魚と蛇


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投稿者 SP' 日時 1999 年 4 月 22 日 19:12:00:

 アルゴー座のエータ星については、アレンは次のように記述している。

    この星はエリドゥのエアないしイアの神殿が存在する星であるという。エアとは、王国の偉大なる
   神オアンネスとして知られる謎の半魚人である(エアとは、最高神アヌの長男エンキのアッカド語名
   である。エリドゥとは、シュメール最南端の都市で、エンキを守護神としている)。

 こうして水陸両棲体オアンネスが再登場した訳だが、ここではアヌの長男エンキと同一視されている。シ
ュメール神話において、アブズ(深海の底に存在する淡水の事)の神エンキは、大洪水の際に人間に箱船を
建設するように指示したとされる。(『知の起源』P175-176、エアはまた「水を住処とする者=海王星」)

 シュメールとバビロニアの伝承によれば、エンキは「アブズ」という「箱船のような形をした」真水の貯
蔵庫ないし小部屋で眠るという。また「湿地で身体を伸ばして横たわり…」という記述も見える。(p46)

 後の伝承において、オアンネスは「ダゴン」と呼ばれるようになり、聖書にもペリシテ人の崇拝する魚神
として登場している。ダゴンは魚神であるが、農耕を司る神として信仰を集めていた。現存する『バビロニ
ア史』の原典に、ペリシテ人の信仰に関する記述はないが、歴史家アポロドロスが保存していた『ベロッソ
ス』の断章には「魚と人間が合体した姿のオダコン(ODACON)がエリュトラ海(現在の紅海・ペルシア湾
・インド洋の総称)から現れた」という記述が見える。恐らく、聖書のダゴン(DAGON)は「オダコン」か
ら転訛したものであろう。
 アポロドロスの『ベロッソス断章』には「アンネドトスのモサロス・オアンネスがエリュトラ海から現れ
た」という記述も見える。アポロドロスによると、ベロッソスは「アンネドトス」という言葉をオアンネス
の総称として用いており、また、アンネドトスは神ではなく「半魔神」であると説明している。(中略)
 バビロニア人はオアンネスを崇拝し、巨大な神像を建立する一方で、文明を与えてくれた恩人の事を「気
味が悪く、嫌悪すべきもの」と呼んでいたのだ。ある意味で、これはバビロニアの伝承の正当性を裏付ける
証拠といえよう。なぜなら、創作された伝承において、文明の担い手は常に眉目秀麗かつ威風堂々たる神々
か英雄だからである。(P262-264)

…魚の尻尾を持つオアンネスの図(古代バビロニア期)。右図の星と目は「オシリス」を表すエジプトの象
形文字である。(P263 図I)

 カズキョイのイシス像。下の写真では、イシスは夫のセラピス(後にオシリスとなった)と魚の尾を絡み
合わせている。(口絵写真24)


…祭神エンキには魚が奉納された。(『中国神話ルーツの謎』p34 7-1 エリドゥ神殿の平面図)

 テイ人国は建木の西にあり、その人となり、人面で魚の身、足がない 『山海経』(同書冒頭)

「唐のとき司馬貞が付加した三皇本紀」は次のように述べている。(中略)
 この部分は次のように要約する事ができる。

 (1)燧人氏が王となって結縄の政治を行った。
 (2)蛇身人首の庖犠(伏羲)氏が代わって王となり、書契を作って諸々の文化を教えた。
 (3)この後、同じように蛇身人首の女カ氏が王となった。

 中国において、庖犠と女カの2人は絡み合う2人の蛇身像として画かれているが、同じ画柄が古代エジプト
でナルメル王のパレット、インドでナーガ神として伝わっている。
 ところが(1)(2)(3)と同じ神話がバビロンに“魚人オアンネス”として伝わっているのである。(中略)
 この神話は次のように要約できる。

 (1)バビロンに色々な種族が集まり、カルデアに住んで野獣のような生活をしていた。
 (2)その後(一年目に)アラビア海のバビロニアに接する地方から、魚の体をしたオアンネスがやって来
   て文字と諸々の文化を教えた。
 (3)この後にオアンネスに似た(魚の体の)別の動物が現れた。(p22-29)


