ロシアの宇宙ステーション利用計画について

 
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投稿者 宇土金 日時 2000 年 6 月 05 日 17:28:58:

回答先: 地震雲や、電離層のデータから、地震は予知できるか? 投稿者 ★阿修羅♪ 日時 2000 年 6 月 05 日 13:29:55:

第21回宇宙ステーション利用計画ワークショップ

ロシアの宇宙ステーション利用計画について

(1999/6/29(火)10:50〜11:35)

講演者;Dr. Vladimir F. Utkin, Director of TSNIIMASH, RSA(Russia Space Agency)

<講演要旨>

非常に複雑な作業であるISSの建設が始まっている。皆さんと一緒に21世紀に宇宙での建設に一歩を踏み出し、ISSに世界の研究者が
集まって、地上の人々に役立てる時期にきた。ISS計画が始まったときは多くの批判、反対があった。しかし、サービスモジュールを
打ち上げるに至った。いよいよ研究が始まって、ISSに人が住み始める。

 新しいアプローチの宇宙の研究が必要になってきている。ロシアは宇宙研究の資金が足りないようにいわれている様に思うが、資金
不足は国内改革のせいではない。他国でも同じではないかと思うが、資金が出ないのは地上での研究要求に応えていないからではない
かと思われる。

 例えばISSに世界の研究者がきていろいろな研究が、15年間されることになる。地上の要望にこたえるという観点では、その間に地
震の予知ができるかもしれない。日、米、ロ、中の地上での地震研究でまだ予知はできていないが、15年間の共同研究のチャンスを活
かせるに違いない。

 宇宙環境利用は2つに分けられる。一つは産業関連利用で、今一つは科学研究利用である。産業関連利用ではそれによって生じた、
地球環境問題、環境自然の保護等に対し、科学研究では、地震、オゾン層、その他地球上の現象に対し、政府資金が出るべきである。

 サービスモジュールはバイコヌールで準備中であり、11月打ち上げである予定である。ロシアにはミール運用の経験がある。多くの
教訓がある。

 長期(15年)のISS利用計画については予稿集にある通りである。短期(5年)の計画については、年6回プログレスが輸送する。人はソ
ユーズによる。宇宙飛行士は荷降しと調整、組み立てで負担は大きい。

サービスモジュールでは研究が始まっている。例えば,次のような研究が行われる。

太陽をその1周期にわたり連続観測する。

地震の研究。これまで衛星を使った研究はない

電離層の研究

オゾン層の修復の研究もやりたい

環境中の電磁波の研究

小型衛星をISSから打ち出すことの研究。μG環境をISSと別に作る。ここで材料実験をやる。大気中のプラズマ研究も正確に
できる

医学生物研究もやりたい。生理学、医学、放射能安全性、生物研究等。また、生理学では適応メカニズムを研究する。心血管の
研究、循環器の研究、生化学データの取得等。やることのプログラムは明確であり、各国の専門家でも検討されている。軌道上
放射線環境での研究も必要である。生物関係もプログラムされており、バイオテクノロジー研究はミールでも既にやっている。

技術分野も重要である。宇宙デブリをどう規制できるか、どう回収するのかといった研究がある。また、素材の耐久性研究や、
ステーション内の空気の研究、オペレータの作業性向上もやる。


 OHPにはどういう装置が何時上がるかが書いてある。

プラットフォーム上で組み立てる機器や小型衛星係留システムが有用である。純粋なサブサテライトで、電気物理的係留システ
ムに関心がある。

低温万能サイトも必要である

宇宙天文学、大気天文学も意味がある

宇宙エンジンの研究も重要

船外空間の気体汚染にも関心がある

<質疑応答>

(質問)SURC 山中)

地震の予知について、ポリャコフの本に、銀色の雲を見たというのがある。ベテランの宇宙飛行士しか見分けられないらしい。人工衛
星のセンサーとどこが違うのか?

