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※紙面抜粋

※2026年3月6日 日刊ゲンダイ
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解散命令で幕引きなのか 何度も言うが、統一教会をのさばらせたのは自民党だ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/384949
2026/03/06 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し

露呈したTM報告書、濃密な関係… それでも平然とシラを切る厚顔(C)日刊ゲンダイ
司法判断を受けて清算手続きのことばかり報じる大メディア。この間、露呈したTM報告書や高市首相との深い関係、平然とシラを切る厚顔をなぜ、追及・批判しないのか。
文科相との接点も浮上し、底なし沼の疑惑のなか、スパイ防止法などヘソで茶を沸かすというものだ。
◇ ◇ ◇
ようやく、統一教会(現・世界平和統一家庭連合)に対する解散命令が東京高裁で下された。清算人も選定され、献金被害者に弁済する「清算手続き」もはじまった。
被害者に弁済する原資を確保するために、弁護士ら約100人による清算団が組織され、全国の教会約300カ所を巡回するという。
原資となる教団の保有資産は、2025年3月時点で1040億円。うち668億円を現金で保有していたという。そのほとんどは、信者から吸い上げた「献金」だろう。潜在的な献金被害額は、1000億円を超えるとみられている。
しかし、1000億円という途方もない金額を被害者に返すことなどできるのだろうか。相当な時間がかかるのは間違いない。清算人に選任された伊藤尚弁護士も、清算手続きは「年単位になる」と見通しを示しているほどだ。
オウム事件でも、解散命令や破産宣告から30年もたっているのに、被害救済はまだ道半ばだという。
懸念されているのは、教団財産の散逸である。教団が関連団体などに財産を移してしまう恐れもゼロじゃないからだ。
「財産移転」の一つなのかは不明だが、教団職員の大量の早期退職も、かなり怪しい話だ。
全国にいる「正職員」約1200人のうち、約340人の早期退職を実施することを先月、決定したという。支払われる退職金は、早期退職の割増金を含めて数十億円になるという。信仰心のあつい正職員ならば、あとから献金として回収できる、ということなのではないか。
それにしても、被害総額が1000億円とは、いかに統一教会による被害が深刻で大規模だったか、ということだ。
安倍元首相を銃撃した山上徹也被告の裁判でもわかった通り、統一教会の信者は、洗脳され、普通の生活を送れなくなり、家庭も崩壊してしまう。信者となった山上の母親は、幼い3人の子どもを顧みず、財産を売り払い、亡くなった夫の生命保険までつぎ込み、1億円ものカネを統一教会に献金していた。山上と兄、妹の3人は、悲惨な生活を送っていたという。統一教会を憎んでいた兄は、自殺してしまった。
「TM特別報告書」には高市の名前が32回も
被害者の救済がはじまるのは結構なことだ。
しかし、最悪なのは、解散命令が下されたことで、統一教会と自民党との癒着問題まで幕引きされかねないことだ。実際、自民党内では「統一教会の問題は終わった」というムードが広がっている。
しかし、自民党と統一教会がどんな関係だったのか、実態解明もされていないのに、このまま幕引きなんて、どう考えてもおかしいのではないか。
まして昨年末、教団の内部文書「TM特別報告書」が見つかり、これまで明らかになっていなかった自民党議員の疑惑が次々に発覚しているのだからなおさらである。
たとえば、自民党が2022年に行った「自主点検」では、統一教会と接点があったのは179人となっていたが、「TM特別報告書」には、<私たちが応援した国会議員は自民党だけで290人>と書かれている。
また、長島昭久衆院議員が<元々マッチング家庭(会員)だった>という記述もある。合同結婚式にまで出席していたバリバリの信者だったというのだ。これも自民党の「自主点検」では明かされていなかったことだ。
「TM特別報告書」を読む限り、高市首相と統一教会が、ただならぬ関係だったのも間違いない。<後援会と我々とは親しい関係にある>などと、高市の名前が32回も登場するのだ。
「週刊文春」によると、高市事務所は教団関係者に挨拶状を送り、パー券まで購入してもらっていたという。
政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。
「高市首相が通常国会の冒頭で衆院を解散したのは、統一教会との関係を国会で追及されるのを恐れたからでしょう。あの頃は、まだ立憲民主党が大きな勢力を誇り、予算委員会の委員長も立憲の議員だった。あのまま予算審議に突入していたら、高市首相は立ち往生していたはずです。『TM特別報告書』は、それだけのインパクトがある。トランプ米大統領にとっての『エプスタイン文書』のようなものです。『TM特別報告書』を素直に読めば、高市首相と統一教会が、深い関係だったのは間違いありません」
信じられないのは、高市内閣には、統一教会と関係のあった閣僚がズラリと並んでいることだ。
5日の国会で、上野厚労相は「統一教会に会費を支出していた」と認め、黄川田地方創生担当相も「イベントに祝電を送った」と答弁。
統一教会を管轄する松本文科相まで、統一教会との接点が明らかになった。自ら教団施設を訪れ、秘書は会合に出席し、会費も払っていたという。
これで、統一教会問題を「終わった」ことにするなんてあり得るのか。
癒着関係は60年前から

旧統一教会に溺れた母親により、極貧の子ども時代を過ごした山上徹也被告(C)日刊ゲンダイ
統一教会が「社会問題」になったのは、もう40年以上前のことだ。
「高額献金」や「霊感商法」が問題になり、「合同結婚式」も騒がれた。「全国対策弁護団」が結成されたのは、1987年である。
これだけ次々に問題を起こしたら、普通は行政が動き、メスが入るものだ。なのに、なにをやっても統一教会は許されてきた。その結果が、1000億円という桁違いの被害額である。いったい、どれだけの家庭が崩壊したことか。
それもこれも、統一教会と裏でつながっていた自民党が黙認してきたからだろう。自民党が統一教会をのさばらせたのは、間違いない。
「そもそも、自民党と統一教会との癒着は、岸信介元首相からはじまっています。60年以上も前のこと。その関係を孫の安倍晋三元首相が引き継いだ。統一教会は『反日』ですが、岸さんも安倍さんも、選挙に使えるからと、平気で手を組んだ。全国に10万票程度の組織票があるうえ、無報酬で活動するから重宝したのでしょう。自民党議員の最大の問題は、統一教会がどんな教団なのか、どれほど多くの日本人が苦しんでいるか、百も承知なのに、当選のために統一教会と持ちつ持たれつの関係をつづけてきたことです。自民党議員は被害者のことを考えなかったのでしょうか、非常に疑問です」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)
大手メディアもどうかしている。統一教会への解散命令についての記事は山ほどあるが、問題の核心である、自民党と統一教会との長年の癒着については、ほとんど報じないのだから信じがたい。
「これまで高市首相は、統一教会との関係を『一切ない』と断言していました。嘘をついていたのは、明らかなのではないか。ようやく教団の機関紙・世界日報のインタビューに5回応じたと認めたが、それでも『教団と関係があると知って取材を受けたわけではない』と、言い訳をしている。あれだけ政界に長くいて、世界日報と統一教会の関係を知らないはずがない。もし、本当に知らなかったのなら、政治家として資質を疑われます。相手が何者かも知らずに5回もインタビューを受けたのでしょうか。なぜ、大手メディアは、高市首相と統一教会との関係を追及しないのか。これは見過ごしていい話ではないですよ」(本澤二郎氏=前出)
高市自民党は、スパイ防止法の成立に躍起になっているが、日本人を食い物にしてきた「反日」宗教団体と手を組んでおきながら、スパイ防止ウンヌンもないのではないか。お笑いである。
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