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そもそも論なしに「台湾有事」を議論するのはやめにしたい 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/380787
2025/11/26 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し

米国も中国も、全然考えていない事態(C)ロイター
「週刊新潮」11月27日号の特集は「高市首相『台湾有事』答弁の何が悪い」は、2015年安保法制制定に関わった北村滋=元国家安保局長、杉山晋輔=元外務次官、兼原信克=元官房副長官補といった官僚OBを集めて、台湾有事になったら日本の「存立危機事態になるのは当たり前も当たり前のこと」(兼原)などと高市擁護の大合唱。石垣市の市長まで登場して、「もし台湾周辺で武力行使が起きると食料やエネルギーが途絶えるのではないか」と危機感をあおる。
しかし、落ち着いて考えた方がいい2つの大きな問題がある。1つは、「存立危機事態」というのはこの場合、中国と台湾の間の本質的にいって「内戦」に過ぎない紛争に米国がすでに軍事介入していて(それは国際法上では米国の中国に対する侵略に当たる)、その米軍が中国軍の武力攻撃を受けてやられそうになり、そうなると「日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態」であるから自衛隊が参戦して米軍を助けて中国軍と戦う、という話。ということは、米軍の参戦が大前提となるが、特に今のトランプ政権は「台湾有事は米国有事」とは全然考えていない。米国が中国と戦争する構えがないのに、独り日本がイキがっても仕方がないのではないか。
もう1つは、そもそも中国が何もない時にいきなり台湾に軍事侵攻することがありうるのか。台湾の側が独立を宣言して決起した場合は、中国からすれば領土の失陥であり「1つの中国」の建前の崩壊であるから、これはいかなる武力を用いても阻止しようとする。しかしそうでない時に中国側から戦争を起こしても、台湾・本土の多くの住民とその財産を犠牲にし、建国から80年かかって築いてきた全世界との平和的な経済交流の関係を破壊し、米国との核を含む戦争さえ覚悟しなければならない暴挙となるだけで、百害あって一利もない。
では台湾はいきなり独立宣言に打って出るかというと、台湾は単独では中国と戦えないので必ず米国の支援約束を取り付けてから動こうとするが、米国は中国との戦争に引き込まれるそんな約束を与えるはずがない。従って「台湾有事」そのものが極めて起こりにくいのが東アジアの現実である。その「そもそも」から議論せずに、いきなり「台湾有事になったら」というところから話を始めるのは、もうやめにしたい。

高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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