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沖縄県知事選での自民のSNS悪用戦術にオール沖縄系は警戒 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/388186
2026/05/27 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し

まっとうな議論が交わされる知事選に(左から玉城デニー沖縄県知事、古謝玄太氏)/(C)日刊ゲンダイ
連休明けの数日間、那覇に滞在し、旧知の政治家、消息通など10人余と集中的に情報交換し、4カ月後に迫った沖縄県知事選の見通しを探った。
3選を目指す玉城デニー現知事が基盤としてきた「オール沖縄」陣営は、先の総選挙で1〜4区のすべてで議席を失う惨状を呈していて、それは立憲民主党が公明党と急きょ合併して新党「中道改革連合」となり、その中道が辺野古基地建設容認の姿勢を示したことの影響が致命的だった。2区の元社民系無所属と3区の立憲の前職2人は時の流れで中道に参加せざるを得ず、必然的に落選した。また1区の共産党前職もその流れに巻き込まれる形で落選した。ここにおいて、2014年知事選に「沖縄のミスター自民党」と呼ばれた翁長雄志=元那覇市長が「辺野古基地建設中止、オスプレイ配備反対」を掲げて共産から自民の一部までを含めた共闘で勝利したことから生まれた「オール沖縄」は、完全崩壊に至った。
これは誠に由々しき事態で、このままでは玉城3選は難しいのではないかというのが私の心配で、各方面の意見を聴いたのだが、意外なことに旧オール沖縄系の衆院選落選者や県議その他消息通は皆、かなり楽観的で、玉城の圧倒的な知名度とその決して声を荒らげることのない柔和な人柄への人気は衰えていないので戦いは有利に進められる、という見方だった。一騎討ちの相手となる自民党の古謝玄太=元那覇市副市長は、名前も顔もほとんど知られておらず、結局、「国とのパイプを通じて予算を引っ張ってこられる」「辺野古のことにいつまでもこだわっているのでは県民全体の利益にならない」というようなことを言うのだろうが、それでは翁長と玉城の「カネとイノチのどちらが大切なのか」という県民の魂への問いかけ、人間の尊厳の呼び覚ましに耐えることはできないだろう、と言うのだった。
ただ、沖縄に以前からはびこる勝共連合系や日本会議系の右翼による「オール沖縄は中国の手先」といった幼稚な反中国デマゴギーの影響はバカにならず、また今回は高市早苗首相が自民党総裁選や先の総選挙で駆使したと文春砲が追及しているSNSを悪用した相手候補への誹謗中傷戦術が知事選にも適用される可能性があり、警戒していると彼らは言った。
沖縄の未来をどう切り開くかのまっとうな議論が交わされる知事選になることを期待したい。

高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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