(回答)

一般に地震の予知に慎重過ぎると思う。 間違った予報を出すと首が飛んだりする。これからは15年という時間があるから、宇宙と地
上の連携ですすめるべきである。すなわち、地上の前兆現象と宇宙の前兆現象を組み合わせる体制を作るべきである。宇宙飛行士が何
人も見ることが重要である。こういう地上に貢献する研究をやらずに、ただ火星の研究をやろうといっても誰も賛成しない。日本とい
う自然に注意の払われている国に来ることができてうれしい。皆さんの活躍を期待しています。




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コメント
1. 2021年9月10日 18:08:16 : fUUfgLB8gs : OVVZdk9QWXhBems=[5] 報告
国際宇宙ステーションのロシア区画で煙探知器が作動、焦げ臭いにおいも報告される
https://www.msn.com/ja-jp/news/future/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%AE%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E5%8C%BA%E7%94%BB%E3%81%A7%E7%85%99%E6%8E%A2%E7%9F%A5%E5%99%A8%E3%81%8C%E4%BD%9C%E5%8B%95-%E7%84%A6%E3%81%92%E8%87%AD%E3%81%84%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%84%E3%82%82%E5%A0%B1%E5%91%8A%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B/ar-AAOi6HL?ocid=msedgntp

ロシアの国営宇宙企業ロスコスモスは現地時間9月9日、国際宇宙ステーション(ISS)ロシア区画のサービスモジュール「ズヴェズダ(Zvezda)」で煙探知器が作動したことを明らかにしました。

ロスコスモスによると、問題が発生したのは日本時間2021年9月9日10時55分のことで、ズヴェズダでバッテリーの自動充電中に煙探知器が作動して警報が鳴りました。当時就寝中だった宇宙飛行士はエアフィルターを作動させ、船内の空気を浄化してから休息に戻ったとされています。ロスコスモスは発表において、ISSロシア区画の状態は正常であり、船内の空気の組成にも問題はないとしています。

アメリカ航空宇宙局(NASA)によると、警報で目覚めた宇宙飛行士からは焦げ臭いにおいが報告されており、再度就寝する前にフィルターが交換されたといいます。また、RIAノーボスチは宇宙飛行士が焦げ臭さだけでなく煙を視認したことを報じており、ロシアのオレッグ・ノヴィツキー宇宙飛行士とピョートル・ドゥブロフ宇宙飛行士がパネルを開いて煙の発生源を探したものの、特定できなかったとしています。なお、この半日後、両飛行士は7月にドッキングした多目的実験モジュール「ナウカ(Nauka)」の統合作業の一環として予定されていた船外活動を実施しました。

2000年7月に打ち上げられたズヴェズダは、もともとロシア/旧ソ連が運用していた宇宙ステーション「ミール」のコアモジュール(DOS-7)のバックアップとして1980年代に製造されたモジュール(DOS-8)です。ズヴェズダは1998年11月にISSで一番最初に打ち上げられた基本機能モジュール「ザーリャ(Zarya)」よりも古く、すでに修繕済みではありますが、近年では亀裂からの空気漏れも生じています。

ISSのロシア区画は2028年までの運用が計画されており、ロスコスモスでは2021年11月に新たなモジュール「プリチャル(Prichal)」の打ち上げも予定しています。そのいっぽうでロシア区画の老朽化も認識されており、ロシア独自の宇宙ステーション「ROSS」(Russian Orbital Service Station、直訳すれば「ロシア軌道サービスステーション」)を2025年以降に建設することも提案されています。

関連:ISSの新モジュール「プリチャル」11月の打ち上げに向けて準備が進む

ISSは日米欧側の区画も老朽化と無縁ではなく、太陽電池の経年劣化に対処するべく合計6基の新しい太陽電池パドル「iROSA」の増設作業が進められていて、すでに2基の設置が完了しています。

宇宙飛行士の長期滞在開始からISSは今年で21周年を迎えますが、避けられぬ運用終了の時が近付いていることを予感させます。

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