 中国総領事は「汚い首斬るしか」と一時SNSに

2025/11/10 TBS NEWS DIG

台湾有事をめぐる高市総理の発言が物議を醸しています。歴代政権が明言しなかった集団的自衛権を行使できる「存立危機事態になりうる」と答弁したことについて、野党側が発言の撤回を迫りました。

きょうの衆議院・予算委員会。日本の安全保障政策について論戦が熱をおびました。

立憲民主党 大串博志 衆院議員
「多くの新聞も1面で書かれている。日本の国として戦争に入るということなんですよ。撤回、取り消しはしないんですか」

野党が撤回を求めたのは、歴代政権が避けてきた“台湾有事”をめぐる高市総理のこの発言です。

高市総理
「戦艦を使ってですね、そして、武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になりうるケースであると私は考えます」

議論となったのは、集団的自衛権が行使できる「存立危機事態」について。

歴代政権は台湾有事で武力行使があった場合、「存立危機事態」に該当するのか明確な答弁を避けてきましたが、高市総理は台湾有事が「存立危機事態になりうる」と言及したのです。

立憲民主党 大串博志 衆院議員
「存立危機事態認定というのは簡単な認定ではありません。これが事態認定されれば防衛出動です。すなわち日本の国として戦争に入るということなんですよ。撤回、取り消しはしないんですか」

高市総理
「従来の政府の立場を変えるものではございません。どのような事態が『存立危機事態』に該当するかについては、実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して政府が全ての情報を総合的に判断する」

高市総理は“最悪のケースを想定したものだ”“従来の政府の立場とは変わらない”と、発言は撤回しないとの考えを示したものの、「今後は特定のケースの想定をこの場で明言することは慎む」と反省の言葉を述べました。ただ、中国側は強く反発しています。

中国・薛剣駐大阪総領事の「X」より(現在は削除)
「勝手に突っ込んできたその汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない。覚悟ができているのか」

この投稿に対し、木原官房長官は。

木原稔 官房長官
「中国の在外公館の長の言論として、極めて不適切と言わざるを得ません。強く抗議するとともに、関連の投稿の速やかな削除を求めました」

現在、日本側の抗議を受けてか、投稿の一部は閲覧できない状況となっています。また、きょうの国会では、私達の食卓に関わる問題もテーマとなりました。

立憲民主党 大築紅葉 衆院議員
「総理は、おこめ券にも使える重点支援地方交付金の拡充の検討と述べられておりましたけれども、これは物価高への一時的な支援なんでしょうか」

高市総理
「重点支援地方交付金の推奨事業メニューに入れるかどうか、それも含めて検討を深めているところでございます。確定したものはございません」

政府関係者によると、今月下旬にとりまとめる総合経済対策では「重点支援地方交付金」を拡充し、一部の自治体がすでに始めている「おこめ券」の活用なども自治体への推奨事業のメニューとして盛り込む方向で調整が進められているということです。

▼TBS NEWS DIG 公式サイト https://newsdig.tbs.co.jp/

6. 赤かぶ[253256] kNSCqYLU 2025年11月10日 22:57:59 : 9reD1rnDyI : azRrQlFPdFZDdnM=[6] 報告
<▽34行くらい>

中国外務省 総領事発言を”擁護”「台湾有事は日本の存立危機事態」には強く反発(2025年11月10日)

2025/11/10 ANNnewsCH

 中国の駐大阪総領事が高市総理大臣の発言に反発して「汚い首を斬ってやる」などとSNSに投稿したことに対し、中国外務省は擁護とも取れる発言をしました。

 中国外務省は会見で、総領事の投稿について「個人のSNS活動について評論しない」として、コメントを避けました。

 ただし、総領事の投稿は「台湾を中国領土から分裂させようとし、台湾海峡情勢に武力介入を図る誤った危険な言論に対するものだ」とも述べ、擁護とも取れる発言をしています。

 また、総領事の投稿のきっかけとなった高市総理の「台湾有事は日本の存立危機事態になり得る」という発言については「中国への内政に横暴に干渉するもので、性質と影響は極めて悪質だ」と強い不満を述べ、日本側に「厳正な申し入れと強い抗議を行った」と反発しています。

[テレ朝NEWS] https://news.tv-asahi.co.jp


7. 赤かぶ[253257] kNSCqYLU 2025年11月10日 23:03:51 : 9reD1rnDyI : azRrQlFPdFZDdnM=[7] 報告

