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※紙面抜粋

※2026年4月28日 日刊ゲンダイ
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戦車暴発はどうなった? 殺人兵器輸出で成長戦略の情けなさと浅はかさ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/387077
2026/04/28 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し

自衛隊員の葬送式は欠席、それでいて武器輸出にはシャカリキに猛進(C)日刊ゲンダイ
戦車暴発で亡くなった自衛官の葬送式に高市首相は欠席した。さまざまな理由があるのだろうが、そのくせ武器輸出にはシャカリキだ。
大分の痛ましい事故の原因もわからないまま国産兵器が売り物になるのか。
ここ数年、ヘリの墜落事故が相次いでいるが、この商売の怪しさを東京新聞のコラムニストも指摘。
◇ ◇ ◇
兵器輸出ができる状況なのか。
大分県の演習場で起きた戦車暴発事故で死亡した陸上自衛隊の3人の葬送式が26日に営まれた。
事故があったのは21日。高市政権が防衛装備移転三原則と運用指針を改定し、殺傷能力のある兵器輸出を解禁したその日である。同県の日出生台演習場で、10(ひとまる)式戦車の射撃訓練中に車内で砲弾が破裂し、車体上部の「砲塔」に乗っていた隊員3人が亡くなり、1人が重傷を負う痛ましい事故だった。
葬送式には小泉進次郎防衛相が訪れ、献花を行った。ところが、自衛隊の最高指揮官である高市首相は欠席。この日は公邸で一日中過ごし、外に出た様子はない。X(旧ツイッター)で〈内閣総理大臣として、衷心より哀悼の誠を捧げます〉などと投稿するのみだった。この冷淡な態度に、Xでは〈まさか葬送式に行ってないんですか?〉〈欠席するとはどういうことですか?〉〈これは許されないだろ〉などと批判が続出している。
もちろん、欠席はさまざまな理由があってのことだろう。しかし、日本産の戦車が重大事故を起こしたのに、殺傷能力のある兵器の輸出にシャカリキな高市の姿勢には強烈な違和感を抱かざるを得ない。
今回、事故を起こした10式は最新の国産戦車。61式、74式、90式に次ぐ4代目として、2010年に導入された。全長9.5メートル、全幅3.2メートル、重量44トン、最高速度は時速70キロ。従来よりコンパクトで機動性が高い一方、相手戦車の装甲を貫通する威力がある戦車砲を装備している。ネットワーク機能に優れ、戦車同士の情報共有のほか、歩兵に当たる普通科部隊と連携。一体化した作戦行動が可能となっている。
兵器輸出は一度立ち止まるべき
そんな最新鋭戦車のまさかの事故を受け、陸自は事故当日に事故調査委員会を設置。22日から本格的な現地調査を始めたばかりである。10式戦車が輸出の対象か否かは不明だが、事故の原因も分からないまま、国産兵器を売って大丈夫なのか。
事故について議論された22日の自民党安全保障調査会でも懐疑的な声が上がった。会合終了後、国防部会長の本田太郎衆院議員は「事故がなぜ起こったか究明しないと、(兵器輸出に)影響が出るんじゃないかという意見はあった。調査をしっかりしてほしい」と報道陣に語ったほどだ。
防衛ジャーナリストの半田滋氏はこう言う。
「私は30年間にわたって防衛分野の取材を続けていますが、今回のような事故は過去に一度も聞いたことがありません。旧式の戦車ですら、このような事故はあり得ず、極めて深刻な事態です。隊員の人為的なミスなのか、システム上の不備なのか不明ですが、いずれにせよ兵器輸出は一度仕切り直すべきでしょう。10式戦車を製造した三菱重工は、自衛隊のF15戦闘機の製造やF35戦闘機の組み立て、その他にも護衛艦や潜水艦の建造も担っています。戦車の事故の究明は当然のことながら、同社が関わった兵器や設備の点検をした方がいい。でなければ、諸外国から信用を失いかねません」
日本産兵器を輸出相手国が評価するかは不透明

