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(回答先: イランは許されるのか(田中宇)崩壊する抵抗の枢軸とイランの孤立:覇権を捨てて「国体」を守る日本型終戦への道か 投稿者 てんさい(い) 日時 2026 年 3 月 11 日 20:31:41)
田中宇の国際ニュース解説 無料版 2026年3月12日 https://tanakanews.com/
■要約
トランプ米大統領はイランのソフト転覆に失敗し、戦争を深追いせずに早期の停戦を模索している。すでに攻撃すべき軍事拠点は破壊したと主張し、プーチン露大統領の仲裁に頼ろうとしている。
米国の政策決定に拒否権を持つイスラエルは、中東覇権の拡大に向けてイランやヒズボラを「敵」として残しておきたい。そのため、トランプの停戦を許容しつつ、単独で戦争を続ける構図を描くかもしれない。トランプは窮地に陥ると逃げ出す「タコ(TACO)」であり、今回もタコっぽさが滲み出ている。
一方のイランはホルムズ海峡に機雷を敷設しており、世界的な石油不足と価格高騰の脅しによって、トランプが停戦せざるを得なくなる状況を狙っている可能性がある。この海峡閉鎖で最も有利になるのは産油国であるロシアだ
。要するに、数日前の絶体絶命な状況から一転し、イラン戦争は一段落しつつある感じが強まっている。
■本文
この記事は「イランは許されるのか」の続きです
https://tanakanews.com/260310iran.htm
トランプ米大統領は、イランをソフト転覆しようとしたが、権力を持つ革命防衛隊に拒否されて失敗した。そのためトランプは、イランとの戦争を深追いせず、いったん停戦したいのでないかという説が出てている。
トランプは当初、4週間までのイラン戦争を準備したが、3月10日に、イランで攻撃すべき軍事拠点などをすべて破壊したので、4週間でなく前倒しして終わるかもと言い出した。イスラエルは戦争構造を残したいので、トランプの発言は誇張だとエルサレムポストが書いている。
https://www.jpost.com/middle-east/iran-news/article-889612
'Nothing left' to target: Trump exaggerates Islamic regime's defeat, lays ground for Iran war's end
トランプはロシアのプーチンに電話し、プーチンはイランの大統領と繰り返し電話している。露政府系メディアは、米イランを仲裁できるのはプーチンしかいないと豪語している。
https://tass.com/politics/2099387
Putin holds second telephone call with Iranian president in one wee
https://www.rt.com/news/634413-trumps-call-to-putin/
The Iranian knot: Why Trump turned to Putin
トランプがイランとの戦争継続を放棄して停戦すると、イスラエルはハシゴを外され、単独でイランとの戦争続行に追い込まれるかもしれない。
米諜報界を握るイスラエル(リクード系)は、トランプの政策決定に拒否権を持っている。トランプは「イランとの戦争の行方はイスラエルと一緒に決める」と言っており、イスラエルの拒否権を半ば認めている。イスラエルが拒否したら、トランプはイランと停戦できない。
イスラエルは、イランやヒズボラを弱体化させた状態で「敵」として残しておきたい。その方がイスラエルの中東覇権拡大に好都合だ。だからイスラエルは、トランプに(非公式な)停戦を許しつつ、単独で「手強い」「父ハメネイより凶暴なモジタバの」イランやヒズボラと戦い続ける構図を残す策かもしれない。
https://www.jpost.com/middle-east/iran-news/article-889608
Mojtaba Khamenei deadlier than his father, ex-study partner of supreme leader tells ‘Post’
トランプは、好戦策を採って窮地に陥ると逃げ出すことで有名だ。「トランプはいつも逃げ出す( Trump Always Chickens Out = TACO )」という「タコ = TACO 」がトランプのあだ名だ。トランプは、今回もタコっぽい。
米イスラエルは昨年3月、紅海に軍艦を派遣し、イランと親しいイエメンのフーシ派と戦争した。だが、フーシ派が意外と強く米軍が苦戦して泥沼化しそうになると、トランプはオマーンに仲裁させて米軍だけフーシ派と和解し、イスラエル軍は取り残された(と言いつつ上手に撤退した)。
https://www.jpost.com/middle-east/iran-news/article-889513