8. 赤かぶ[253258] kNSCqYLU 2025年11月10日 23:04:44 : 9reD1rnDyI : azRrQlFPdFZDdnM=[8] 報告

9. 赤かぶ[253259] kNSCqYLU 2025年11月10日 23:06:01 : 9reD1rnDyI : azRrQlFPdFZDdnM=[9] 報告

10. 赤かぶ[253260] kNSCqYLU 2025年11月10日 23:07:15 : 9reD1rnDyI : azRrQlFPdFZDdnM=[10] 報告

11. 赤かぶ[253261] kNSCqYLU 2025年11月10日 23:08:55 : 9reD1rnDyI : azRrQlFPdFZDdnM=[11] 報告

12. 第n次嫌々期(仮)[3732] keaCjo6fjJmBWIr6gWmJvIFq 2025年11月11日 00:26:54 : niyy4hTwUA : OHU1UGRCUHhtN0k=[15160] 報告
>日本が集団的自衛権を行使するというのは米中戦争に日本が参戦するということ。
>日本による中国に対する宣戦布告に他ならない。

国連敵国条項がありますから、日本が集団的自衛権(という名の交戦権)を行使する前に攻撃されるでしょう。
それも中国からしたら、アメリカにも「日本がこんななので攻撃しますし、アメリカも日本を攻撃するでしょ?」とか打診できそうです。
そうなると、アメリカも日本に厳しくせざるを得なくなり、単一国で中国と戦争しなければならなくなります。
そこら辺、タカ派とか吐かしている連中は理解できてますでしょうか?
(理解できないでしょう? ○カ派ですもの)

13. ペンネーム新規登録[970] g3mDk4NsgVuDgJBWi0uTb5he 2025年11月11日 18:34:47 : dglT44jzDY : SWNQOXNobUEyTDI=[1221] 報告
「首をつっこむ」という日本語の慣用表現を想定して「首を斬る」と返した支那の役人の方がまだ好感持てるけどなぁ。
集団的自衛権行使の条件である「存立危機事態」なんて発言の方が逆に、武力行使を前提とした恫喝だとして敵国条項発動されてもおかしくないんだし。
14. 2025年11月11日 20:46:50 : ImqRVe7Krc : SWI0QkVsTEVmOUk=[1232] 報告
transimpex_ochd(スコットランド・ケール語で8です)で投稿しています。

駄目リカユダヤに、、泣きついた連中、、半島・大陸、、カルトの繋がりが

見えて来る。

一部の差別利権の馬鹿達も、、連中の仲間、、支えている事は、、昔から有名。

という事で、、宗教など不要、、最低限度の葬儀のみ、、日本人で賄い、、

胡散臭い、、ぼったくりの世界は、、終了。

皇室制度廃止、、無くなれば、、半島との繋がりも関りも無くなり、、

おかしな世の中は、、終了する。

日本人の為の日本再生、、文化破壊・教育破壊・社会を汚した連中には

何れ、、〇〇〇〇〇〇。

まあ、、早く出て行った方が良い。

資産、、日本人で分配し、、穏やかでまともな国へと向かう。

与党と仲間の政治屋、、その手下他、、信者がいない方が、、まともな国になる。

シンガポールの様な、、人工的な国(ゴミがないのは、、罰金のお陰?)

そういう法律が無くても、、日本人だけなら、、まともな街、、町となる。

何も言わなくとも、、。

綺麗ごとを言いながら、、下半身産業・下種産業他、、そういう社会・国を

形成している、、害来腫・一部の馬鹿達、、宗教とは名ばかりの連中。

そういう連中が、、まともな事など、、考えたりする訳がない。

システム解体して、、出て行かせる時が来た。

[18初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数のため全部処理

15. 減らず口減らん坊[1933] jLiC54K4jPuMuILngvGWVg 2025年11月12日 01:10:03 : vK8y97oakc : ZWN0OFFhNDJuS2c=[193] 報告
そりゃ、あからさまに内政干渉仕掛けてるんだから、当たり前だよ
高市は馬鹿か?

