http://www.asyura2.com/26/senkyo299/msg/573.html
| Tweet |

※紙面抜粋

※2026年5月7日 日刊ゲンダイ2面
・
これ以上何が目的なのか 憲法破壊の政権が今さら「改憲」と力む裏側
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/387310
2026/05/07 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し

きな臭さ撒き散らしの外遊(C)共同通信社
相変わらず、改憲に力む高市政権だが、これまで解釈改憲で憲法を骨抜きにしてきたのが自民党だ。すでに殺傷武器を輸出し、自衛隊はホルムズ海峡にまで派兵できるのに、これ以上、この政権は何を企んでいるのか。歴史に名を残したいのか、それとも、軍事国家を目指すのか。
◇ ◇ ◇
世間では平穏なゴールデンウイークだったが、きな臭さをまき散らしていたのが高市政権の外遊だ。
政府はつい先日、「防衛装備移転三原則および運用指針」を見直し、殺傷能力のある武器輸出を可能にした。その途端に高市首相や小泉防衛相が「武器セールス」外交に走り出したのである。
オーストラリアを訪問した高市は首脳声明で、「もがみ」型護衛艦の能力向上に向けて、日豪共同開発・生産を推進することを確認。フィリピンを訪問した小泉は、退役させる海上自衛隊の「あぶくま」型護衛艦を輸出すべく協議入りを決めてきた。
言うまでもなく、こうした武器輸出は日本が築き上げてきた「平和国家」の理念を自らかなぐり捨てるものだ。その理由として政府は同志国の軍事力強化による抑止力の向上や防衛産業の基盤強化、継戦能力向上、軍民両用の産業発展、経済成長などを唱えるが、50年前、三木内閣の外相だった宮沢喜一は「わが国は兵器を輸出してお金を稼ぐほど落ちぶれていない」と答弁、平和国家としての矜持を示したものだ。
高市は「もう時代が変わった。産業につなげお金を稼ぐことは落ちぶれたことだとは思わない」などと居直ったが、中国はさっそく、「地域の安定を脅かす新型軍国主義だ」と反発。それを無視するように、閣僚が対中包囲網のような武器輸出セールスに乗り出した。もはや、対中関係の改善は絶望的になってしまった。
殺傷武器輸出の代償はあまりにも大きい
「高市政権には中国との関係を改善する気がないのでしょう。今回の武器セールスはそれを宣言したようなものです。しかし、中国にレアアースを止められたら軍事産業も大打撃です。どうやって成長させるつもりなのか。大体、三原則を見直す前から、日本の武器は値段が高く、実戦での実績がないため、売れなかった。今回、退役するあぶくま型護衛艦をフィリピンが買ってくれるのは、中古だから安いのと、その間、欠陥がなかったから、まあ、信用できるということでしょう。新品を注文すれば、高い上に完成までに数年を要する。そんな時間はない、という事情もあったのでしょうが、二束三文の値段になるのは間違いない。これが、平和国家の理念を捨て去り、中国からレアアースを遮断されてまで急ぐビジネスなのか。高市政権は嫌中感情に支配されて、後先を考えられなくなっているとしか思えません」(防衛ジャーナリスト・半田滋氏)
しかし、大メディアは例によって、高市、小泉の外遊成果をタレ流し。ポンコツ護衛艦のセールスで「対中牽制」などと騒いでいる。「オメデタイ」と言ったらありゃしない。
「憲法は定期更新すべき」という首相の暴論

