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2025年8月22日18時30分 〜
記事 [政治・選挙・NHK297] 参政党・神谷宗幣代表 にじむ旧統一教会への共鳴…「文化的マルクス主義」に強いこだわり(日刊ゲンダイ)

参政党・神谷宗幣代表 にじむ旧統一教会への共鳴…「文化的マルクス主義」に強いこだわり
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/376485
2025/08/22 日刊ゲンダイ


旧統一教会の主張とソックリ!(C)日刊ゲンダイ

〈共産主義及び文化的マルクス主義の浸透と国家制度への影響に関する質問主意書〉──。参政党の神谷宗幣代表が今月1〜5日の臨時国会に提出した質問主意書のひとつだ。質問7項目のうち6項目について、政府は「お尋ねについてお答えすることは困難」と一蹴。ぶっ飛んだ質問内容と政府答弁の“塩対応”が話題になったが、注目すべきは「文化的マルクス主義」という一般には聞きなじみの薄い言葉だ。

 神谷代表は質問の中で、共産主義の〈思想的共鳴者〉が政府中枢に入り込み、〈教育、福祉、男女共同参画、外国人政策などの分野で、保守的な国家観や公共的価値観を否定するような制度設計を進めているとの見方もある〉と持論を展開。こうした〈文化的マルクス主義〉が米国や日本でも影響を及ぼしているとして、次のように訴えた。

〈我が国においても、ジェンダー平等、ダイバーシティ推進、多文化共生、外国人参政権といった一見穏当な政策用語が用いられつつも、その裏側で、家族、国籍、国語、教育内容、歴史観といった国家の独立性や公共秩序の基盤を成してきた制度や概念が見えない形で崩されてきていると思料する〉

 文化的マルクス主義がDEI(多様性・公平性・包括性)を推進し、伝統的価値観や制度を覆そうとしている──。

 これとソックリな主張を掲げている団体がある。反共産主義の旧統一教会(世界平和統一家庭連合)だ。

 旧統一教会系の政治団体「国際勝共連合」は「伝統的な家庭を敵視し、個人だけを絶対視する思想」が共産主義から派生したと訴え、それを「文化共産主義」と呼称。ジェンダーフリーや性的少数者の権利擁護などを敵視してきた。

 ちなみに、友好団体の「世界平和連合」や「平和大使協議会」が自民党議員に選挙の見返りに求めた推薦確認書にも、「文化共産主義勢力の攻勢を阻止」との文言が盛り込まれている。神谷代表は旧統一教会との蜜月を否定しているが、よほど教団の「思想的共鳴者」に見える。

起源は反ユダヤ陰謀論


2021年衆院選前、旧統一教会の関連団体が自民党衆院議員と交わした「推薦確認書」/(C)共同通信社

 オックスフォード英語辞典によると、文化的マルクス主義は「ユダヤ人知識人が西洋文化の転覆を企てている」という反ユダヤ主義的な信念が起源だという。それゆえ、海外では極右や反ユダヤ主義に結びつく陰謀論とされ、しばしば論争の的になっている。

 2011年、ノルウェーで76人が犠牲になった連続テロ事件。犯人は極右思想の持ち主で、犯行声明文では多文化共生を文化的マルクス主義と断じ、批判していた。

 19年には、イギリスの保守党の元閣僚が演説で文化的マルクス主義を引用したところ、非難が続出。この時、労働党議員は「反ユダヤ的な意味を持つ醜悪で不快な言葉」と指弾し、「国会議員はもっと分別を持つべきだ」として謝罪を求めた。

 神谷サンに分別を求めるのは酷か。
 
 ◇  ◇  ◇

 参政党めぐる数々の問題は、関連記事【もっと読む】などで詳しく報じている。

http://www.asyura2.com/25/senkyo297/msg/849.html

記事 [政治・選挙・NHK297] 石破首相は、安倍教信者には「異次元の歴史観」で対置すべき 永田町の裏を読む(日刊ゲンダイ)

石破首相は、安倍教信者には「異次元の歴史観」で対置すべき 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/376427
2025/08/20 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し


同じ土俵で、小出しにするのでなく(8月15日、全国戦没者追悼式で式辞)/(C)共同通信社

 石破茂首相は、自分の言葉で紡いだ「戦後80年談話」を出すことに執着していて、その中身と発表のタイミングを探っているという。これはなかなか微妙な問題で、ご承知のように10年前の「70年談話」では時の安倍晋三首相が、50年村山富市談話、60年小泉純一郎談話と同様に「植民地支配」「侵略」という言葉を使いながらもその主語として「日本」を明記せず、また歴代首相のおわびに触れながらもその主語として「私」を明示しないという姑息な手段で右寄り陣営からの批判を回避した。さらに「子や孫、その先の世代に謝罪を続ける宿命を背負わせない」と“謝罪終了宣言”まで盛り込み、その後の発言では「だからもう『80年談話』は出さなくてもいいんだ」とまで言い放った。

 だから、石破が「80年談話」を出そうとすること自体が安倍へのアンチである。しかも、石破が8月15日の戦没者追悼式の式辞で「あの戦争の反省を改めて深く胸に」と述べたのは、2012年の野田佳彦首相までは“反省”という言葉を使い、13年の安倍晋三首相からはそれを使わなくなっていたことへの皮肉である。しかし私に言わせると、石破がこのようなおずおずとした小出しの抵抗路線にとどまっていたのでは、安倍教信者を中心とする右寄り陣営からの「石破おろし」策謀をはねのけることが出来ない。

 そこで私の提案だが、安倍の「70年談話」のごまかしテクニックと同次元で勝負するのはやめにして、たとえば「明治維新から160年談話」(今年はまだ157年だが)というくらいの大きな異次元の歴史観を対置したらどうなのか。維新政府は「薩長藩閥」といわれるが明治6年政変で西郷隆盛が下野しその4年後に戦死してからは「長州閥」片肺政権で、それが日清、日露を経て「大日本帝国主義=アジア侵略=国権路線」へと暴走し、その最後の末裔が安倍晋三である。

 しかし、それは日本近現代史の唯一の道筋であったのではなく、西郷のアジア主義、自由民権運動、大正デモクラシーから石橋湛山の「小日本主義=アジア近隣友好=民権路線」、戦後民主主義へという別の脈絡があって、自分はそちらの側に立って安倍が壊した日本を立て直すのだ、くらいのことを宣言したら面白いと思うのだが、どうだろうか。


高野孟 ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

http://www.asyura2.com/25/senkyo297/msg/850.html

   

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