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[政治・選挙・NHK207] 生活・小沢一郎代表 統一名簿構想の成否は「民進党の決断次第」 「きちんとできれば絶対勝つ」 「おおさか維新は新撰組」 赤かぶ
5. 2016年6月02日 11:26:00 : PxcrEt2mBc : LD5Eiy5_qyc[1]
日本にいる女を殺すものは何か? 橋下徹の「米軍は風俗活用を」発言から - messy|メッシー
http://mess-y.com/archives/32173
「男の性欲※」について、あなたはどのようなイメージをお持ちですか?
(※本稿では、成人した異性愛男性の性欲を指すこととします)
 弁護士で前大阪市長である橋下徹さんが、「米軍は風俗活用を検討すべき」という発言を繰り返しています。彼の言葉から読み取れるものは、彼自身が抱く【男の性欲観】です。
 橋下さんは、沖縄での性暴力を無くしたいという思いゆえに「性風俗活用」を唱えているのだ、と主張します。しかし性風俗で働いていた筆者からすると、橋下さんはあまりにも素朴な「性欲中心主義者」だと思うのです。
 性暴力事件が発生した中での「風俗活用」発言は、つまりは「暴力にいたる前に男性の性欲を解消せよ」という提言です。しかしそれでは、現実の性加害の問題をあまりにも小さく見積もってしまいます。刑事事件化した性犯罪から、痴漢・DV・セクシュアルハラスメントまで、女性の日常にある性加害を無くすためには、橋下徹さんの発言を例にして、改めて【男の性欲観】の問題点をあぶりだすことが非常に重要だと考えます。
■性欲が性暴力を生むのか
 2016年5月19日、米国籍の軍属で元米兵のシンザト・ケネフ・フランクリン容疑者(32)が、沖縄県うるま市の女性会社員(20)の死体遺棄容疑で逮捕されました。シンザト容疑者は女性を背後から襲撃し、性的暴行を加えた上で刺殺した疑いが持たれています。
 この事件を受け、橋下徹さんはTwitterで5月21日に以下のようにつぶやきました。
『米兵等の猛者に対して、バーベキューやビーチバレーでストレス発散などできるのか。建前ばかりの綺麗ごと。そこで風俗の活用でも検討したらどうだ、と言ってやった。まあこれは言い過ぎたとして発言撤回したけど、やっぱり撤回しない方lがよかったかも。きれいごとばかり言わず本気で解決策を考えろ!』(誤植は原文ママ)
 橋下さんは2013年の大阪市長時代にも、米海兵隊司令官に対し「(沖縄における米兵の性犯罪を減らすために)もっと風俗業を活用してほしい」と進言。国内で大批判を浴び、当時「沖縄県民の人権について、米国民にもっと真剣に考えてもらうための発言だった」という趣旨で釈明しています(風俗の現場で人権侵害が起る可能性を全く想定されていないようなので、意味がわかりにくい釈明になっているのは、言うまでもありません)。
 今回のツイートでも、その後5月22日に
『性の問題は禁止じゃなくて、管理・マネジメントの話。現代的な価値観とルールの中でどう対応するのか。思春期の子どもへの性教育と同じ話。きれいごとばかり言って本気で取り組まない現状への問題提起・炎上手法として風俗活用発言をしたけどちょっとこれは行き過ぎた。』
『現代的な価値観とルールの中で、性の問題をどのように解決していくのか。禁止ばかりじゃ何も解決しない。この問題は禁酒法と同じ。禁止では問題をかえって 悪化させる。どうマネジメントするかだ。ところが米軍も、日本のきれいごと連中も、きれいごとばかり言って、本気で考えようとしない。』
 と書き添えています。
 このように、橋下さんは「軍と性の問題について、きれいごとではなく取り組んでいくべき」という考えであり、2013年も2016年も『性暴力問題解決のためにあえて「風俗活用」の話題を持ち出したのだ』という主張を展開していることがわかります。
 しかし私は、橋下さんが「あえて風俗活用発言をする点」こそが、彼の根源的な問題を示していると考えます。
 まず、性暴力の文脈において「風俗利用を提言する」ということは、背景に「風俗利用が性加害の抑止になる」という認識があるということです。なぜ、性風俗利用が性加害の抑止になるのか。「射精してすっきりすれば、性加害欲求はおさまる」と想定しているからです。ここには、「性加害とは性欲由来の暴力だ」という見方があります。