Trump is signaling an exit from Iran war, but Israel may not be ready
イスラエルは今回、トランプのタコに同意するのか?。意外と同意しそうな感じもする。イランやヒズボラの脅威は今後も誇張的に煽る。
米イランが停戦するとしたら、その後のイランは多分イスラエルを攻撃しない。米イスラエルとイランは昨年も戦争したが、当時も今回もイランは、米イスラエルを報復としてしか攻撃していない。イスラエルはイランを潰したいが、イランは報復以外の目的でイスラエルを潰すつもりはない。
停戦はイスラエルの危険を高めない。昨年の戦争があっさり停戦したように、今年の戦争もあっさり停戦しうる。米軍は撤退せずイランを攻撃し続けると宣言しているが、米イランの双方が明言せず非公式に停戦する可能性もある。
停戦の可能性の高まりを受け、3月10日から原油相場が反落している。
https://www.zerohedge.com/energy/could-chart-be-forcing-trump-toward-iran-ramp
Is This The Chart Pressuring Trump Toward An Iran Off-Ramp
イランは、世界の石油ガス貿易の2割が通るホルムズ海峡(ペルシャ湾とインド洋の間)のタンカー航行を妨害するために、ここ数日、少しずつ機雷を敷設してきた。
トランプは、米軍がイランの機雷敷設船を16隻破壊したと発表した。だがイラン側は専用の船でなく、一般の小型船を使って2-3発ずつ機雷を敷設しているという指摘もある。
https://www.zerohedge.com/energy/wright-mess-us-energy-secretary-posts-us-escorted-tanker-straits-hormuz-then-immediately Hormuz Mine Threat Emerges; White House Denies Tanker Escort
ホルムズ閉鎖の長期化を見越し、イランが油田ガス田をミサイル攻撃する懸念もあり、ペルシャ湾内のイラクやクウェート、サウジ、カタールなどが、油田やガス田の一部で生産を停止している。油井やガス井はいったん止めると再開に時間がかかる。
https://www.jpost.com/middle-east/iran-news/article-889517
Iran may deploy naval mines in Strait of Hormuz, US intelligence believes
今後、日にちが過ぎるほど、ホルムズ海峡の機雷敷設と、ペルシャ湾内諸国の油井ガス井の停止が広がり、停戦したとしても石油ガス流通の再開までの時間が長引く傾向になる(と脅す言説がある)。世界的に石油ガスが不足し、価格高騰と経済難になる(との脅しがある)。
トランプは世界から突き上げられて困り、イランと停戦せざるを得なくなる。イラン側は、そこを狙っているのかもしれない。モジタバは就任後、全く出てこないが、米イスラエルからの攻撃が一段落したら出てきて勝利宣言するのかもしれない。
実際に緊張が緩和されると、ホルムズ海峡の機雷撤去も、ペルシャ湾岸の油井ガス井の再開も、意外と早く進むのかもしれない。
https://www.moonofalabama.org/2026/03/war-on-iran-oil-prices-lag-supply-deficit-arabs-wont-fight-iran-khamenei-son-succeeds-father.html
War On Iran - Oil Prices Lag Supply Deficit
ホルムズ海峡の事実上の閉鎖が長引くほど有利になるのは、ペルシャ湾以外の有力な産油国であるプーチンのロシアだ。ロシアはホルムズ閉鎖に合わせ、EU諸国に石油ガスを送るのをやめる、中国や印度などアジア方面に送るように転換すると言い出している。
トランプも、イランとの戦争で兵器弾薬が必要なのでウクライナに出せないという態度を強めている。リベラル全体主義な英EUは追い詰められていく。
北朝鮮がロシアの傘下に入って「安定した敵」になったので脅威が減り、米陸軍は地対空迎撃ミサイルを韓国から中東に移そうとしている。
https://tass.com/politics/2098863
Russia may decide not to wait for Europe to completely reject its oil, gas - Putin
書き散らかしたが、要するに、3日ぐらい前の絶体絶命な感じから一転し、イラン戦争が一段落しつつある感じが強まっている。とりあえず配信する。
この記事はウェブサイトにも載せました。
https://tanakanews.com/260312iran.htm
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