
※2026年1月24日 日刊ゲンダイ2面 紙面クリック拡大

※紙面抜粋
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ズラリと並んだ亡国政策 陶酔の自己都合解散に鉄槌を
https://www.nikkan-gendai.com/?p=news_detail&id=383261
2026/1/24 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し

通常国会冒頭での解散は60年ぶり (C)日刊ゲンダイ
ここまで身勝手で大義なき解散は前代未聞だが、サナエ、サナエと連呼し、全委任を求める異様な選挙も例がない。経済政策も中身なし円安、金利高のインフレ加速。対中袋小路、疑惑まみれの目くらましに有権者の怒り。
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予定通り、衆院が解散された。総選挙の日程は1月27日公示-2月8日投開票だ。
しかし、これほど「異例ずくめ」の解散・総選挙もないのではないか。通常国会冒頭での解散が60年ぶりなら、2月の衆院選も1990年以来である。解散から投票までの期間も戦後最短の16日間しかない。
有権者が各政党の政策を吟味するには、1カ月は必要だとされている。短期決戦は政権政党に圧倒的に有利だ。高市首相が「野党の訴えが有権者に浸透する前に決着をつけたい」と考えたのは間違いないだろう。
それよりなにより、なにが異例かといえば、一体なんのために衆院を解散したのか、いまだに有権者も国会議員も分からないことだ。なにが争点なのかもハッキリしない。
どうやら、年末年始、じっくりと考えて解散を決めたようだが、もはや「いまなら勝てる」という理由だけで解散したのは明らかだ。
「高市首相は『国会恐怖症』に陥っていたといいます。野党の予算委員長が『自分にばかり答弁させる』と周囲にこぼしていたそうです。年末年始、1月に召集される150日間の通常国会のことを考えると憂鬱だったはず。しかも、国会がはじまったら、野党から追及される材料が山ほどあった。本人の台湾有事発言や、側近の『核保有発言』……。さらに、旧統一教会の政界工作を赤裸々に記した内部文書が発覚し、高市さんの名前も32回出てくる。統一教会との関係を追及されるのは必至でした。『だったら衆院を解散してしまえ』となったのでしょう。高い内閣支持率をキープしているいまなら選挙に勝てる、という計算もあったはずです」(政界関係者)
冒頭解散によって、2026年度予算の年度内成立は、ほぼ不可能になってしまった。これほど身勝手な解散もないのではないか。
公明票を失い、参政党に票を奪われる

「中道改革連合」結成で公明票はどう動くか (C)日刊ゲンダイ
16日間という短期決戦は、どういう結果になるのか。
衆院解散を表明した19日の会見で、「サナエ」「サナエ」と「高市早苗」を4回、「高市」を含めると12回も自分の名前を連呼した高市は、国民人気の高い自分が飛び回れば、負けないと考えていたに違いない。
会見でも「高市早苗に国家経営を託していただけるのか、国民に直接、判断いただきたい」と自信満々だった。
しかし、はたして計算通りにいくのかどうか。
選挙のカギを握るのは、公明票だ。公明票は各選挙区に約2万票あるとされている。これまでは、連立を組む自民党候補に、ほぼ自動的に公明票が上乗せされていたが、公明党が連立から離脱し、立憲と「中道改革連合」を結成したことで、もはや公明票がそっくり自民候補に流れることはなくなった。
公明票は選挙にどんな影響を与えるのか。報道各社が前回24年衆院選の結果に基づいて試算した結果は衝撃的だ。
毎日新聞の試算によると、公明の「基礎票」を1万票と仮定した場合、自民党は最大42議席を失うという。時事通信のシミュレーションでも、公明支持層の1万票が自民候補から、次点だった立憲候補に流れたとすると、35選挙区で当落が入れ替わる。自民97議席、立憲139議席となり、立憲が比較第1党になるという。
公明党の支持母体・創価学会は、機関紙「聖教新聞」で連日、「『中道』の信念で今こそ立つ」などと会員に支援を呼びかけているだけに、相当数の公明票が「中道改革連合」の候補者に流れるはずだ。自民党が痛手を受けるのは間違いない。
さらに、自民党にとって痛いのは、右翼政党の参政党が全国各地に候補者を擁立することだ。昨年夏の参院選の時のように、旧来の自民党支持者が参政党に流れる可能性がある。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「なぜ、いま解散するのか、有権者はいまだに納得していないでしょう。それに自民党への不信感も払拭されていない。自民党の支持率は低迷したままです。統一教会の問題が再燃し、裏金議員まで“完全復権”させたから、さらに自民党への不信感は強まっているはずです。自民党に逆風が吹いているのは間違いない。選挙結果はどうなるのか。自民党への逆風を、どれだけ高市人気でカバーできるかどうかでしょう」
クーデターで自民党乗っ取った
この「異例ずくめ」の総選挙、有権者はよくよく考えて一票を投じないとダメだ。
もし、自民党を勝利させたら、自己都合で衆院を解散したように、高市政権がやりたい放題やってくるのは間違いない。
なにしろ、会見でも「サナエ」「サナエ」と自分の名前を連呼したうえで「高市早苗に国家経営を託していただけるのか、国民に直接判断をいただきたい」と、白紙委任を迫っている。
恐ろしいのは、解散を表明した会見で「強い国家」を前面に打ち出したように、自民党の政権公約には「軍拡政策」がズラリと並んでいることだ。
防衛力の強化を明記し、安保関連3文書の今年中の前倒し改定や、輸出可能な防衛装備品を限定している「5類型」の撤廃を掲げている。「戦争準備」のメニューが、いくつも掲げられている。
前出の五十嵐仁氏はこう言う。
「自民党の幹事長にも、後ろ盾である麻生副総裁にも相談せず、独断で衆院解散を決めた高市首相は、クーデターを起こしたようなものです。自民党が選挙で勝ったら『私は信任された』と、暴走する可能性があると思う。公明票を失っても高市人気で勝ったとなれば、ある意味、安倍首相を超える権力者になるからです。要注意なのは、高市首相が『国論を二分するような大胆な政策、改革に果敢に挑戦していきたい』『国の根幹に関わる重要政策の大転換』と明言していることです。国論を二分するような政策でも突っ走る恐れがあります」
高市政権がつづく限り、国民が苦しんでいる物価高も止まらないだろう。
高市政権が誕生してから、急速に進んでいるのが「円安」「債券安」という日本売りだ。
政権発足時、1.6%ほどだった長期金利は一時、2.38%まで上昇(国債価格は下落)してしまった。
為替も、1ドル=150円前後から、1ドル=159円まで「円安」が進んでいた。
いずれも、マーケットが高市政権の「放漫財政」を懸念し、警告を発した形だ。
経済評論家の斎藤満氏はこう言う。
「一番の問題は、高市首相にはインフレを止めるつもりがないことです。政府が大盤振る舞いをしていたら、インフレが止まるはずがない。リフレ派の高市首相は、インフレになった方が国の借金が目減り、税収も増えると考えているのでしょう」
「国の根幹に関わる重要政策の大転換」と公言している首相を勝たせたら、戦後80年つづいた「平和国家」日本の姿は大きく変えられてしまうだろう。
http://www.asyura2.com/25/senkyo298/msg/844.html




題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。