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宗教戦争のように見えて実際は強欲な勢力による侵略戦争
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2026.04.08 櫻井ジャーナル
イスラエルや中東にあるアメリカ軍基地が攻撃される一方、アメリカ軍やイスラエル軍はイランを攻撃している。イランのメディアが4月7日に伝えたところによると、アメリカ/イスラエル軍はテヘランにあるシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)を「完全に破壊」した。狂信的なシオニストが支配するベンヤミン・ネタニヤフ政権はイスラム教徒やキリスト教徒を弾圧、パレスチナ人に「テロリスト」というタグをつけて処刑できる法律を制定したが、ユダヤ教徒も攻撃している。
シオニストは1933年8月、ユダヤ系ドイツ人をパレスチナへ移住させることでナチス政権と合意した。「ハーバラ合意」だ。弾圧されたユダヤ人をパレスチナへ向かわせることができるとシオニストは考えたようだが、ユダヤ教徒の多数派はパレスチナへ向かわない。生活環境がヨーロッパに近いアメリカやオーストラリアへ逃れた。
1938年11月にドイツではユダヤ系住民が襲撃されはじめて多くの人が殺され、収容所へ入れられ始めるが、この「水晶の夜」以降もユダヤ教徒はパレスチナでなく、アメリカやオーストラリアへ逃れた。第2次世界大戦後、パレスチナへユダヤ人が運ばれるが、イラクに住むユダヤ教徒をシオニストは襲ってパレスチナへ誘導した。シオニストは自分たちの計画を実現するためならユダヤ教徒も攻撃対象にするわけだ。
ネタニヤフ首相はウラジミール・ジャボチンスキーが1925年に結成した「修正主義シオニスト世界連合」の流れを汲む。この団体は第2次世界大戦中、イギリスの対外情報機関MI6や破壊工作機関のSOEから訓練を受けている。
ウクライナでヤボチンスキーは独立運動を率いていたシモン・ペトリューラと連携しているが、この人物はロシア革命の直後、1918年から21年にかけて大統領を名乗り、3万5000人から10万人のユダヤ人を虐殺したという。(Israel Shahak, “Jewish History, Jewish Religion,” Pluto Press, 1994)
ジャボチンスキーは1940年にニューヨークで死亡、その当時、彼の秘書を務めていたベンシオン・ネタニヤフはベンヤミン・ネタニヤフ首相の父親である。ジャボチンスキーの後継者に選ばれた人物はメナヘム・ベギンだ。
修正主義シオニスト世界連合と密接な関係にあるネオコンの思想的な支柱はシカゴ大学の教授だったレオ・ストラウス。この学者は1899年にドイツのヘッセン州で熱心なユダヤ教徒の家庭に生まれ、17歳の頃にジャボチンスキーの運動へ接近している。
ストラウスは1932年にロックフェラー財団の奨学金でフランスへ渡り、中世のユダヤ教徒やイスラム哲学について学んだ後、プラトンやアリストテレスの研究を始めている。カルガリ大学のジャディア・ドゥルーリー教授に言わせると、ストラウスの思想は一種のエリート独裁主義で、「ユダヤ系ナチ」だ。(Shadia B. Drury, “Leo Strauss and the American Right”, St. Martin’s Press, 1997)
1934年にストラウスはイギリスへ、37年にはアメリカへ渡ってコロンビア大学の特別研究員になる。教授として受け入れられた1944年にはアメリカの市民権も獲得した。1949年から73年までシカゴ大学で教えている。その間、1954年から55年にかけてイスラエルのヘブライ大学で客員教授にもなっている。ポール・ウォルフォウィッツはシカゴ大学における彼の教え子だ。
国防総省のONAで室長を務めていたアンドリュー・マーシャルの考え方に従い、1992年2月にはDPG(国防計画指針)草案(ウォルフォウィッツ・ドクトリン)が作成された。その中心になったのは国防次官を務めていたウォルフォウィッツだ。その時の大統領はジョージ・H・W・ブッシュ、国防長官はディック・チェイニーだ。そのため、この指針は「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」とも呼ばれている。2001年9月11日、このドクトリンは本格的に始動した。
ネオコンのリチャード・パール率いる研究グループは1996年に『完全な決別:国家安全保障のための新戦略』なるネタニヤフ宛ての文書を発表している。その中で労働シオニズムを批判、和平プロセスを否定。そしてイスラエルが北部国境沿いの戦略的主導権を握り、レバノンにおける侵略の主役であるヒズボラ、そしてシリアやイランと交戦し、イラクのサダム・フセイン体制を倒すことを望み、トルコやヨルダンと協力してシリアを弱体化、封じ込め、さらには後退させることで戦略環境を整えることができるとしていた。こうした計画は実行されたと言えるだろう。「誇り高く、豊かで、堅固で、強いイスラエルは、真に新しい平和な中東の基盤となる」とネオコンは考えている。
このネオコンをアメリカで支えているのが福音派、キリスト教原理主義者、聖書根本主義派、キリスト教シオニストなどと呼ばれている勢力だ。彼らの教義によると、キリストに従う「善の軍勢」と反キリストの「悪の軍勢」が「ハルマゲドン」で最終戦争を行い、人類の歴史は幕を閉じ、その時に再臨するキリストによって自分たちは救われるのだという。
ジェリー・フォルウエルなど有名なテレビ説教師の大半がこの説を信じていて、「四千万を超えるといわれる聖書根本主義者たちは、聖書に書かれた神の都シオンと現代のシオニズム国家イスラエルを中心に信仰体系を打ち立てている」のだ。この信仰体系を天啓的史観と呼ぶ。(グレース・ハルセル著、越智道雄訳、「核戦争を待望する人びと」、朝日選書、1989年)
マザー・ジョーンズの2002年9月/10月号に掲載されたレポートによると、聖書根本主義派はエド・マクティールを中心に活動していた。ジェリー・フォルウエルをロナルド・レーガン、ジェシー・ヘルムズ上院議員、そして現司法長官のジョン・アシュクロフトと引き合わせたのもこの人物だ。ネオコンのウォルフォウィッツはパレスチナ人に与えられた土地をイスラエルは再占領すべきだと公言していた。(MOTHER JONES, September / October 2002)


現在トランプ政権の「ホワイトハウス信仰に基づく地域連携局」でスピリチャル顧問を務めるポーラ・ホワイト-ケインも福音派のテレビ宣教師。ジョージ・W・ブッシュ政権時代には倫理顧問を務めていた。ブッシュ政権で首席倫理顧問を務めたリチャード・W・ペインターは彼女が「詐欺」と「ポンジ・スキーム(ネズミ講的な投資詐欺)」を行っていると示唆していたが、とりあえず立場上、天啓的史観の持ち主だ。
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【櫻井ジャーナル(note)】
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