何度も言う様だが、台湾有事は「日本有事にされる」ということ
台湾をダシにして、中国に消耗戦を仕掛けて来るのがアメリカである
中国は、自国領である台湾を戦場にする気はない・・・必然的に日本に軍を差し向ける事になる
韓国も、アメリカも、取り合ってはくれないだろうね・・・中国を相手にするつもりも無いだろうし、余力も無いだろう
むしろ、日本は中国を消耗させるための道具にされるだろう・・・イケニエという方が正しいかもな
軍拡は、早期に停戦するためには、むしろ邪魔になる・・・余計な追い銭をアメリカに呉れてやることになるだけだ
さっさと負けた方が良い・・・被害の少ないうちに

16. 偽装皇帝[183] i1WRlY1jkuk 2025年11月12日 03:16:35 : GISWbpSWLY : YzY3MmFOczRleXc=[36] 報告
<■132行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>

「年間読書人」記事の一部を転載。
確か、この筆者は自衛隊(警察だったか)に入っていた経験があったようで、いわば「暴力(対応)の専門家」であったわけだ。そういう人間から見た現代日本の(特に若者に多い)幼稚な軍事論争への「頂門の一針」なのではないか。

(以下引用)

つまり、本作『椿三十郎』という作品が描いているのは、本稿のタイトルのとおり「「昭和」の理想と、そのジレンマ」なのである。

そして「昭和の理想」とは、「日本国憲法・前文」や「9条」に示された「絶対平和主義」のことである。
「昭和」という時代は、「悲惨な戦争体験」に由来する「絶対平和主義」という極端な「理想」と、政治的「現実」のはざまで、その「ジレンマ」にもがき続けた時代だったと言えるのだ。

そして、そのジレンマを体現しているのが、本作の主人公「椿三十郎」なのである。
「椿三十郎」というキャラクターは、『用心棒』の「桑畑三十郎」のような「勧善懲悪の架空世界に生きる、能天気な正義のヒーロー」などではなく、「悪人を切ってさえ、その返り血を浴び、血に塗れた我が手の罪を感じないではいられなかった、リアルな人物」なのである(戦場で撃ち殺した米兵が、まだ子供のようなあどけない顔をした若者だったと知って、罪の意識を感じた日本の兵隊のように)。

画像
だから、本作を「痛快娯楽作品」だなどと評価するのは、まったくの見当違いであり、作品自体を見ていない(鑑賞したが、理解していない)ということにしかならない。
またその意味で、本作『椿三十郎』を、単純に『用心棒』の「続編」だと考えるのは、あきらかな間違いなのだ。

私は、『椿三十郎』の原作となった、山本周五郎の小説を読んでいないから、確かなことは言えないが、『用心棒』の翌年に作られた本作が、これほどまでに「反・前作」的なものになったというのは、そこに「山本周五郎的な精神」が流れ込んだからであろうというのは、ほぼ間違いのないところだろうし、黒澤自身も「山本周五郎的な精神」による前作批判を、「椿三十郎」が「城代家老夫人」の批判忠告を受け入れたのと同じように受け入れたからこそ、このような「方向性の真逆な作品」を撮ったのではないかと、そう推察する。

そして、そうした意味でも、本作の鑑賞者は、この程度のことは、是非とも読み取らなくてはならないし、それが読み取れないようでは『椿三十郎』という作品のことを「何もわかっていない」と言われても仕方がないのだと、そう反省すべきなのである。

 ○ ○ ○

ちなみに、さらに親切に説明しておけば、本作における「おっとりした城代家老夫人」は、言うなれば「平和憲法の化身」なのだ。

だから、「椿三十郎」は、その「理想」の正しさを支持しながらも、「あの奥方、ボケているんじゃねえか」などと、その「非現実性」に、ひと言「悪態」をつかないではいられなかったのだ。
「わかってはいても、それを実行できない自分の非力」を自ら責めているからこそ、作中でも指摘されるように「好きな相手だからこそ、悪態をつかないではいられない」というのが、彼の性格だったのだ。

だから、最後に救出されて、やっと登場する、伊藤雄之助の演ずる「城代家老・睦田弥兵衛」が、間延びした顔に、すっとぼけた話ぶりの、しかし実は「強かな食わせもの」であるにもかかわらず、彼を排除しようとした悪漢たちを「できれば、事を荒立てずに穏便に済ませて(死なせないで済ませて)やりたかった」とまで言うのは、彼が、「愛する妻」である「平和憲法」の理想を、何とか現実政治に落とし込もうとする、戦後昭和の「良き保守政治家」を投影した人物だったからだと、そうも言えるのである。

