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回答先: 『買ってはいけない』が正露丸の記述を書きかえ 投稿者 ＨＥＬＯ 日時 1999 年 9 月 10 日 02:14:27:
『買ってはいけない』1999年8月5日刊第12版p148〜149
恐るべき漢方薬
正露丸
「漢方薬は自然のものだから副作用がない」とか、「４０００年の歴史がある漢
方薬は副作用がないから、長年飲んでも安全」と信じている人が少なくないよう
だ。しかし、漢方薬も薬である以上、必ず副作用がある。トリカブトやフグの毒
のように、天然で自然のものにも毒はあるのだ。薬というものはすべて一時抑え
の対症療法であり、「薬は本質的に毒」である。
漢方薬の副作用としては、なんと発がん性も指摘されている。発がん性につなが
る変異原性（遺伝子に傷をつける毒性）を調べたところ、２０種類の生薬に陽性
反応が認められたという報告がある。オウバク、カッコン、カンゾウ、ケイヒ、
ダイオウ、チョウジなどである。
大幸薬品の「正露丸」の成分にこのなかのオウバク、カンゾウが入っている。漢
方薬には副作用がないと思っている人は、発がん性の疑いがあるなどとは夢にも
思わないだろうが、現実にはあるのである。
'76年に漢方薬が健康保険扱いになることが決定されたとき、厚生省は発がん性
の有無の調査を行なっていない。変異原性は催奇形性にもつながることから、妊
娠中あるいは出産計画中の女性は、漢方薬も服用を控えるべきである。陳皮には
止嘔作用など、アセンヤクには消炎作用などがあるが、嘔吐も炎症もからだの防
衛反応でもあり、むやみに止めることはよくない。
以前、化学物質過敏症の愚者さんが歯が痛くなり、「正露丸」を歯につめたこと
があった。過去に歯科医院に行って化学薬剤に過敏症を起こした経験があるの
で、漢方薬なら安心と思って正露丸を使ったのだった。歯の痛みは治まったもの
の、頭痛やめまいがし、吐き気までもよおしてきた。歯に詰めた「正露丸」を取
ると症状は治まってきた。その原因は正露丸に含まれている化学物質のクレオ
ソートであった可能性が非常に強い。
昔の電柱や鉄道の枕木が真っ黒で独特の匂いがしていたことを覚えているだろう
か。あれに使われた強力な防腐剤がクレオソートである。石炭からつくられた
コールタールなどを原料にしてつくられ、フェノール、ナフタリン、クレゾール
などが成分である。電柱や枕木がどんなに強い雨や風にさらされても腐らないの
だから、いかに強い防腐剤かがわかる。皮層刺激作用や呼吸器系刺激作用があ
り、発がん性も指摘されている。また、フェノールやクレゾールは内分泌撹乱化
学物質（環境ホルモン）でもある。
この患者さんは漢方薬の「正露丸」にこんなオソロシい化学物質が含まれている
など、夢にも思っていなかったのである。このことをきっかけに食べものや薬を
買うときには、かならず表示を見るようになった。本来、クレオソートは歯科用
鎮痛鎮静剤として使われるもので、専門書には適用上の注意として、「歯科用だ
けに使用する」「口腔粘膜などには付着させないように配慮する」と書かれてい
る。こんなものを下痢止め剤として飲んでしまってよいのだろうか。下痢は止
まっても病気は止まらない。下痢は本来、からだが消化吸収してはいけないもの
を排泄するための防衛反応でもある。下痢を止めることで、有害なものを吸収し
てしまうこともあるのだ。
下痢といえば、病原性大腸菌O−157を心配する人もいる。発病する人の中には死
亡する人もいる。死亡の原因は「溶血性尿毒症症候群（ＨＵＳ）」で、O−157が
放出するベロ毒素が原因であると考えられている。下痢を止めようと抗生物質を
使つと、O−157が死滅するときこのベロ毒素が大量に放出され、重症化したこと
もあった。下痢より恐い下痢止め剤といえるだろう。（三好基晴）
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