フィリピンで「武器セールス」外交(C)共同通信社
「きな臭さ」といえば、憲法記念日での高市メッセージにも驚いた。日本会議が主導する「美しい日本の憲法をつくる国民の会」という集会にビデオメッセージを寄せた高市は憲法について「時代の要請にあわせて本来定期的な更新が図られるべきだ」言い放ち、産経新聞のインタビューでも「国際情勢や社会の変化に適応した改正、アップデートが必要」と発言、その時期については再来年夏の参院選での合区解消を念頭に「一刻も早くという思い」と言い切ったのである。
高市は4月の自民党大会でも「時は来た。改正の発議について、なんとかめどが立ったと言える状態で来年の党大会を迎えたい」と宣言しているから、本気で来年の国民投票を目指しているのだろう。
そうしたら、読売新聞が3日付で<憲法改正「賛成」57%>と1面デカデカ報道。<憲法改正に向けた首相への期待感>などとあおった。世の中、にわかに改憲ムードなのだが、その是非はともかくとして、運転免許じゃあるまいし、「定期的更新があるべき姿」なんて、首相の言葉の軽さにはのけぞる思いだ。憲法学者の小林節氏にも聞いてみた。
「憲法というのは大木のような存在で、不磨の大典ではないけれど、数年ごとにモデルチェンジするものではありません。むしろ、判例や時代に応じた運用を積み重ね、大木に育てていくものです。世界史を見ても憲法が変わるのは革命や戦争、独立などのタイミングです。なぜかというと、そもそも憲法には三権分立や基本的人権など、骨が書かれているからです。そこに法律で肉付けをしていくのです。定期的更新などという言葉は高市首相らしいノリで、真剣に憲法を勉強しているとは思えません」
改憲が絶対にダメだとは言わないが、首相がいい加減な情報を発信し、大メディアはそれをタレ流しだから、油断もスキもありゃしない。「時代の要請」とかいうのも、何を指しているのかわからない。自民党が安倍政権時代にまとめた改憲4項目は自衛隊明記、緊急事態条項、合区解消、教育の充実だが、改憲のために取ってつけたようなものばかりだ。これまでも改憲項目はコロコロ変わってきたし、「時代の要請」をでっちあげてきたのが自民党なのである。
これ以上何をやりたくて改正するのか
しかも、この間、自民党政権は解釈改憲を重ね、憲法の「骨」までも骨抜きにしてきた“前科”がある。集団的自衛権の行使を可能にし、米国の戦争にも「存立危機事態」となれば、参戦できる仕組みにした。高市は台湾有事がそれに当たると明言しているくらいだ。無理して改憲しなくても、「裏口入学」で何でもできる。そうじゃありませんか、自民党さん。
自衛隊の明記にしたって、2015年、安倍首相(当時)は自衛隊を「わが軍」と表現、国会で追及されると「(自衛隊は)国際法上、一般的には軍隊として取り扱われる」「自衛の措置としての『武力の行使』を行う組織」との答弁書を閣議決定している。名実ともに、もはや、立派な軍隊なのである。
それなのになぜ、いま高市政権は「改憲」「改憲」と力むのか。ここが一番怪しいのである。
長谷部恭男早大教授(憲法)は朝日新聞のインタビューでこんなことを言っていた。
<一部の政治家は9条を目の敵にしているようですが、9条を変えても、自衛隊の名を国防軍に変えても、国連憲章違反である戦争や、武力による威嚇はできません。いま以上に何をやりたくて9条改正を言っているのでしょうか>
<現在の日本の国力で、米国や中国に匹敵する軍事力を持てますか? 到底不可能です。能力がないのだから、9条によってあらかじめ権限も制限しておくのは合理的かつ実利的です。それにより、米国からの無理難題に応えずにすむ。そのぶん、エネルギーを外交に集中させ、各国間の利害調整に汗をかけます>
まったく、その通りではないか。それなのに、高市政権は外交に汗をかくどころか、武器商人セールスだから、どうにもならない。それによって、ますます、東アジアの緊張を高めている。それを「時代の要請」などと強弁し、改憲の理由にしようとしている。マッチポンプもいいところだ。
米国からの圧力が親の代からのトラウマ?
前出の小林節氏にはこんな経験があるという。
「ずいぶん前になりますが、改憲派の学者と見られていた私は米国大使館などで『日本はいつ9条を改正して米国と一緒に戦争をしてくれるのだ?』と聞かれました。イラク戦争の真相がわかるまで、英国は米国にとって『いつも一緒に戦争をしてくれる国』でした。アジアでは日本にその役割を求めていたのです。そのたびに私は『それは無理だ。なぜなら、主権者たる日本国民が9条を愛しているからだ』と答えましたが、自民党議員にはそうした米国からの圧力がトラウマになっている。当時と議員は入れ替わっていますが、2世3世議員ばかりの自民党議員には、そのトラウマが遺伝しているのでしょう」
1955年の結党時に自主憲法制定を党是とした自民党。この時は国家として独立し、駐留米軍を撤退させることがセットだったが、いつのまにか、米国の圧力に屈し、米軍との一体化が改憲の目的となっている。そうした真相を国民に知らせず、改憲をもくろむ高市政権の危うさは今や、覆い隠しようもない。それがあらわになった大型連休だったのではないか。
|
|
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK299掲示板 次へ 前へ
|
|
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK299掲示板 次へ 前へ
|
|
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
