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波力発電検討会報告書  英国は2020年に電力需要の1/4(32GW)を賄う世界最大の洋上風力発電所を完成させる計画
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/442.html
投稿者 蓄電 日時 2011 年 8 月 03 日 11:42:49: TR/B2VKXCoTU6
 

北海などは洋上風力発電の予定海区で埋め尽くされているといってよい。(図3)
英国は2020年に電力需要の1/4(32GW)を賄う世界最大の洋上風力発電所を完成させる
計画で、この内の15GW をドイツ企業が受注した。欧州全体で稼動、許可済、申請中の洋上風
力は合計68GWにのぼるとみられる。 昨年末には、洋上風力発電用として世界最長の海底送
電ケーブル(BorWin-I )が、工期26ヶ月と4億ユーロを投じて完成した。容量400MW、全長
200kmの高電圧直流送電ケーブルであり、送電損失は7%以下と報じられている。


国土を海洋に接する主要国は海洋再生可能エネルギーに対して下表のように様々な助成、
優遇措置を設けている。


3) 実用化に近い波力発電装置
近年は、水深が深く波高の大きい沖合で多数の小規模装置を配列設置するのがトレンドにな
っており、ペラミス(Pelamis)とパワーブイ(PowerBuoi)が最も実用化に近いものと見られる。
スコットランドのオーシャン・パワー・デリバリー社(Ocean Power Delivery)が開発したペラミス
(図6)は、直径3.8mの円筒形浮体4台が連結した蛇のような姿をした重量750トンの装置であ
る。各浮体連結部にシリンダーポンプ2台と可変容量型モータ1台を組み合わせた油圧装置が
あり、波で連結部が折れるとピストンでオイルが押され、そのオイルで発電機を回す。2008年9
月に北ポルトガル沖に750kW 機が 3 基設置され、ポルトガル政府が約32円/kWh の固定価格
買取(FIT)で支援する世界初の商用波力発電とうたわれたが、その後、故障が発生し改修中の
模様である。


米国のオーシャン・パワー・テクノロジー社(OPT: Ocean Power Technologies)が開発したパワ
ーブイ(図7)はポイントアブソーバー型の波力発電装置で、構造がシンプルかつ大部分が水中
に没しているので、安全性や信頼性で有利と見られる。米国ニュージャージー沿岸に定格40k
W級の初期の試験機を 1 台設置し、2005年10月からの1 年間と2008年8月から現在まで稼働
している。この間、台風や12m以上の波浪に耐えている。スペインでは、世界最大の再生可能
エネルギー会社イベルドロラとスペイン政府との合弁事業として建設が進められている1.39MW
の波力発電所に採用され、2008年9月に定格40kW改良型の装置を設置した。また、今春に
はスコットランド・オークニーに定格150kWの装置を設置予定である。同社は、海底に設置され
る系統連系機器の開発も進めており、英国コーンウォール沖合ウェーブ・ハブ(Wave Hub)を構
成する4海区の一つであるOPT海区にはこれを設置する計画である。

4) 動き出した商業発電プロジェクト
OPTと大手建設企業が進めていたオーストラリア・ビクトリア州ポートランド市沖合19MW波力
発電プロジェクト計画に対し政府補助金が決定された。 総投資額はA$233百万(約186億
円)とみられる。 6年計画の中を3フェーズに分け、大型化とコストダウンのステップを折り込んで
おり、実証試験と商業発電をつなぐモデル発電事業のような位置づけと考えられる。 優遇措置
としては、連邦政府・州政府の設備補助金45%、初年度32円/kWh、6年度以降16円/kWh の
電力引取価格に再生可能エネルギー証書(現在相場4円/kWh)が付加される。 モデル発電事
業といっても、どんぶり勘定で損失を補填するようなものではなく、事業期間20年の高収益事業
として計画されている。 いよいよ本格的な商業波力発電時代の幕開けと言ってよい。
因みに、このプロジェクトは、政府の産業再生事業の公募(競争的資金)に対して応募のあっ
た40プロジェクトから採択された4件のうちの一件である。 採択された他のプロジェクトは、地熱
発電2件、バイオマスと風力のハイブリッド1件である。
昨年末には、OPTと米国オレゴン州政府の間で、定格100MW波力発電所のフィージビリテ
ィー・スタディーについて覚書が交わされた。
また、つい最近のこととして、3月16日スコットランドに商用波力発電所と潮力発電所が建設さ
れることが決まったことが報じられた。(3月18日毎日新聞) 波力6箇所、潮力4箇所の合わせ
て10箇所に建設され、発電容量は合計1.2GWに達する。投資総額は50〜70億ポンド(約70
00億〜1兆円)とみられる。
5) 再生可能エネルギーにおける波力発電の競争力
普及時の波力発電設備コストは約4億円/MW(年間400基量産ベース)、発電単価は15円
/kWh と、他の再生可能エネルギーに比べ遜色ないものと見られる

波力発電検討会報告書 

http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/climate/attachement/haryoku_houkokusyo.pdf
http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/climate/renewable_energy/conference/index.html  

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