http://www.asyura2.com/26/senkyo299/msg/521.html
| Tweet |

※紙面抜粋

※2026年4月23日 日刊ゲンダイ2面
・
消費税減税など眼中になし 「戦争する国」が高市首相の悲願
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/386869
2026/04/23 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し

わずか閣議決定だけで「戦争する国」に大転換(C)日刊ゲンダイ
武器輸出解禁に新聞は例によって「その日だけ批判」。これは歴代自民党政権が周到に積み上げてきた「戦争国家」つくりの最終章だ。その裏に米国、軍事産業、制服組の利権と思惑。「その時が来た」という高市の高揚。この暴走を止めるにはメディアの大キャンペーン以外なし。
◇ ◇ ◇
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」と言うが、さすがに大新聞・TVの「喉」は短すぎやしないか。高市政権が武器輸出規制の「防衛装備移転三原則」とその運用指針の改定を強行、殺傷兵器の輸出を全面解禁したニュースの扱いのことだ。
全面解禁した21日当日こそNHKをはじめ、テレビ各局は詳報したが、翌日の22日は何事もなかったかのように、この問題をスルー。全国紙も22日朝刊では1面トップで報道したが、日を経るごとに触れなくなるのだろう。例によって「その日だけ批判」だ。
今回の改定で武器輸出を非戦闘目的に縛っていた「5類型」は撤廃され、戦闘機や護衛艦、ミサイルなど全ての殺傷兵器の輸出が解禁。戦後の平和主義に基づき武器輸出を抑制してきた日本の安保政策の大転換である。
三原則も運用指針も法律ではなく、閣議決定だけで変更できるとはいえ、これだけの歴史的転換を国会に諮りもしない。
与党内の議論もテキトーそのもの。昨年10月に自民党と日本維新の会の連立政権合意書に「5類型の撤廃」が明記されて以降、与党間の協議はたったの3回だけだ。
2024年に岸田政権が三原則の運用指針を見直し、日英伊共同開発の次期戦闘機の第三国輸出を認めた際、自民と当時は与党の公明党が、約11カ月間に27回も協議を重ねたのとは大違いだ。
安保政策の「ブレーキ役」だった公明から「アクセル役」の維新に連立相手が代わり、一足飛び。マトモな議論すらなく、戦後日本の「平和国家」としての歩みを根本から葬り去ったのである。この暴挙を目にして、メディアが批判の手を緩めていいわけがない。
見返りは軍需企業からの巨額献金
しかも裏には汚い利権と思惑が横たわる。利権の方は実に分かりやすい。防衛産業の利益拡大だ。
ただでさえ、日本の防衛産業は防衛費増額の追い風を受け、売り上げは右肩上がり。スウェーデンのストックホルム国際平和研究所が昨年末に発表した世界の軍需企業の収益上位100社のリストによると、三菱重工業、川崎重工、富士通、三菱電機、NECの5社がランクイン。販売額の合計は前年比40%増の約2兆円と国別で最大の伸び率となった。とりわけ、リーディングカンパニーである三菱重工業の防衛・宇宙事業の売上高は26年3月期には、初めて1兆円を超える見込みだ。
すでに全面解禁の前から、政府は外国との共同開発・生産という武器輸出の「抜け穴」を使って、豪州海軍の新型フリゲート艦に、三菱重工業が開発した「もがみ」型護衛艦の改良型を売り込んだ。最大100億豪ドル(約1.1兆円)に及ぶビッグディールで、レーダーを手掛ける三菱電機やセンサー類を担うNEC、日立製作所、富士通など国内数百社の技術も使われる。今後は大手を振って、さらなる輸出案件を勝ち取れば防衛産業のビジネスチャンスは拡大の一途だ。
高市政権は成長戦略の柱に「危機管理投資」を掲げ、重点17分野には防衛産業が含まれる。高市首相自身、5月の大型連休中にベトナムと豪州を訪問し、臆面もなく兵器輸出の「トップセールス」に邁進する予定だ。
その見返りは巨額の企業献金である。前出の収益上位100社にランクインした5社だけで、24年には自民の政治団体「国民政治協会」に三菱重工業の3300万円をはじめ、計9200万円を献金。24年度の防衛省との契約実績上位20社に対象を広げると、献金額は関連会社を含め計2億2320万円に達する。
武器輸出という商機を通じたウィンウィンの関係で、絵に描いたような利権構造である。
枯渇する米国のミサイル補完こそが真の目的