画像
(おっとりした城代家老夫人と、すっとぼけた城代家老の睦田弥兵衛)
「城代家老・睦田弥兵衛」は、勇ましいことは言わないし、何を考えているのかよくわからない、一見パッとしない、のらりくらりとした人物だが、そこには「現実政治」に対する「深い思慮と理想」が二つながらに隠されていたのであり、それが「人生経験に乏しい、血気にはやる若侍たち」には(椿三十郎に指摘されるまでは)わからなかった、ということなのだ。

そして、本作のこうした「リアルなテーマ」は、最後の「一対一の果し合い」にもよく表れている。

本作中で、悪の「大目付」側に「懐刀」的な存在としてついていた、仲代達也演ずるところの剣豪「室戸半兵衛」は、信頼していた「椿三十郎」から、ずっと騙されていたのだと知って、最後に「一対一の果し合い」を申し込んでくる。

画像
(三十郎が雇われに行くと、室戸半兵衛(仲代達也)は三十郎の腕を買って気に入っていたので、「よく来た」と歓迎して、すっかり信用してしまう)
しかし、「椿三十郎」は「おめえには一目置いてたし、できればお前とは立ち会いなんぞしたくねえ。だが、おめえも、俺と同じ抜き身の人間だから、断るってわけにもいかねえんだろうな」と言って、やむなく「室戸半兵衛」と正々堂々と向かい合い、一刀のもとに半兵衛を切り捨ててしまう。

画像
(至近距離での一刀勝負。三十郎の胴払いにより、室戸半兵衛は血飛沫を噴き上げて倒れる)
そして、黙って立ち去ろうとしていた「椿三十郎」を引き戻そうと、「城代家老」の命で追いかけてきていた「若侍たち」は、目の前で繰り広げられたこの果し合いを見て、その壮絶さに呆気に取られた後、気を取り直すと、世の習いどおりに「お見事!」と、「椿三十郎」に賞賛の言葉をおくるのだが、「椿三十郎」は、それに対して、心底不愉快そうな顔で「わかったようなことを言うんじゃねえ。俺は今、機嫌が悪いんだ」とそう言い捨てて、「若侍たち」に背を向けて去っていき、「若侍たち」は、その背に向かって、助けてもらったことに対する「感謝」の気持ちを込めて、土下座をして見送るところで、このドラマは幕を下ろすのである。

画像
(三十郎の表情が、すべてを物語っている)
つまり、このラストには、「若造」たちにはとうてい理解の及ばない、「斬りたくなかったのに、斬るしかなかった」という、椿三十郎の深い「悲しみ」が描かれているのだ。

だから、本作『椿三十郎』のラストは、『用心棒』のラストと似ているようではあっても、決して同じような「内容」のものではなく、むしろその真逆といって良いような、およそ「痛快」とは言い難いものだったのである。

『 日本国憲法・前文

日本国民は正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民と協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくものである。われらはこれに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う。われらは全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和の内に生存する権利を有することを確認する。
われらは、いずれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従うことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立とうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけて、全力をあげて崇高な理想と目的を達成することを誓う。』

『 日本国憲法・第2章「戦争の放棄」

第9条
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 
前項の目的を達成するため、陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。』

『陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない。』と書いてあるのに、明らかに「軍隊」である「自衛隊」を作って保持し、『国の交戦権は、これを認めない。』と書いてあるのに「専守防衛」なら、「交戦」ではなく「自衛」だという「詭弁」を語るというのは、しかし、『椿三十郎』に登場する「城代家老」のような、のらりくらりと難題に対処する「保守政治家」の選んだ「食えない政治手法」という側面もあったのであろう。

「椿三十郎」のように、どうしても「殺し合い」が避けられない時に、確実に相手を倒せるのなら、いくら気分が悪かろうと、それはそれで仕方ないとも言えよう。

だが、現実の殺し合いでは、いつでも確実に勝てるという保証などないし、勝っても、それなりの深傷を負うことになるのは、歴史に照らして明らかだ。
それに、両者が共倒れになることも珍しくはない。

だとすれば、「血気にはやった若侍たち」のような「浅はかな勇ましさ」を振りまわす、現実の見えていない馬鹿には、「椿三十郎」のように、本気のビンタをくれてやるくらいのことは、して然るべきなのである。

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