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マイナスの所得税は労働意欲を減少させるか?―実験の中間報告―(アメリカ) 前田大作 PDF
http://www.asyura2.com/07/idletalk28/msg/421.html
投稿者 tk 日時 2007 年 12 月 30 日 09:14:44: fNs.vR2niMp1.
 

(回答先: ”見栄”を張るために、多くの人間は働くと思います。 投稿者 最大多数の最大幸福 日時 2007 年 12 月 29 日 22:37:39)

http://www.ipss.go.jp/syoushika/bunken/data/pdf/14133812.pdf

マイナスの所得税は労働意欲を減少させるか?―実験の中間報告―(アメリカ) 前田大作 PDF

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この実験は、経済機会局 Office of Economic Opportunity からの助成を受けて、ウィスコンシン大学の Insutitute for Research on Poverty により、1968年に開始された。実験が都市、農村の両方で行われたが、この論文では都市の実験結果についてのみ報告する。

都市実験の大要

ニュージャージー州およびペンシルバニア州の都市居住家族で、雇用可能な男子(18〜54歳)を少なくとも1人持つ家族の中から 1,200世帯が無作為に選ばれた。なお、サンプリングに当たっては、貧困線を一応4人世帯で年 3,300ドルとし、その150%以下の収入の家族を母集団とした。

支払いは隔週に行われ、マイナスの所得税の金額は、以前の収入と扶養者の数によって決められた。

・・

実験結果の概要

実験開始後1年の間に、コントロール・グループも、実験グループも、収入にあまり変化はなく、両グループとも平均収入で上昇をみせたのみであった。・・

働き手の数はコントロール・グループでは増加し、実験グループでは減少した。・・第2の働き手については、他の収入の途があると、労働市場からサル傾向が若干認められる。

労働1時間当たりの所得の増加は実験グループの方が大きかった。・・男子の世帯主の時間あたり賃金は、コントロール・グループで24セントしか増えないのに、実験グループでは45セント増えている。これは多分、マイナスの所得税を受けているものは、仕事を変える場合、長い時間をかけてかせぎのよい仕事を見つけようとするためであろう。

・・

結論

この種の調査には、調査対象となること自体が一定の反応をおこすという欠陥があるが、得られた結果からは、労働することなく得られる収入 work-free payment が労働意欲に大きな変化をおこすという結論は出なかった。労働人口は、ほんのわずか減少したが、これは家計中心者ではなく、家庭内の第2の働き手が労働市場から去ったものであった。

この結論は、別に意外なことではないが、福祉政策に対するこれまでの疑惑に、何ら根拠がないことを明らかにし得たということは大いに意義があり、貧困に伴う諸々の問題の解決に希望を与えるものである。

(前田大作 東京都老人総合研究所)

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「家庭内の第2の働き手が労働市場から去った」というのは、子供が学校に行けるようになった、ということでしょうね、たぶん。


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