国会前デモもきちんと報道するべき(C)日刊ゲンダイ
原則不可とする戦闘中の紛争当事国への殺傷兵器輸出の「例外規定」もロコツだ。「安全保障上の必要性を考慮して特段の事情がある場合」には輸出を認める「抜け穴」で、その判断を下すのもこれまた国民の代表たる国会ではない。
高市が議長を務める国家安全保障会議(NSC)が担うため、高市らの恣意的な判断に陥る余地が残る。
NSC4大臣の一人、小泉進次郎防衛相は4日の衆院予算委員会で、同盟国の米国が戦闘中である場合「インド太平洋で米軍の体制を維持するため、装備品が必要になるケース」が想定されると答弁。イランを先制攻撃し、戦闘終了に至らない紛争国・米国の意のままに、殺傷兵器を売り渡す可能性は十分あり得る。
なぜなら米軍はイラン攻撃により、主要ミサイルの在庫が枯渇している。攻撃開始から7週間で少なくとも在庫の半数近くを使い果たし、「生産能力を増強しても補充には3〜5年かかる」という専門家の指摘もある。
高市政権は昨年11月、ライセンス生産の銃・砲・弾薬などは「ライセンス元国」に輸出可能という規制の抜け穴を用いて、地対空ミサイル「パトリオット」を米国に引き渡した実績がある。ミサイルに窮した米国の「在庫補完の下請け」こそが例外規定の主眼と言っていい。立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。
「トランプ米政権がイラン攻撃を始めた経緯は、どう考えても国際法違反です。高市政権は評価を避けていますが、イラン攻撃中の米国にミサイルを売り渡せば、日本は違法な戦争に加担し、国際紛争を助長することになる。まさに平和国家から『死の商人』国家への堕落です。自民党大会の現役自衛官による『君が代』斉唱問題を見ても、高市首相や小泉防衛相が自衛隊法を理解しているとは思えません。そんな面々に武器輸出の判断を任せるのは危険です」
浅慮の極みが9条改憲へと一気呵成
22日の朝日新聞は、5類型の撤廃は「悲願」との防衛省関係者の発言を伝えていたが、武器輸出の全面解禁は「戦争国家」つくりへの最終章だ。今回ホルムズ海峡が封鎖されても「戦闘中」を理由に自衛隊派遣は見送られた。そのことを念頭に、元統合幕僚長の河野克俊氏は21日付の読売新聞で〈今後は、紛争時に民間船舶を守るための措置ができる法整備を考えるべきだ〉と訴え、こう畳みかけていた。
〈首相は自衛隊の最高指揮官だ。「戦力は保持しない」と明記した憲法9条2項の撤廃を含め、政府は自衛隊の活動の在り方について、根本的な議論を行ってもらいたい〉
元制服組トップによる、あからさまな改憲要求であり、自民党大会で改憲に向けて「時は来た!」と怪気炎をあげた高市の高揚に呼応する危うさも漂う。
「湾岸戦争後の1991年にペルシャ湾の機雷掃海に海自を派遣したことに始まり、テロ掃討作戦に関わるインド洋での給油支援、イラク復興支援、そして安保法制の制定と、自衛隊の活動範囲拡大と武器輸出の規制緩和はワンセット。自民党政権は『抜け穴』を段階的に広げ、ついに全面解禁にこぎ着けたのです。ただ、歴代政権にみられた『慎重さ』が高市政権にはみじんも感じられない。一気呵成に9条改憲へと突っ走りかねません」(金子勝氏=前出)
歴代自民党政権が周到に積み上げてきた「戦争国家」つくり。その総仕上げを浅慮の極みである高市が担うのだ。この暴走を止めるにはメディア総出の一大キャンペーン以外に道はない。今さらチョットだけ批判しても遅すぎる。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言った。
「高市政権は『戦争できる国』どころか『戦争する国』という、より危険な方向へとカジを切っています。その認識がメディアにないのなら能力を問われ、知りながらも伝えないなら報道機関としての責任が問われる。日本の針路が切り替わる歴史的意義を連日大々的に伝えなければ、ますますオールドメディアは国民の信頼を失うだけです」
今の高市には「悲願」と言った消費税減税など眼中にない。「戦争する国」こそが真の悲願だ。
|
|
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK299掲示板 次へ 前へ
|
|
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK299掲示板 次へ 前へ
|
|
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