 伏羲は「天の梯子」によって天と地を自由に行き来していたというが、これは正に伏羲が「天より地に降
りきたるもの(アヌンナキ)」である事を示しているのではないか。(中略)
 まず第1に、伏羲は文明を建設した神とされているが、惑星ニビルから最初に地球に降り立って文明を建
設したのはエンキであった。また、人類に文明を与えたのもエンキとされる。
 第2に、伏羲の下半身は蛇であったとされているが、エンキは蛇で象徴されるアヌンナキであった。伏羲
の妻女カの下半身も蛇であり、尻尾を互いに絡み合わせている図が描かれているが、蛇の絡み合った図はエ
ンキを描いたシュメールの粘土板にも頻繁に見られるデザインである。ゼカリア・シッチンの解釈によれば
絡み合った蛇はDNAの二重螺旋を表しているという。
 第3に、伏羲は異母妹の女カと結婚したが、エンキも異母妹のニンハルサグと事実上結婚していた。古代
メソポタミアや古代エジプトの王族には異母姉妹と結婚する習慣があったが、これは惑星ニビルにおけるア
ヌンナキの王族の習慣を踏襲したものであるという。
 そして第4に、伏羲と女カは泥人形から人間を創造したとされているが、エンキとニンハルサグも「粘土
を混ぜ合わせ、地の底から取り出した粘土を形作る」事によって人間を創造したとされる。また、創造した
後に、やむにやまれぬ事情から人間に生殖能力を与えている点も共通している。(中略)
 伏羲と女カが人間を創造して間もない頃、天の一部が破れた為、凄まじい大雨が地に降り注いだ。河川は
氾濫し、土壌は流され、植物は枯れ、動物は溺れ死んだ。人間は洞窟に避難していたが、洞窟が水に浸かる
のも時間の問題だった。天から地の様子を見ていた伏羲と女カは、せっかく創造した人間を見殺しにするに
忍びず、禁を犯して天を修繕し、人間を救ったという。
 この神話には別バージョンがある。伏羲と女カの父親が鉄の船を作って洪水を乗り切ろうとしたが、父親
は嵐の中で死んでしまった。結局、二人だけが生き残り、後の人間の祖になったというのである。(中略)
 ノアの物語は旧約聖書に記されたものであり、ユダヤ人の伝承であるが、近年の研究により、これはオリ
ジナルではない事が解っている。原典はシュメールの洪水神話であって、ノアの物語はそのコピーであると
いうのだ。(『宇宙人超文明の謎』p83)

 中国神話によれば、伏羲と女カは大洪水によって破壊された文明を人々の為に再建したという。
 伏羲と女カはコンパスと定規を手にした姿で描かれる事が多いが、これは「文明の再建」を表しているの
である。(p87)


 高名な生物学者としてのエンキの紋章は、絡み合 っている蛇である。(中略)シュメールでの別名ブズルに
は、2つの意味がある。1つは「秘密を明かす神」、もう1つは「鉱山の神」という意味である。鉱山学の知
識は、地球の秘密、その深部の秘密だと考えられていた。
 エデンの園のアダムとイブの物語では、2回目の巧妙な遺伝子操作が行われ、彼らが「知恵」(聖書では
性的子孫づくりの事をぼかしてこう呼ぶ)を得る為の引き金になったのは、蛇だった。ヘブライ語で、蛇は
ナハシュと言う。そして面白い事に、これが預言者、つまり「秘密を明かす人」も意味している。(中略)こ
の言葉は、ヘブライ語の鉱物の銅を表すネボシェットと同じ語源から派生している。また、モーゼが「出エ
ジプト」の際に疫病を止める為に作って掲げていた、ナハシュ・ネホシェットとは、銅の蛇の事だった。こ
の蛇の印は、正しくエンキの紋章である。人々がネフシュタン(蛇−銅−秘密の解決−の3つの意味をかけ
た言葉遊び)と呼んでいたこの銅の蛇は、エルサレムのヤハウェの神殿に、ほぼ7世紀に亘り、ヒゼキア王
の時代まで奉示されていたと、聖書の列王記下18章4節に記されている。(『神々との遭遇 下』p235-236)




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