高市首相と共にトップセールス(C)日刊ゲンダイ
そもそも、日本産兵器は売り物になるのかどうかすら怪しいものである。
27日の東京新聞のコラムで、カリフォルニア州立大助教授の大矢英代氏がこんな興味深いことを指摘していた。
〈ストックホルム国際平和研究所によれば、世界の武器市場では、最大の武器輸出国・米国が約4割のシェアを占め、残りを主要国が奪い合う状態。そこに新参者の日本が、実戦使用実績がほとんどない国産品を売り込むという。この愚策の末路には、売れない在庫品を国内に抱え込む日本の未来しか想像できない〉
確かに、国産品は見向きもされない可能性がある。ここ数年を振り返ってみても、自衛隊機の重大事故が頻繁に発生。2022年には空自の戦闘機が訓練中に石川県沖に墜落し、2人が死亡した。23年には陸自ヘリコプターが沖縄県の宮古島沖に落ち、10人が命を落とした。24年は、海自の哨戒ヘリ2機が太平洋上で衝突。8人が亡くなった。昨年も空自T4練習機が愛知県の入鹿池に墜落。2人が死亡した。ある防衛業界関係者はこう言う。
「高市総理は殺傷兵器の輸出解禁や、防衛力強化は『日本経済の成長にもつながる』と表明している。その結果、防衛関連企業の株価は軒並み上昇。しかし、輸出相手国が日本の戦闘機や潜水艦などの性能をどこまで評価してくれるのか、微妙なところだ。それに、米国や欧州の防衛大手に比べ、日本企業は売り上げに占める防衛事業の比率はまだまだ低く、スケールメリットで劣っている。そのため、価格競争で勝てるのかも不透明だ。高騰する株価ほどの期待が持てるだろうか、という懐疑的な声は少なくない」
ゴールデンウイークに「死の商人」外交
そんな状態なのに、この政権はゴールデンウイーク期間中に殺傷兵器を売り込む気満々のようだ。高市は5月1日から5日間の日程で、ベトナムと豪州を訪問。それぞれで首脳会談を実施する。進次郎も同3日から7日にかけてインドネシアとフィリピンを訪れ、両国の防衛相と会談する予定だ。兵器のトップセールスを展開する腹積もりだとみられている。
「政府は、特に豪州とフィリピンを主要な兵器輸出国として位置づけています。既に、豪州とは海上自衛隊の『もがみ』型護衛艦の改良型をベースに、豪州海軍の次期フリゲート艦を共同開発する契約を締結しており、さらなる輸出案件を目指すとみられている。また、南シナ海で中国と対峙するフィリピンには、中古の『あぶくま』型護衛艦の輸出を狙っています」(官邸事情通)
こんな「死の商人」外交を展開することでしか成長戦略を描けないなんて、あまりに情けないし、浅はかに過ぎるだろう。やっていられないのは、現場の自衛隊員たちだ。高市は亡くなった隊員の葬送式を欠席しただけでなく、事故が発生した21日、衆院予算委員会の坂本哲志委員長ら自民の予算委メンバーを公邸に招いて会食。和食のコースでアワビや肉が振る舞われたという。この一件もSNSで批判を招いていた。
立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。
「高市首相は自衛隊の最高指揮官として失格です。隊員の死を悼むことを何よりも優先させるのが当然でしょう。ひょっとして、高市首相は隊員の安全は二の次、三の次なのではないか。彼女にとってより重要なのは、兵器をつくれる国にすること。軍事力を高めると同時に軍事産業を潤わせることばかりに目がいっているように見えます。また、米国から武器を“爆買い”することでトランプ大統領の関心を引くことも重視しているのだと思います。自衛隊員のみならず、一般の国民もたまったものではありません」
そもそも、国会審議も経ずに殺人兵器輸出の解禁を勝手に閣議決定。それ自体が民主主義の冒涜だ。高市はこの際、自衛隊員と一般国民のために立ち止まるべきではないか。
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