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主張の骨格が心底見えてこない−副島隆彦『守りぬけ 個人資産』
http://www.asyura2.com/07/dispute27/msg/200.html
投稿者 仁王像 日時 2007 年 12 月 24 日 16:26:54: jdZgmZ21Prm8E
 

「守りぬけ 個人資産〜国の金融管理が強まった」副島隆彦/祥伝社‘07年(から一部抜粋・要約)
・今年の1月4日から、全国一斉に金融機関のATMで10万円を超える現金の振込みができなくなった。すべてはアメリカの金融当局の差し金で、各国協調の秘密協定で国民の自由なお金の動きを規制し、政府が管理統制しようという動きであ…やがて我々に対する身体検査や集団災害訓練を強制的に実施されるようになるだろう。P3-4

・アメリカのHSD(本土安全保障省)が中心となって先進諸国の…国にどれくらいの資金があるかを大きく把握するための世界的な秘密協定ができあがっているのである。アメリカが世界各国に命令し、世界規模での金融統制と、「恐慌突入時に備えた預金封鎖」の体制へ移行していく準備を整えている。P19-20

・通貨ユーロを作ったEU(ヨーロッパ連合)は、アメリカの世界一極支配に対して対決するという優れた意味を持っている※。だが、弱点・欠点として「ヨーロッパ統一税務署」であるEUの仕組みを作りつつある。これが恐ろしい点なのである。ヨーロッパの資産家たちは、(これまで)重たい課税を逃れるために、ヨーロッパの他の国に逃れ出ることができたが、「ヨーロッパ統一税務署」の出現によって、今や資産家たちの財産形成・保全の自由が危機に瀕しているのである。EUの欧州議会と、欧州中央銀行(ECB)による金融経済の統制に服しつつある。P31-32

・個人資産は「ユーロ」「人民元」「金地金」に移すべきである。…国が発行する通貨や国債、ならびに会社が発行する株券や社債は、すべて「ペーパーマネー」であり、実物資産ではない。実のある、中身のあるものではない。p56、P67

・この本の著者である私の言うこと(書くこと)も簡単には信じてはいけないのかと問われれば、「そのとおりである」と私は答える。P149
・私自身は学者であり、貧乏言論人であるから、理論だけはたくさん知っているのだが、根っこが仙人のような人間であるから、自分自身はそういう金融バクチはまったく好きではない。P159
(抜粋終わり)

〔臭うぞう〜コメ〕
 主張の骨格が、やはり心底見えてこない。本書は、まず資産家や投資家を対象にした一般庶民向けのものではないと思われる。しかし、金融統制国家であるとか一般人に対する身体検査などがなされるとすれば、国家の構造、国家の運営に関わり密接に関係する。

 主張で一番分からないのは、「ペーパーマネー」は実物資産でないと断じながら「ユーロ」や「人民元」を買えという。さらに二重に分からないのは、アメリカの命令で各国が協調してカネの流れを規制している中で「ユーロ」や「人民元」へシフトすることに真の活路があるのであろうか(教授の「金(きん)」に対する古典的な認識は正しいと思うが)。しかも、EUには「ヨーロッパ統一税務署」という恐ろしい組織が作られつつあるというではないか。
 さらに三重に分からないのは、アメリカの命令とは誰が命令しているのか。現在のブッシュ政権にほかならないだろう。そのブッシュ政権を操っているのは、ロックでありさらにそのバックにロス茶があることが考えられる。この世界権力が、どのような世界戦略のもとに「金融統制」を強めているのか教授の説明では見えてこない。教授は「「恐慌突入時に備えた預金封鎖」の体制へ移行していく準備を整えている」としているが、1929年の大恐慌時にも突然の預金封鎖がなされた。そのための「準備」というのは論証が弱い。
 最後に、教授は仙人を自認し金融バクチに関心がない(経験がない)という。そして教授の言うことを簡単に信じてはいけないとも言う。悪いが、個人資産家を守る悪知恵があるふりをして、原稿料を稼いでいると疑われても仕方なかろう。

〔※ これについては異論があり、すでに他の場所で言及した↓〕
・EUが統合すれば、それは「生半可なこと」ではない
 http://www.asyura2.com/07/dispute26/msg/595.html
 投稿者 仁王像 日時 2007 年 10 月 21 日 22:58:54: jdZgmZ21Prm8E

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