Re: 「北斗」東条英機 遺言・2


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投稿者 みつばち亭 日時 1999 年 1 月 24 日 09:28:42:

回答先: 「北斗」東条英機 遺言・1 投稿者 みつばち亭 日時 1999 年 1 月 24 日 09:25:41:


 実は東亜の他民族の協力を得ることが出来なかったことが今回の敗戦の原因であったと
考えて居る。今後、日本は米国の保護の下に生活して行くであろうが、極東の大勢はどう
であろうか。終戦後、僅に三年にして、亜細亜大陸赤化め形勢は斯の如くである。
 今後のことを考えれば、実に憂慮にたえね。もし日本が赤化の温床ともならば、危険こ
の上もないではないか。
 今、日本は米国よりの食糧の供給その他の援助につき感謝して居る。しかし一般人が、
もしも自己に直接なる生活の困難やインフレや食糧の不足等が、米軍が日本に在るが為な
りというような感想をもつようになったならば、それは危験である。実際はかかる宣伝を
為しつつある者があるのである。依って米軍が、日本人の心を失わぬよう希望する。
 今次戦争の指導者たる英米側の指導者は大きな失敗を犯した。第一は日本という赤化の
防壁を破壊し去ったことである。第二は満州を赤化の根拠地たらしめた。第三は朝鮮を二
分して東亜紛糾の因たらしめた。米英の指導者は之を救済する賛任を負うて居る。従って
トルーマン大統領が再選せられたことは、この点に関し有難いと思ふ。
 日本は米国の指導に基き武力を全面的に抛棄した(註−憲法第九条) これは賢明であ
ったと思う。しかし世界全国家が全面的に武装を排除するならばよい。然らざれば、盗人
が跋扈する形となる。(泥棒がまだ居るのに警察をやめるようなものである)
 私は戦争を根絶するためには慾心を人間から取り去らねばならぬと思う。現に世界各国
は、孰れも自国の存在や自衛権の確保を主として居る。(これはお互に欲心を抛棄して居
らぬ証拠である)国家から欲心を除くということは不可能のことである。されば世界より
今後も戦争を無くするということは不可能である。これでは結局は人類の自滅に陥にるの
であるかも判らぬが、事実は此の通りである。それ故、第三次世界大戦は避けることが出
来ない。
 第三次世界大戦に於て主なる立場に立つものは米国及びソ連である。第二次世界大戦に
於て、日本と独乙といぅものが取り去られてしまった。それが為、米国とソ連というもの
が、直接に接触することとなった。米・ソ二国の思想上の根本的相違は止むを得ぬ。この
見地からみても第三次世界大戦は避けることは出来ぬ。
 第二次世界大戦に於いて極東、日本と支那と朝鮮がその戦場となる。此の時に当って米
国は武力なき日本を守るの策を立てなければならぬ、これは当然米国の責任である。日本
を属領と考えるのであったならば、また何をか言わんや。そうでなしとすれば、米国は何
等かの考えがなければならぬ。米国は日本人千万国民の生きて行ける道を考えてくれなけ
ればならない。凡そ生物として自ら生きる生命は神の恵である。産児制限の如きは神意に
反するもので、行うべきではない。
 なお言いたき事は、公・教職追放や戦犯容疑者の逮捕の件である。今は既に戦後三年を
経過して居るのでないか。従ってこれは速かに止めてほしい。日本国民が正業に安心して
就くよう、米国は寛容の気持をもってやっていってもらいたい。
 我々の処刑を以て一段落として、戦死傷者、戦災死者、ソ連抑留者の遺家族を慰安する
こと。戦死者、戦災死者の霊は遺族の申出あらば、れを靖国神社に合祀せられたし。出征
地に在る戦死者の墓には保護を与えられたし。従って遺族の希望申出あらば、これを内地
へ返還せられたし。戦犯者の家族には保護を与えられたし。
 青少年男女の教育は注意を要する。将来大事なことである。近時、如何がわしき風潮あ
るは、占領軍の影響から来て居るものが少くない。この点については、我国の古来の美風
を保つことが大切である。
 今回の処刑を機として、敵・味方・中立国の国民罹災者の一大追悼慰安祭を行われたし。
世界平和の精神的礎石としたいのである。
 勿論、日本軍人の一部の間に間違を犯した者はあろう。此等については衷心謝罪する。
これと同時に無差別爆撃や原子爆弾の投下による悲惨な結果については、米軍側も大いに
同情し憐愍して悔悟あるべきである。
 最後に、軍事的問題について一言する、我国従来の統帥権独立の思想は確に間違ってい
る。あれでは陸海軍一本の行動は採れない。兵役制については、徴兵制によるか、傭兵制
によるかは考えなければならない。我が国民性に鑑みて再建軍の際に考慮すべし。
 再建軍隊の教育は精神主義を採らなければならぬ。忠君愛国を基礎としなければならぬ
が、責任観念のないことは淋しさを感じた。この点については、大いに米軍に学ぶべきで
ある。
 学校教育は従前の質朴剛健のみでは足らぬ。人として完成を図る教育が大切だ。言いか
えれば、宗教教育である。欧米の俗を知らすことも必要である。俘虜のことについては研
究して、国際間の俘虜の観念を徹底せしめる必要がある。




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