 事実、日本の刑事司法においては、取り調べ段階から、容疑者の性的な意図を中心に聞き取りが行われるといいます。つまりは「加害者の<性欲を中心とした動機>の解明」を元に、裁判や事件解釈が進められるということです。★1
 男性の性欲が原因で性犯罪事件が起きたとする公的な解釈は、橋下さんが持っているであろう「性欲の健全な解消が性加害を減らす」という発想につながります。さらにその発想は、「女性は男性の性欲を刺激しない行動を心掛けるべき」、「性風俗で働く女性は、性欲の担い手であるから、性欲の暴発を防ぐ。つまり性風俗に行けば性加害も減る」といった、「性暴力を防ぐ担い手は女性である」という意識を生んでもいます。
 ところが、性犯罪の加害者研究において、性加害行動は、決して<性欲の暴発>が原因ではないことが明らかになってきています。牧野雅子『刑事司法とジェンダー』(インパクト出版会)、鈴木伸元『性犯罪者の頭の中』(幻冬舎新書)などに詳しいですが、加害者は性欲の解消そのものよりも、反社会的な行為への執着や、弱者へ暴力を振るうことで自意識を満たすこと、被害者への共感性の欠如から犯行を重ねていくことなどが分かっています。また今回逮捕されたシンザト容疑者に関しても、突発的な行動ではなく、計画的な犯行の可能性があるとして容疑が追及されています。つまり「性風俗活用を提言したとしても、性加害自体は減らず、被害者が替わるだけ」という可能性が高いのです。
■風俗嬢は「性加害を引き受ける」仕事ではない
 次に、風俗活用の提言は、性風俗産業の現実を捉えていません。一般的に、性風俗は「男性が射精をしに行く場所」というイメージがありますが、男性が完全に射精だけで事足りるのであれば、自慰だけでよいはずです。橋下さんがこのことをどこまで想像できるのか私には分かりかねますが、風俗に来るお客さんは、大なり小なり射精にともなう「人との交流」を求めて性風俗を利用しているのです。
 私が元風俗嬢として主張し続けていることは、「性風俗とは性的なサービスを売りにした接客業であり、お客のニーズに合わせたサービスは提供するが、決してお客に体を提供し好きなように弄ばせる仕事ではない」ということです。これは個人型売春女性でも同様だと思います。
 サービスを売買する性風俗・あるいは個人型の性労働の世界でも、売り手とのコミュニケーションを無視するお客さんや、性暴力をふるうお客さんがいます(弁護士である橋下さんも当然ご存知のとおり、風俗嬢や個人型売春女性が殺されている事件は、有名なものから無名なもので様々にあります)。殺人事件からストーキング、盗撮、窃盗、乱暴な性行為など、こういったお客さんには、風俗嬢も個人型売春女性も非常に苦しんでいるのであり、性サービス売買の世界でも絶対に受け入れられないのです。
 ですから、橋下さんの「風俗を活用せよ」という提言は、あまりにも粗雑であり、性加害の実態をまったく捉えていない「素朴過ぎる放言」にしか過ぎません。橋下さんは、今回の「風俗活用発言」についてはあくまでも140文字内でしか語っておらず、もしかするともっと深いお考えがあるのかもしれません。しかしたった140文字によって、性加害についての誤解や、風俗嬢や個人型売春女性は性加害の防波堤かのような印象は十分に広がってしまうのです。
 もし橋下さんが「きれいごとではものごとは解決しない」という主張を今後も繰り返すのであれば、まずはご自身の「性欲が男性の加害行動を規定する」という思い込みについて認識されてはいかがでしょうか。そしてその心理が、日本社会でどれだけ女性に負担をかけ、また性加害の分析と理解を浅いものにしてしまっているのか、どうか批判的な目で見つめてください。「男の性欲」に関する浅い思い込みこそが、日本の女性を殺しているのです。
★1/牧野雅子『刑事司法とジェンダー』(インパクト出版会)の二章「強姦事件における犯行動機の立証」に詳しい。

http://www.asyura2.com/16/senkyo207/msg/151.html#c5

   

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