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中国6つの危機が崩壊…もう止まらない、すでに手遅れか
https://www.youtube.com/watch?v=Lq-ePOJKoCM
[前書き]私は長年、東京で実態経済の資金の流れと構造を分析してきましたが、今、隣国・中国で起きていることは、多くのメディアが報じるような「不動産不況」や「人口減少」といった断片的なニュースの域を遥かに超えています。私の目に見えているのは、一つの歯車が狂うことで他の全てを粉砕していく、極めて精巧に組み上がった「自己破壊システム」の起動です。
40年間にわたって彼らを支えてきた成長モデルは、完全に耐用年数を迎えました。今まさに内側から崩壊しつつあるその残酷なメカニズムを、実務家の視点から解き明かしていきます。
[要約]/1. 地方政府の債務中毒と「鉄飯碗」の崩壊
まず、不動産問題の奥深くにあるコアエンジン、すなわち地方政府の債務危機から話を始めましょう。中国の地方政府はこの20年間、「インフラ投資」という麻薬に依存し、LGFV(地方政府傘下の資金調達プラットフォーム)を通じて莫大な隠れ債務を築いてきました。その実質的な総債務残高は、すでにGDPの約300%という異常な水準に達しています。
これまで地方財政の約半分を支えてきたのは「土地使用権の売却益」でしたが、不動産市場の凍結により、この巨大な収入源は蒸発しました。しかし、膨れ上がった借金の元本と利払いは消えません。この自転車操業が限界に達し、かつては絶対的な安定の象徴だった公務員の給与(鉄飯碗)が、沿岸部の都市部でさえ20%から30%も削減されるという、かつての日本でもあり得なかった事態が起きています。
さらに深刻なのは、財源が枯渇した地方政府が、民間企業に対して不当な罰金や行政罰則を乱発し、生き残りのための「吸血鬼」へと変貌していることです。これがビジネス環境の不確実性を高め、さらなる雇用喪失と税収減を招くという最悪の泥沼に沈んでいます。
/2. 若者たちの「静かなるストライキ」
この理不尽なサバイバルゲームに対し、最も合理的な反応を示しているのが、中国史上最も高い教育を受けた若者たちです。当局は若年失業率が20%を超えた段階でデータの公表を停止しましたが、実質的には46%を超えていたとの推計もあります。彼らは、どれだけ身を粉にして働いても主要都市の家賃すら払えない現実に直面し、労働に対する投資収益率(ROI)がマイナスであると判断しました。
彼らが選択したのは、暴動でもデモでもなく、システムへの参加を拒否する「静かなるストライキ」です。実家に戻り親の年金に依存する「専業市場(フルタイムチルドレン)」や、消費を極限まで削る「寝そべり族」の急増は、単なる労働力の喪失ではありません。経済の心臓部である消費市場からの自主的な退場を意味します。彼らが「結婚しない、子供を持たない、家を買わない」という選択をしたことで、内需拡大という国家戦略は致命的な打撃を受けています。
/3. 資産から「負債」へと変貌した不動産
若者たちが住宅ローンという「重い足枷」を拒絶したことは、中国国民の総資産の70%を支えてきた不動産市場の前提を根底から破壊しました。現在の中国では、日本のバブル崩壊よりも過酷な事態が進行しています。何百万人もの人々が、開発業者の資金枯渇により工事が止まった「存在しない家」のために、数十年のローンを支払い続けているのです。
中古住宅市場はピーク時から40%も暴落し、不動産はもはや資産ではなく、家計のキャッシュフローを毎月吸い上げ続ける「30年間の金融の枷」となりました。社会的なステータスであり、老後の安全網であった不動産への信頼が崩壊した今、中間層が取る行動は「消費の完全な凍結」以外にありません。この資産効果の逆回転が、内需主導への転換を不可能にしています。
/4. デフレの悪循環と輸出依存の罠
不動産の崩壊は、底なしのデフレを引き起こしました。中国には日本のような分厚い社会保障が存在しないため、将来への不安から国民は徹底的な自己防衛に走ります。国内需要が冷え込む中、EVメーカーなどは生き残りをかけた血みどろの価格競争(プライスウォー)を繰り広げていますが、これは利益率を消滅させ、さらなる給与カットとリストラを招く悪循環を生んでいます。
国内で売れない過剰生産分を圧倒的な安値で世界にばらまく「輸出主導のサバイバル戦略」しか道は残されていませんが、この戦略には物理的なアキレス腱が存在します。それがエネルギーのリスクです。世界最大の原油輸入国である中国の生命線は、米海軍がコントロールするマラッカ海峡という「チョークポイント」に握られています(マラッカ・ジレンマ)。ロシアからの陸上パイプラインも、コストや地政学的な駆け引きから代替手段にはなり得ず、有事の際には経済が数週間で心肺停止に陥るリスクを常に抱えています。
/5. 物理的限界:環境コストという請求書
さらに、これまでの異常な高度成長が隠蔽してきた「環境コスト」という名の莫大な請求書が届き始めています。主要大都市の約45%で地盤沈下が進行し、華北地方では水資源が枯渇しています。南水北調プロジェクトのような巨大インフラ整備に数兆円規模の国費が投じられていますが、これは新たな利益を生む「攻めの投資」ではなく、崩壊を防ぐための「後ろ向きの修繕費」に過ぎません。
この天文学的な維持コストは、最終的に水道料金の値上げや新たな環境税として、すでに疲弊しきっている民間企業と市民に転嫁されます。政治的な交渉や金融緩和では決してごまかすことのできない「物理的な成長の天井」に、彼らは突き当たっているのです。
/結論:出口のないデッドロック
私たちが目撃しているのは、複数の独立したトラブルではなく、全ての危機が互いの首を絞め合う「デッドロック(行き詰まり)のネットワーク」です。
・不動産を救おうとすれば、債務が爆発する。
・債務を抑え込もうとすれば、地方財政が破綻する。
・地方を放置すれば、若者が絶望し消費が凍結する。
・輸出に活路を求めれば、エネルギーの首輪が閉まる。
どこを触っても即座に致命傷につながる地雷源です。長年市場を分析してきた私から見て、これは周期的な景気後退などではありません。過去40年間、彼らを「世界の工場」へと押し上げた巨大な開発モデルそのものが、音を立てて崩れ去っていく歴史的な終焉なのです。(Gemini)
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