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日米安保第五条の真実
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2025年12月15日 植草一秀の『知られざる真実』
日米安保条約第五条の条文は次のもの。
第五条 各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。
日本が武力攻撃を受けたとき、米国には日本防衛義務があるとよく言われる。
日本の平和と安全は米軍によって守られているとも言われる。
しかし、本当にそうなのか。
この主張の根拠とされているのが日米安保条約第五条。
条文には
「日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃」
が
「自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め」
「自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動する」
「ことを宣言する」
とある。
何が行われるのかが問題だが、書かれているのは
「自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動する」
である。
「日本防衛義務」
などどこにも書かれていない。
「台湾有事」とは台湾で台湾と中華人民共和国との間の武力衝突等の事態が発生すること。
このとき、米国が軍隊を展開するのかも分からない。
米国は「一つの中国」を承認している。
しかし、「台湾の中国帰属」については「認知(acknowledge)」するが「承認(recognize)」していない。
そして、台湾関係法を制定して、台湾有事の際に軍事出動する可能性を「オプション」として残している。
日本の立場とは異なる。
日本は「台湾の中国帰属」という中国の主張を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八項の立場を堅持するとした。
論理的に台湾の中国帰属を認めた。
したがって、大平外相国会答弁に示されるように、
「台湾と中華人民共和国の間の対立は基本的に中国の国内問題である」
と認識している。
明らかなことは
「台湾有事」が生じても米軍が介入しない可能性があること。
台湾有事に米軍が介入しないことがあり得るにもかかわらず、
「(台湾有事が)戦艦を使って武力の行使をともなうものでれば、どう考えても存立危機事態になり得るケース」
とした高市首相発言は完全な「暴言」である。
高市発言は「可能性の存在」を述べたものではない。
最重要の言葉は「どう考えても」。
「蓋然性についての判断」を示した。
「どう考えても」は「極めて高い確率で」、「ほぼ間違いなく」と言い換えられる。
「台湾有事が生じれば、ほぼ間違いなく日本の存立危機事態になる」
と受け取られる発言を示した。
しかも、この発言には米中の軍事衝突という前提が付されていない。
「台湾有事が発生すれば存立危機事態になる」と発言したと受け取られる。
同時に、高市発言の内容は集団的自衛権行使の要件を満たさない。
集団的自衛権行使が認められる「存立危機事態」とは
「我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある」
事態のこと。
これを満たすことを示さずに「どう考えても存立危機事態」と述べた。
続きは本日の
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第4278
号
「米国に擁護されない高市発言」
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